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22,光魔法

合計ユニークアクセスが1000を超えました!ありがとうございます!


誤字脱字等有りましたらコメントで教えてください!

では、22話どうぞ!

<ブラックオッドエンドを殺害しました>


あっさりと地に伏せた大熊を、微妙な顔で見やるガルム。


「訓練にはならなかったなぁ」

「割と危なかったからな、着いた時に死んでたら意味ないと思ってデバフだけかけといたんだが……」

「まあそうだな。無事に助けるのが優先か。ありがとよ、ベル」


切り替えたのか、ガルムはそういって軽く笑うと、俺の背中をたたいた。

こいつ、多分交友関係広いな。


「ラウラ!ガレル!ラオ!大丈夫か!」

「ファーン……ありがとよ。危なかったけど全員無事だ」

「なんかいきなり熊の動きが悪くなってふらふらしだしたんだけど、何か知らない?」


大樹の根元に寄りかかるように座っていたボロボロの三人にファーンが駆け付けた。

リーダーらしき男がファーンに笑いかける。


その横で不思議そうにしている女は、おいておくとして。


「この人たちが助けに来てくれたんだよね?有り難うございます!」

「有り難う!」

「本当にありがとうございます……!」

「今回やったのは殆どベルだ、礼ならベルに言ってくれ」


今度は俺を向いて口々に感謝を述べる三人。

なんだか、此処まで感謝されると、道中のんびりと魔法の練習とかしてたのが申し訳なくなってくる。


「大したことはしてないからな」

「まあ、ベルにとって大したことなくても、それで救われた命が3つあるんだ。感謝は大人しく受け取っておけ」

「そうですよ、それにあれで大したことないって言われたら僕の立場がなくなるんです」

「ふっ……レルは引きずり過ぎだ、ガルムが気にしなくていいといっているんだからもういいだろう。ベルは感謝ぐらい素直に受け取れ」




「これで依頼達成だな。報酬がでるんだっけか?」

「ああ、今回は殆どベルがやってくれたがな。分け前は一応事前に決めた通り四等分だ」

「僕何もしてないんですけど……」

「私もあれは何か貢献したとは言い難いな」


まあ、別にいいだろう。

実際、俺がいなくても助けられていただろうからな。

いや、時間的にその場合はガルム一人で行かないと間に合わないか。


多分道中の速度はガルムがほかの連中に合わせていたから、ガルム一人ならもう少し早くついていただろう。



「帰るか」

「すまん、ちょっと待ってくれるか。こいつらを回復させないと帰るのが遅くなるぞ」


ガルムがそういって、三人を指さした。

そういや怪我してるのか。


俺は何気なく光魔法を打とうとして――――。


「あ?」

「?どうした?」

「いや……ちょっとな」


誤魔化しながら、ステータスを開く。

するとなぜか、回復の項目にある光魔法の文字が、薄い灰色に変わっていた。


何が起きた?

試しに、自分に空打ちする。

普通に魔法は使えた。


次に、怪我をしている三人に光魔法を使う。

魔法は、発動しない。


「ベル、お前光魔法まで使えるのか!?」


首をひねる俺に対して、ガルムが呆れの声を上げた。


「あ、ああ……そうなんだが……すまん、回復は出来そうにない」

「ん?どういうことだ……?まあいい、元々ポーションを使う予定だった」



帰ったらギルマスにでも訊いてみよう。


***


「私より隠れるのが上手かったわね……気配を消されたら見つけられる自信はないわぁ」

「お前よりも、か……」

「デバフ、光魔法も使えるっぽいわよぉ。あとは、私の知らない魔法かもしれないけど、殺った筈の魔物が消えたわ。戦闘シーンは気配を隠していたせいで分からなかったけど、殆ど時間は経ってないとおもうわぁ」

「人格は?」

「今のところはそこまで破綻者ではないわね……彼を襲った三人組も殺さずにおいているしねぇ」

「……そうか。有り難う。それはそれとして、あいつを襲った三人組は、しっかりと灸を据えてやらんとなぁ?」


***


街に帰ると、ガルムと助けた四人のパーティーがギルドに立ち寄るから、俺らは宿に戻っていていいらしい。

俺はギルマスにも用があるので、一緒についていった。アリスとレルも結局ついてくるようだ。



「ギルマス」

「お、依頼は達成できたか!」

「ああ、それと、あとで訊きたいこともあるからな」

「分かってる」


ギルマスとガルムの会話だ。ガルムが何を訊きたいのは少し気になるが、まあ置いておこう。


「ギルマス、俺も少し訊きたいことがあるんだが」

「おう、いいぞ。奥の部屋に行くか」

「……今良いのか?お前、仕事で忙しいんじゃないのか?」

「大丈夫だ、俺の部下は優秀だからな!」

「ギルマスー?仕事はしてくださいねー?」

「も、もちろん。冗談だ冗談!」


笑顔が恐ろしい受付嬢。

ギルマス、受付嬢より立場弱いってどうなんだろうな。


少し微妙な顔をしていたら、奥の部屋とやらに案内された。


「で、訊きたいことはなんだ?」

「まず一つは……あのストーカー女はなんで俺をつけてるんだ?」

「……はあ、やっぱり気付いてたか。ちなみになんで俺に訊いたんだ?」

「あの女が時々俺の周りからいなくなるから、その時に気配をたどったら此処に来ていた」


疲れたようにため息をつくギルマスに、そのまま伝える。

まあ、あれぐらいだったらな。

気配察知ができないとあの森じゃあ死ぬからな。


「不快にさせたなら悪かった。あれは、お前さんが強すぎるからなんだ」

「……?」

「お前さんが人格的に問題のある人間かどうか見極めてもらってたんだ」

「ああ、成程。だが、仮に人格破綻者だったとしたらどうしたんだ?」


言外に、どうにかできたのか訊くと、ギルマスは頭をかいた。



「まあ、その時は頑張って遠ざけるしかないな」

「……えらく適当だな」


まあ、それは言えないってことか。

まあいい、本題はもう一つの方だ。


「本題だ。自分以外に回復魔法が使えないのは、普通か?」

「……は?」

「今日、怪我をしていた三人組を回復させようとしたんだが、光魔法が使えなかった。自分には使える」

「……ベル、その話は本当なんだな?」


見る見るうちにギルマスの顔が険しくなっていく。

この顔は、何かを知っているのだろう。


「ああ、こんなくだらない嘘はつかん」

「まあ、だろうな。……俺はその理由を言えん」

「……知らないわけではないのか」

「ああ。知ってはいる。だがな、この情報は国家機密に相当する。知ってても軽々教えられるものじゃないんだ」

「……それほどなのか」


ただ疑問に思っただけなのに、なんだか随分と大ごとだな。


「一つだけお前さんがその情報を手に入れられる方法があるんだが」

「なんだ?」


正直、そこまで深刻に考えていたわけではないのだが、国家機密に相当するということは、貴重な情報の筈だ。知りたくなってきた。


ギルマスは、眉間に皺を寄せながら、重々しく呟いた。



「――――――――――Sランク冒険者になることだ」




頑張れギルマス(´・ω・`)。


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