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Burn

作者: AO

三連休ということで友人とプールに来ましたが、俺は泳げないので黙々と小説を書いています。





やあ、天野さん。

何か頼み事?


…怖い話、ねえ。

少し難しいな。

ふふっ。あの先輩に頼まれたのかい?

ほー。最近暑いから涼しくなるような怪談でも話してほしい?

なるほど。

それで、万年図書室にいる私に聞いたわけか。

じゃあ、軽く話そう。

え?「帰り道」に関係するもの?

厳しい条件だね。

それなら、こんなのはどうだろう。


何年か前、まだ私が中学生だったときにね。

塾に通っていたんだ。

まあいつも寝ていたけどね。

そこから帰る時の話なんだけど。

私がカーブミラーをみると、灰色の道、ぽけっとした私、そして赤い風船が浮かんでいたんだ。

でも、あたりを見回しても風船なんて見当たらない。

おかしいなあ、と思うだろう?

まあ実際おかしいんだよ。

でも、私は特に何も考えなかった。


で、次の日。

男の子がそこで跳ねられたんだ。

車にね。

噂によると、男の子は何かを追うように走っていったらしい。

私は思ったんだ。

彼は何を追っていたんだろう、と。

と思っていたらね。

何も跳ねられたのは彼だけじゃないんだ。

次の日、30代の男が。

その次の日、60代の老婆が。

さらにその次の日、18歳の青年が。

私はその度に、例のカーブミラーに何かを見たよ。

若い綺麗な女性、焼死体、大学の合格通知書。

さあ、どうだろう。

まるで共通点がないね。

白いもの?女性は白くはないよ。

人生に役立つ?大学に合格したからと言って、役立つとは断言できないよね。

まあそう結論を急くなよ。

あの先輩さんと一緒にいると、相手の話を先回りする癖がつくのかな?

で、その次の日。

私は友達と一緒に帰ったんだ。

友達、と言っても、その子がストーカーされていて、不安だから仕方なく一緒に帰っただけだけどね。

私とその子で、例のカーブミラーを見てみたんだ。

すると、どうなったと思う?

そこには、経っている彼女の姿しか見えないんだよ。

私にはね。

私はしばらく眺めていたけど、その後帰ってしまった。

そして、次の日。

案の定事故が起きていた。


さて、どう言うことかわかる?

まあこう言う話の結論って大体そう言う感じだからわかると思うんだけど。

あのカーブミラーは、次に死ぬ人の欲しいものを示すんだよ。

当然、死んだのはあのストーカーさ。

その後、あの道は事故の多発ということで、改装されて、あのミラーもなくなったんだけど。

思えば、ちょっと面白いから残しておいてほしかったな。

え?あんまり怖くない?

そっか。ごめんよ。

じゃあ、先輩さんにはよろしく言っておいてくれ。

あと、「鏡」を読んだことがあるかい?

面白いから、是非読んでみたまえ。




ところで、焼死体を欲しがる人ってどんな人だと思う?




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