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扉の子  作者: 赤星 一香
第一章、魔王から少女を守れ!
3/17

生徒会・委員長会議失踪事件

梅雨を明けた七月夏真っ最中!


外でスポーツを楽しむのも良し!

カラオケやゲームセンターで遊ぶのも良し!

友達を集めて家に泊まりに行くのも良し!


学生は若い故に誰かを誘って遊ぶものだ!


…とある一部を除いて


薫「…あちぃ」


俺は今、暑い日差し下にさらされながら汗を流し、会議に参加するメンバーが来るまでベンチに座りながら待っている


薫「…」


??「お? 薫先輩じゃないですか!」


薫「……誰?」


??「酷いな天野ですよ! 天野一!」


薫「…そうか、はじめまして俺は島原薫だ、よろしく」


??「ちょっと、その対応されるとめっちゃくちゃ傷つくの知っててやってます!?」


ベンチで溶けそうになる俺の目の前に現れたのは、『放送委員会委員長・天野一』


薫「¥>々s#sl\☆$〆」


一「ちょっとーセンパーイ、大丈夫ですか?」


こいつは中学の頃の部活の後輩で、元々俺は空手部に入っていたのだが、天野は元から恵まれた天才だったのか優秀な成績を残している


??「よぉ、お前らここで何をしている」


一「鬼垣先輩!」


??「鍵の当番は龍だろ、龍はどうした?」


『生物委員会委員長・鬼垣誠』も後からやってきた


この人も元々は中学の部活の先輩だったため、今はあまり関わりたくはない


薫「&admwt+253〆」


誠「お前は何を言っている?」


一「龍さんはまだ来ていないです」


兄による影響なのか、兄に負けたくないのか知らないが負けず嫌いな性格なため性格が熱苦しい


しばらくして、また一人誰かが来る


薫「お、来た」


一「え?」


??「お待たせしてすみません、今鍵とってきました!」


鍵を持って走ってきているのは、『美化委員会委員長・神園開花』


一「…やっと来た、とても暑かったんですからね!」


誠「お前は3分程度しか待っていねえだろ?」


一「そういう鬼垣先輩だって!」


誠「というか、なんでお前が鍵を持ってきてるんだ?」


開花「龍先輩に頼まれたんですよ」


薫「…g@aoda.com.ap」


開花「っうわ、どうしたんですか薫先輩、熱中症ですか!?」


薫「いいから、早く会議室を開けろ! そしてクーラーの風を吹かせろ! 俺は一刻も早く冷気が欲しいんだ!」


開花「す、すみません! 今急いで開けてきます!」


彼とは初めての会議に参加してから顔見知りになる、とても人懐こい性格でいいやつではある


龍「お前達、もう来ていたのか」


薫「龍、遅かったな何かあったのか?」


龍「制服を乱している生徒を見かけてな、注意していた」


薫「うげぇ、風紀委員はめんどくさいんだな」


龍「お・ま・え! 達が守れば何も言わない」


龍は俺たちの格好を見て指摘をする、龍が言いたいことはわからなくもない


俺と鬼垣はYシャツなし!

俺はTシャツ一枚!

鬼垣はノースリーブ一枚!

天野はYシャツを着ているがボタン全開!


反省するべき点・改善するべき点があったようだ


薫「すまん、開始時間より10分前にきたんだが予定通りに誰も来ないことに俺は驚いている」


龍「何、明石会長はどうした!」


??「そう怒るな、滝谷」


ゆっくりと歩いてくる生徒会役員の五人が現れる


『生徒会書紀・宮野林檎』

家庭に恵まれており真栄原と同じ名門のお嬢様である

ただ、真栄原は見栄っ張りでプライドが高いのに対して宮野は普通の女の子だ


『生徒会副会長・桐崎刃』

どういう人物なのか謎なため俺の中ではただの一年だが、生徒会役員になれたことから俺よりも圧倒的に才能に恵まれている人物だろう


『生徒会副会長・山田現太郎』

生徒会役員において唯一の最年長者であり、前の会長だったことから明石を推薦したのもこの人だ

特に有名にはなっていないがこの人はやらせれば何でもできる才能の塊のような人間だ


『生徒会会計・喜場陽太』

彼は全国模試二位の成績をとるほど頭のいい人物だ

勉強ができない天野と性格が似ているのか学年が違あ二人はとても仲がいいらしい


林檎「ごめんね〜、ちょーっと不良達について指導していたんだ」


刃「…」


現太郎「あいつらは俺達と同じここに通う生徒だ、不良という言葉でまとめるのは良くない」


陽太「彼らは他校とよく暴力沙汰を起こす人物だ、不良と呼ばれてもしょうがないんじゃないですか?」


彼らの中心にいるのが「生徒会会長・明石愛奈』だ

彼女は高一からの付き合いでありこの学校で唯一の友達である、とは言っても彼女はとても話しやすく他にも友達がいるのだ


龍「明石会長」


薫「随分遅かったじゃないですか、会長」


俺はその中の『一人』でしかない



愛奈「すまない、ちょっとこちらでも事情があって彼にはちょっとしたお使いを頼んだんだ」


一「お使いって?」


校舎の日陰になるところに置いておいた大量のお菓子を詰めた袋を取り出す


薫「頼まれた通りに買ってきてやったぞ、いきなりあんたから頼まれるなんて思わなかったですよ」


愛奈「いつもごめんね、会議は定期的に決まればいいのだが桐崎君以外は埋まっていてね、合わないことが多いんだ」


愛奈「という訳だ滝谷君、私の顔に免じて許してくれ」


開花「先輩方、鍵を開けたのでどうぞ入ってください!」


龍「…わかりました、彼については許しましょう」


一「それじゃあ入りましょうか」


誠「ああ、そうだなさっさとクーラーの冷気にあたりたいぜ」


龍「しかし、天野と鬼垣先輩はちょっとお話しあるのでここへきてください、少し遅れると思いますがいいですか?」


なんとか俺は許してもらえたが天野と鬼垣は嫌な予感がしたのか気付かれないよう普通に教室に入ろうとした瞬間、ニコニコな笑顔を浮かべた龍が教室に入ろうとする2人を逃さなかった、掴んでいる2人の肩から「ミシッ!」と音がするような気がする


