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扉の子  作者: 赤星 一香
第一章、魔王から少女を守れ!
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休息と襲撃

守「よぉメドレー、久しぶりだな」


??「守さん、お久しぶりです!」


父さんはよく色んなところに連れて行ってくれる、遊園地やデパートみたいな人が集まるようなところは嫌いらしい、だけど僕は父さんが行くところは嫌いじゃなかった


??「その子は?」


守「俺の息子だ、薫ってんだ」


父さんはよく誰かに挨拶をする、そして豪快に笑う

僕は6歳になっても大きな人が怖いから父さんの後ろに隠れる


マリー「こんにちは!」


薫「…こんにちは」


??「私の名前はマリー・メドレー、よろしくね!」


けど、お姉さんはなぜか怖くなかった、なんでかわからないけど多分優しく微笑んでくれるからかも


マリー「この子の名前はアーサー・メドレー、仲良くしてあげてね」


守「おぉ、アーサー大きくなったな!」


目線の高さを合わせてくれるお姉さんの横に3歳ぐらいの男の子がこちらをみている


マリー「そしてこの子がカナン・メドレー、私の娘」


お姉さんは抱き抱えている赤ちゃんの顔を僕にみせる


けど、優しく接してくれたお姉さんに出会った事を僕は後悔している、お姉さんと龍の両親を殺したのは


薫「俺だから…」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


薫「うあああ!」


カナン「薫さん!」


俺はどうやらまた生き延びたようだ、しかし、今回は目の前が真っ暗で何もかも絶望でしかなかった


薫(…この世界で過ごした記憶を少し思い出した、カナンと龍にとって俺は一緒にいていい訳がない)


