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36,イラッ☆

サボり気味で申し訳ありません……!

今日は投稿です!



「同じシーフとしては、ベル君に本当にシーフを任さられるのか確かめないわけにはいかないですね」

「――――まあそうだな」


ガルムが何故か笑いを含んだ声でそう同意した。


「ということだ。ベル、俺にやったのと同じのをベラルツ達にもやってやってくれ」

「……はぁ、まあいい」


息を吐き、気配を消す。

途端に俺のことを見失い、視線を彷徨わせるベラルツ達。

ガルムだけはニヤニヤと状況を俯瞰している。


ちょっと笑顔にイラっとしたので、目標を変更する。


「チェックメイト」

「―――うおッ!」

「「「「ッ――!」」」」


俺は、()()()()首筋に軽く人差し指を当てると気配を出した。


【踊る炎】のメンツはみんな揃って驚いている。

特に、シーフとしての自負があるだろうベラルツは厳しい目をしている。


「おい、ベル。なんで俺なんだよ!」

「さぁ、日頃の行いじゃないか?」

「俺の日頃の行いなんて知らないだろうが!」


そんな軽快なやり取りをしていると、不意に吹き出す音が聞こえた。


「クスッ……お二人さん、仲がよろしいんですね」


全身を綺麗な白い服で覆った白髪のプリースト。メネと名乗ったその少女は、大きな茶色の瞳を柔らかく細めながら微笑んだ。

その様子に、毒気を抜かれたようにベラルツが肩をすくめた。


「ははは……なんだか、自信を無くしますね」

「気にしない方が良い、こいつは化け物だ」

「随分な言い草だな」


まあ、ベラルツが修羅を経験してきたわけでなければ、俺の方が実力が上である可能性は高いのかもしれない。


このメンツ、皆若そうだしな。

そこまで多くの視線を潜り抜けたわけじゃないなら、俺に軍配が上がってもおかしくはないだろう。

何せ俺は、あの地獄を生き抜いてきたのだから。



「……ベルさん」

「――ん?」


過去を思い出して遠い目をしていると、不意にトコトコと俺の目の前まで歩いてきたメネが、俺の瞳を覗き込んだ。


「――――――――良く、頑張りましたね」

「……」


ポーカーフェイス。

少女らしい仕草から一転、慈愛に満ちた微笑みで、そう囁いたメネに、俺は表情を取り繕う。


「ん?何の話してんだ?」

「なんでも有りません!」


直ぐに聖母のような表情は消え、元の少女の顔が戻ったメネは、訝しみながら訊くガルムにそう返した。


「?……まあいいか。ベラルツ、これでベルの力は理解したか?」

「ええ、よくわかりましたよ、私では理解できないことが」

「そろそろ行かないと、帰ってくるときに日が暮れちゃわない?」


口をはさんだのは、エルだった。

目つきの鋭い、この中で一番若そうな少年。

服装は魔術師然としていて、機動力は余り良くない分、魔法の威力は底上げされているらしい。


「ああ、そうだな。皆、準備は出来てるか?」

「私はもう準備できてるわよ」

「僕も大丈夫」

「私も大丈夫ですよ」

「大丈夫です!」

「ああ、俺はいつでもいい」


時刻は大体朝の8時。

【踊る炎】と俺は、街を出て、洞窟へ向けて歩き出した。


***


「ベルはどうして冒険者になったんだ?」


洞窟へ向かう途中。

ガルムが、不意に話題を俺に振ってきた。


ここいら辺には魔物が出ないこともあり、気楽に会話を楽しめる。


「……特に理由はない。強いて言うなら、金が入りやすいから、か」

「金が入りやすいって……まあ、お前さんほど強ければそういうものか」

「ん?ガルム達だって稼いでるんじゃないのか?」

「私たちは稼いでは装備につぎ込んでるからね、お金がないのよ」

「僕は別にそんなに使っていないですよ」

「一番の浪費はガルムとラーがお酒飲むからですよ!」

「んなっ!」

「ガルムが悪いのか」

「「「 YES 」」」

「お前らっ!」


中々連携の取れた人たちじゃないか。

弄られるガルムも笑っている。


仲が良くていいことだ。


「……あれか?」

「おお、そうだな」


歓談しながら歩いていると、行く先にとても大きな岩が見えた。

よく見ると、大岩には穴が開いていて、下に伸びていっているようだ。


入り口には、兵士が二人立っていて、小さな掘立小屋がある。

詰所だろうか。


洞窟を見ていてふと気になったことを尋ねる。


「……なぁ、アカディア洞窟ってダンジョンの一種なのか?」

「んなわけあるか。そうだったらもっと用意しないと痛い目見るぞ」


成程。洞窟ってだけでダンジョンではないらしい。


「ダンジョンだった場合、罠がありますからね。色々と用意するものも変わるのですよ」

「セーフティエリアで休むためのテントとかも必要なのよ」

「確かにそうか」


良かった。俺は罠を感知する能力はない。

ダンジョンだった場合、罠の感知も間違いなくシーフの役割だろうしな。


「ベル君は罠の見分けや解除はしたことが無いのですか?」

「ああ。ダンジョンに行ったことが無いからな」

「そういえばベル君って何処から来たのかしら。この街に来てから冒険者登録したんでしょ?」


答えにくい質問が来た。

まあ、言ってしまってもいいのかもしれないが。

この人たちなら、気軽に言いふらしたりはしないだろうし。


「俺は――――」

「あっ、エル!」


口を開きかけた俺の声をかき消すように、メネが声を上げた。

見ると、会話に飽きたのかエルが一人で洞窟へと入ろうとしていた。


「勝手に行きやがったなあいつ」

「放置しない?」

「止めてあげましょう。死んだら目も当てられません」


エルの自由行動はいつものことなのか、他の面々はのんびりと会話している。

それでも、それまでの会話は打ち切られ、俺らは入り口の兵士に冒険者カードを提示するとアカディア洞窟に入っていくのだった。


***


ストックが無い……!

誰か、誰か助けて!!


あ、そういえば実は10万字を突破しました!!

まさかここまで来るとは……。


ポイントたちに支えられています、有難うございます!!!

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