一「…い、いやぁ、さっき会長が許してくれないかって頼んでいたじゃないですか、そうですよね鬼垣先輩?」


誠「…あ、ああ、こちらとしても気をつけるつもりだから見逃してくれないか?」


龍「いやいや何をおしゃるのかと思えば、薫は生徒会のお使いを頼まれて、我々のために汗をかいてお使いをしてきてくれた」


龍「一方で、貴方達はそのおつかいに薫と同行したのですか?」


一「え、えーとそれは…」


風紀委員会の仕事とはいえこの学校にも不真面目な生徒もいてその中には三年にもいる


それでも風紀委員として正そうとする龍は苦労を抱えているんだと感じてはいるが、目で助けを求める二人が可哀想に見えた


薫(しょうがない、ここは助けてやるとするか)


薫「おい、りゅ…」

龍「会長、頼んだのですか?」


愛奈「いいや、彼らには頼んではいない」


薫「えっと、それにはだな…」

??「彼らならずっと教室にいたところを、まりと一緒にみたわよ」


??「…そ、そうですね、教室で普通に2人でおしゃべりしていましたよ?」


俺が2人の真実の証言を主張をしようとした瞬間思わぬ2人が彼らの有罪を指摘をした


髪の毛がクルクルしたツインテールで嫌味たらしくツンツンと喋るの女の子が『行事委員会委員長・真栄原美沙』だ


真栄原の後ろに隠れている目元を前髪で隠したショートカットの女の子が『保健委員会委員会・谷川まり』だ


龍「そう言うことだ、それでは2人とも少しお借りします」


一「うわぁああ!」


薫「…二人ともドンマイ」


俺は龍に連れていかれる二人を見ながら合掌し、そしてそのまま会議室に入る


愛奈「さて、会議の準備でもするかな?」


刃「そうですね」


開花「僕たちは席を作っておきますか」


美沙「そうね、まりも手伝ってくれない?」


まり「は、はい!」


龍「さあ、こっちにきてください」


誠「…だ、誰か…た、助けくれー!」


三人は遅れてくるかとおもいきや、会議が始まる前に戻ってきた、機嫌が悪そうな顔が1人残りの2人はげっそりとした顔になっていた


愛奈「さて、人数が揃ったところで会議を始めるとしよう」


今日の会議はそれぞれの委員会の報告と目標の発表なのだが、正直俺はただの使いパシリにされただけだと思う


それぞれの委員会の報告が終える頃には17時になっていた、もう話し合う事はないからもうお開きと思うのだが、いつの間にか会議から雑談に入る


薫「あのー、俺今日帰ってもいいですか?」


愛奈「そうだな、島原君手伝ってくれてありがとう」


薫「俺くる必要ありました?」


愛奈「ええ、委員会に入っていない君は客観的に物事を意見してくれるから、いい参考になるよ」


薫「そうですか、それじゃあ俺はここで」


俺が席から立ち上がった時、床に古代文明の文字のような模様が円形で浮き出る


一「なんだ!?」


愛奈「みんな、落ち着け!」


龍「何だこりゃ?」


俺は龍と一緒に模様について少し顔を近づけるのが間違いだった、光で全体的に教室を覆い尽くすその眩しさにとっさに目元を隠す


薫「!?」


光が収まっていくのを感じた、ゆっくり目を開けると教室には誰もいなくなっていた


薫「何が起きたんだ?」


薫「え、誰もいなくなっている?」


時計の針を見たら19時を迎えていて、外をみると太陽が沈みかかっていた


薫(会議中に居眠りしていたからみんなにそのまま置いていかれたんだな、きっとあれも夢だ)


薫「早く帰らなきゃ」


俺は教壇に落ちてあった鍵を拾いその鍵で教室を閉める、先生にはちょっと注意されたが、会議室の鍵を返して家に帰る


しかしその日、龍は家には帰ってこなかった


それは龍だけじゃなく、あの会議に参加した俺を除いた全員が家に帰ってきていないらしい

【高見ヶ丘高等学校】


設立して20年、この高校は進学校ではないが、多くの人が有名大学に進学させたり、有名人を生み出している高校だ



しかし、この高校の偏差値は普通より少し高めだ


島原薫はなぜこの高校に入ろうと思ったのかが不思議だ、近くに通いたいというのなら他にも普通に通えるところは沢山ある、なのになぜわざわざ…


確か、彼が通う高校の校長は…!


あー成程、興味深いなあの人物がこの学校の校長だったとは、彼の実力でこの高校に通えるのが納得できる


まあいいだろう、彼の父親と校長には深い因縁があるからね

彼が高見ヶ丘高校の校長だと知れたのはいい収穫だった

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