薫「…どうして俺は」


カナン「…大丈夫ですよ、私がついていますから」


カナンは俺を優しく抱きしめる、俺はカナンに近づいていい存在ではない、ゆっくりカナンの腕を解く


薫「カナン、君に大切な話があるんだ…」


カナン「大切なお話?」


薫「そうだ、全部は思い出していないけど思い出したんだ、俺が小さい頃に君と会ったことがある」


カナン「思い出したって、それに一度この世界に来たってことですか?」


薫「そう、だからこそ言える俺と君は一緒にいてはいけない」


カナン「なぜですか、あなたは私を助けてくれたじゃないですか」


薫「これから言う事は事実だ、俺はおね…君の母親であるマリー・メドレーについてはな」

??「島原先輩、起きましたか!」


大事な話をしているって言う時に突然誰かが、部屋に入り込んでくる


しかし、俺の苛立ちは彼の顔をみて吹っ飛んだ


薫「…お前、喜場か?」


陽太「はい、お久しぶりですね!」


薫「けど、何でここに?」


陽太「あー、俺は召喚されてから中央王都の騎士団の隊長として働いているんですよ!」


薫「じゃあ、他の奴らもそこに?」


陽太は俺の問いにちょっと残念そうに答える


陽太「騎士団にいるのは俺と滝谷先輩と俺の二人だけです」


薫「え?」


陽太「聞いた話だと、明石先輩は勇者として頑張っているそうです」


陽太「残りの所在は分かりません」


薫「そんな…」


俺はここにきて、大体の人が見つかっていないことにがっかりする


カナン「…薫さん、さっきの話はまた今度にしましょう」


薫「…しかし」


カナン「さっきの話はきっといい話ではないのでしょう?」


薫「そうだ、これは君にとって大切な話なんだ」


カナン「今は話を受け止められる自信がないです」


薫「…俺は君の家族を」

カナン「それに私はあなたに救われたんです、しばらくは私の中であなたを『救世主』にしてくれませんか?」


薫「待ってくれ、俺は君の救世主では」

カナン「とにかく、中央王都に着くまでは、ゆっくりしましょう」


薫「…分かった」


俺は12歳の女の子に気を遣わせてしまう

しかし、彼女の言う通りゆっくり気持ちの整理ができるまでは、時期を待った方がいいのかもしれない


薫「喜場」


陽太「はい?」


薫「この街を案内しろ」


陽太「えー、俺にはまだ仕事が…」


カナン「案内なら私がしますよ」


薫「いいのか、君は休んだ方がいいんじゃないか?」


カナン「私よりも怪我をした人が何を言ってるんですか」


陽太「それじゃあ、また後でってことで」


陽太はカナンに案内を任せて逃げるように部屋から出ていく、俺はカナンの気持ちに甘えて街の案内をお願いする


街の雰囲気はとてもよく、この前まで怪物に襲われていたことが嘘みたいだ


近いうちにまたあの怪物に出会うのかと思うと、ちょっと背筋が凍るような感覚だ


薫「ちょっと聞いていいか?」


カナン「はい、何ですか?」


薫「ここってあの怪物に襲われないのか?」


カナン「街には必ず王都から支給された結界があるので、まず、それを破壊する魔力が必要なんです」


薫「えーと、つまりどゆこと?」


カナン「わかりやすく言えば結界が大きな檻で、それを壊すために、それ相応の準備と力が必要なんです」


薫「…はぁ、良くわからんがわかった」


カナン「結界には色々種類があって、この街に使われている結界は対象から身を守るためにあるものなんです」


薫「じゃあ、その対象以外には無害ってことか?」


カナン「そういうことです」


??「お待ちしておりました、島原殿!」


街を歩いていると目の前から小太りの小柄の人に声をかけられた


カナン「会長!」


??「君は黙っていなさい」


薫「えーと、あなたは?」


??「申し遅れました、私の名前はモビ・ブブといいます、この街の長をさせてもらっている者です」


薫「は、はぁ…」


このモビという男には何か嫌な空気を感じる、言い表せないがなんというか、すぐに裏切りそうというか掌を返すような男というか


実際、目の前でいい態度とは言いがたい態度をカナンにとっていたから信用するべきか


薫「ところでモビさんでしたか、俺になんか用件あってきたんじゃないんですか?」


モビ「ええ、あなた様には魔力検査をしてもらいたいと思っておりまして、武器屋まで同行をお願いしてもよろしいでしょうか?」


薫「そうですか、しかし、今はこちらのカナンに案内をお願いしているので後ででも大丈夫ですか?」


モビ「それなら案内ついでに、今からでも問題はないかと思いますが?」


カナン「薫さん、私は問題はないので今からでも行ってみませんか?」


薫「…いいのか?」


カナン「はい」


モビの強引な感じ不信感しか感じられない

会長を努めるには信用が必要だと思うのだが


モビ「連れてきましたよ」


「いらっしゃいませ、こちらの席へどうぞ」


武器屋に入るとガタイのいいおじさんと、若い男性がいた、席の目の前にクッションに置かれた水晶が飾られてある


「それでは、両手でこの水晶に触ってください」


薫「わかりました」


「しばらくはそのままでお願いします」


水晶はとても冷たく触り心地がいい、しかし、水晶を触ることに何の意味があるのか分からず、5分ほど時間は過ぎた


「それでは手を離してください」


モビ「それで結果は!」


モビは俺よりも早く結果を聞きたそうにしている


「島原薫様は結果から言いますと、魔法適正無しでございます」


モビ「そんなまさか、彼は異世界召喚者のはずだろ!」


「彼は異世界転移者です」


モビ「…ッチ、期待させやがって」


俺に何の不満を持ったのか知らないが、モビは大きな足音を立てながら武器屋を出て行く


カナン「彼のプロフィールを見せてもらってもいいですか?」


「いいですよ」


武器商人からとある紙を渡される


[・島原薫、異世界転移者『魔力適正なし』

・職業『学生』

・性別『男性』

・魔力『0』]


「お気に召しましたか?」


カナン「ありがございます、これで中央王都に迎えます」


薫「君、これだけのために?」


俺は自分のプロフィールを受け取り武器屋から外に出る


カナン「会長は自分に利益になることが好きなんです、けど、魔力のない私には邪魔としか思われていないんです」


薫「それじゃあ、あの会長が出ていったのは俺も邪魔認定されたってことか」


カナン「そういうことです」


俺たちはたぬきのような怒り方をした会長を思い出して、笑うのを堪えられなくなった


突然、大きな揺れが起きる


「なんだ、地震か!?」


「お前ら、街の中央をみろ!」


俺たちが見たものは、街の中央にエネルギーでできたような柱が真上に向かって放出されている


カナン「あのままだと結界が!」


カナンの言う通りエネルギーのような柱は、透明な壁を突き抜ける、透明な壁は徐々に消えていく


それと同時に揺れが収まる


薫「結界が壊れるって、それじゃあこの前に襲ってきた化物みたいな奴が入ってくる事か?」


カナン「はい、このままだといずれ…」


大勢の騎士団の隊員達が天野と鬼垣に報告にくる


「このサンマウスが魔族に包囲されました!」


「法具結界が何者かによって壊されたと思われます!」


「避難していた住民に大きく被害が出ています!」


あらゆるところで爆発音がなり、黒い煙が立ち上る


「大変だ、結界が壊されたぞ!」


「なんだと!?」


「それにそっちには魔物が侵入してきている!」


カナン「薫さん!?」


薫「あの、それはあっちで間違いないですか?」


俺は一度、魔物に襲われた恐怖を経験しているからこそ、魔物という言葉を聞き流すことはなかった、そして自分からその魔物に立ち向かおうとしている、なんて愚かな考えなのだろうか


「なんだお前!」


薫「いいから答えてください!」


「ああ、そうだ!」


魔物という言葉に、俺はハリーを思い出してしまう俺は人が逃げて来る反対方向に向かう


走れば走るほど、建物の壊れる音が大きくなる


薫「何だよあれ」


俺が見たのは、たくさんの化け物が暴れているということだ、さっきの人が説明した通りなら、この時も人は襲われている


薫「喜馬!」


陽太「島原先輩、何故ここに?」


薫「まさか、あいつは…」


陽太「ええ、魔物です」


薫「何でこんなことになってんだよ」


カナン「陽太さん、あそこを見てください!」


カナンが指を刺した方向に、モビがいる

しかも、魔物の近くにだ


このままでは、モビは魔物に殺されるかもしれない


モビ「私の街が…」


薫「天野、死傷者は何名だ」


陽太「まだ、ここではまだ確認ができていないです」


薫「カナン、君は早くここから逃げろ!」


カナン「何をする気ですか!」


薫「あの人はこの街の代表だ、今殺されていい人間ではない」


カナン「無茶ですよ!」


陽太「そうですよ、それに彼を止めるのは我々騎士団の仕事です」


薫「なら、お前は死人を出さない事がお前の仕事だ!」


俺はカナンと喜場に止められるが、俺には迷っている余裕はなかった、モビを助けるために走り出す

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