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扉の子  作者: 赤星 一香
第一章、魔王から少女を守れ!
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人質と異変

ギョロギョロの六つ目の化物に少女を人質にされ、固まる俺に怪物達は勝った事を確信して不気味な笑みを浮かべる


「さぁ、抵抗はやめろ」


薫(あいつらは人の命をなんだと思っているんだ)


怪物達が少女を人質にしているところに目の当たりして俺は…お、わたし、o、わし、…おれ、俺h…


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


薫は俯きながら武術の構えをといて棒立ち状態になる

さっきまでやられていた角の生えた魔物が薫に近づく


薫「くひひひ…」


不気味な笑いと共に両手を気だるそうにあげる


---「薫さん、なにをしているんですか!」


「ようやく諦めたか!」


「そうだよなぁ、見捨てることなんて出来ないよな?」


---「薫さん、早く逃げて!」


薫「…ざけ…」


薫『明月流武闘術・飛沫』


薫「ふざけるな、お前ら!」


「あ?」


---(さっきと人が変わったかのように怒っている…!?)


薫はさっきのような丁寧な態度から吹っ切れてに怒りをぶつけるように角の生えた魔物の腹部に連撃を与える


「おい、動くなって言ってんだろ!」


薫「やってみろよけど、そいつを殺したら俺はお前をぶち殺す」


「ちくしょお、こうなったら道連れに…」


薫『明月流武闘術・飛沫紅染』


薫はいつの間にギョロギョロ目玉の魔物の背後をとっていたのか、掴まれているこっちまで伝わるほど強烈の一撃を魔物に与える


薫「大丈夫か、---?」


---「え、なんで私の名前を…?」


薫「無事でなにより、だ…」


魔物を倒した薫は私のところに近づいてくるが、気を緩んだかのように黒目をぐると上げてそのまま倒れる


---「薫さん!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


??「どう薫、美味しい?」


薫「うん、美味しいよお姉ちゃん!」


お姉ちゃんはすごい、お姉ちゃんに作れない料理はない

お姉ちゃんはどの料理も作れて美味しい


??「当然だろ、俺の母さんの料理が1番サイコーなんだぜ」


隣にいるこの子はなにかと上から目線だけど、この子は僕と一緒にお手伝いしていないのに胸を張って誇らしげにできるんだろう?


鯉「じゃあさ、この大人の中で順位をつけると誰が作った料理が1番美味しい?」


守「おい鯉、そんなくだらねえ事を薫に聞くんじゃねえ!」


鯉「くだらないことって何よ!」


守「なんだよ!」


水木「まぁまぁ、二人とも今は食事中なんだから」


守「おまえは黙ってろ!」

鯉「あなたは黙ってて!」


水木「えー」


また始まったよこの三人のくだり

毎日毎日、飽きずに喧嘩しているよね


薫「みんなが作ってくれる料理はどれもおいしいよ」


なんでみんなどんよりした顔をしているのかな?

まあいいや、本当のことを言えばいいし


薫「でもやっぱり、なんでも作れるお姉ちゃんが1番凄いや!」


??「そんなこと言ってくれるなんて嬉しい、そんな薫君に夜はハンバーグを作ってあげよう!」


薫「いいの、ありがとう!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


薫「…また、あの夢」


薫(森林の中で倒れているってことはどうやら俺はまた命拾いしたか)


??「薫さん!」


薫「…君は」


少女が俺の顔を覗き込む

彼女が俺のことを見ていてくれたのだろう


薫「そうだ、傷はない大丈夫!?」


??「私はなんともありません」


薫「…そうか、安心したよ」

??「それはこっちのセリフです!」


薫「え?」


??「本当に無事で良かった…」


薫「…しかし、どうやってあの怪物から逃げてこられたんだ?」


??「なにを言っているんですか?」


薫「え?」


??「薫さんがあの魔物を倒してくれたんですよ?」


薫「え? 冗談でしょ?」


??「今、体を起こせますか?」


薫「あ、嗚呼…」


俺は体を起こし少女の指を指す方向を見ると横に倒れている怪物がいた


??「二人ともあそこに倒れていますよ」


薫「俺がこの怪物達を倒しただと?」


薫「…なんかの冗談だろ?」


??「じゃあ、私の名前を呼んだことも忘れたんですか?」


薫「俺が君の名前を?」


俺は少女が人質に取られたところから、メモリの一部が壊れたように何も思い出そうにもない


ただ、雑に殴りすぎたのか手から血が出て痛い


薫「すまない、何も思い出せない君の名前を聞いてもいいかな?」


??「…こっちも申し遅れてごめんなさい、私の名前はカナン・メドレーです」


薫「そうか、君の名前はカナンって言うんだな、この森を抜ける時までだと思うがよろしく」


カナン「こちらこそよろしくお願いします」


俺と少女のカナンはお互いに握手をして絆を深められた気がした、しかし、俺はこの子の名前を聞いてもピンと名前が出てこない、さっきの話が起きたことだとして、何故俺はカナンの名前を知っていたのだろうか…


カナン「けど、面白い話ですね」


薫「面白い?」


カナン「だってほら、森を抜けるまでだって言うのなら、この先をそのまま歩いたらもう森林を出るんですよ?」


俺達はこの先の出口までの縁らしい、長かったようで短い時間に色々なことが起きた


薫「やっと出口か、そうと決まればあの人達が寝ている今のうちに出よう」


カナン「そうですね!」


??『ボムボム』


この場からしばらく歩くと何か声が聞こえたよう気がして周りを見渡すが誰もいない、後ろで爆発音がなり強い風が吹く


カナン「…なんで?」


??「『扉の子』は殺そうとするなって何度言ったらわかるんだよ、全く使えねえゴミだな…」


薫「うそだろ、もう一人仲間がいるなんて」


出口の前に立ちはだかるのはさっきの怪物とは違って、人間と同じ大きさだが、殺気はさっきの怪物より強く放つ四つの腕を持つ男が俺たちの前に立ちはだかる


俺の災難は終わりを迎えることはできないらしい…

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