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18,「お座り」

総合評価が遂に三桁行きました!ありがとうございます!!!!!!!!1

嬉しすぎてマウスがはじけ飛んだ。



前回のあらすじ:なんか出てきた筋肉を打ちのめしたら、ギルドマスターだった。

ちょっと待て、色々とツッコミたい。



まずお前、ギルドマスターだったのかよ!?



「ああ、ちなみに拒否権はない。安心しろ、Cランクまでは緊急依頼以外の義務は発生しない」

「……そういう問題なのか……?」


脱力した。

もうなんかいいや。別に不利益を被ったわけではなさそうだし。

というか、Bランクから何か義務が発生するのか……。面倒臭そうだな。


「……分かった、有難く受け取っておく」

「おう、そうしておけ。あとな……仮にもギルドマスターを殺気で脅すんじゃねぇ!チビりかけたぞ!」

「知るか!名乗らないお前が悪い!!」


反射的に全力で突っ込んでしまった。

俺は悪くない。

つーか筋骨隆々のスキンヘッドが怒鳴るんじゃない!迫力が結構あるのに、なんだか少し笑ってしまった。

あと、俺の中でこいつの扱いが決定した。こいつは多分雑に扱っても大丈夫だ。


「まぁいい、それで売るから金を渡してくれ」

「おうよ、あと名乗ってなかったな。俺はギルドマスター、ギルガメッシュだ!」

「暑苦しい」

「グフゥ!き、効いたぜ今のはよぉ……」


ポージングしながら名乗られたので、つい腹パンしてしまった。

手加減しないと多分腹を突き破ってしまうから、やってから「しまった」と思った。

が、ちらりとみると受付に居たさっきとは別の受付嬢がこっちを見てグッ!ってしてきたので、大丈夫だろう。大丈夫なはずだ。


「……すまん、手加減を間違えた。生きてるか?」


返事はないが、ピクピクしてる。

うん、大丈夫だ、死んでない。

こいつが思ったより硬くて助かった。


「ほいよ、ジョーショー10枚だ。大金だ、ギルドで預かることもできるが、どうする?」


向こうから上級小法貨を持ってきたガーデが聞いてくるが、まあ俺の場合影にしまえるからそれはいいか。


「いや、大丈夫だ。自分で仕舞えるからな」

「そうか、了解だ」


用も済んだので、今だ床に膝をついてピクピクしている筋肉の塊は置いておいて、外に出ようと思ったが。


「そうだ、ギルドでおすすめの宿とかってないか?まだ宿が決まってないんだ」

「それだったら、このギルドの向かいにある<宿り木亭>がお勧めだ!」

「うるせぇ……」


なんだその再生速度。

今の今まで襤褸雑巾の様に地面に居たのに、一瞬で立ち直ったぞ。

引いた。


「あー……了解、助かった」

「おう!お前はきっと大物になる。これは唾をつけておかねばならぬと、俺の勘が叫んでいるんだ!良い関係を築こう!」

「俺はお前の相手するのがもう疲れてんだよ……もうちょっと声を押さえろ」


頭痛がしてきた。こんなのがギルドマスターで大丈夫なのか?

いやまあ、仕事してるときは普通にできる大人だったからなぁ。

ある意味、公私がはっきり分かれているというか。


……まぁ、なんだかんだ。そんなに嫌いなタイプじゃない。


上手くやっていけるんじゃないだろうか。



そんなことを考えながら、ギルドを後にした。



***


「エルゼ」

「はぁい?」

「あいつの後をつけろ。ただし絶対に油断するな、あいつは多分だが、色々とやばい。出来れば、人柄を調べてくれ」

「あらぁ、そこまでなのね。りょーっかい」

「絶対に無理はするなよ」


***




ギルドを出た後、俺は宿には向かわず、あえて中心部から外れた、人目の少ない路地に向かう。

理由は……まぁもう御察しだろう。


俺をつけてきている奴が3人。

ギルドで大金をもらった後、俺がそのままポケットに入れたのを見ていたのだろう。

まあ実際は影に入ってるのだが。


そして、俺がCランクになったのを知ったうえで狙ってきているということは、それなりに実力にも自信があるのだろう。


だからこそ、丁度いい。

俺の強さが、どれほどのものなのか確かめるのに。

だって合法的(?)にボコれるわけだろう?

都合がいいことこの上ない。



ということで、まんまと引っかかってくれた馬鹿三人を弄ぶことにした。


三人の目の前で《気配操作》を使い、気配―――――というか姿が消えているような気もするが――――を消す。

俺を見失った三人の後ろに回り込み、肩をたたきながら《気配操作》を切った。


というか、普通に跳ぶだけでも視線を切れそうな気がする。

何せ俺のAGIは普通ではありませんから。


「さて、ついてきた馬鹿はお前らか?」

「ッてめぇ、いつの間に!?」

「「ッ!?」」


中々テンプレの言葉を返してくれる。

ちょっと楽しくなって、口角が上がるのを自覚する。

俺は中二病ではない。断じて違う。



「で、何の用だ?」

「―――――」


無言で襲い掛かってくるとは、なんという不埒な輩だ。

遊び心というものをわかっていない。

だが、襲って来たってことは……正当防衛だよな?


「お座り」

「なっ!?」「はぁ!?」「ッ!?」


とびかかってきた三人の間を通り抜けながら、軽く足を打ち払っておく。

するとあら不思議、誰もいない空間に飛び込んだ三人の阿呆が地面に倒れ伏している図の出来上がり。

うーん、弱い。


「汚いお座りだな……犬を見習ってこい」

「ッ!!」


激昂して声が出なくなってしまった男の腹に、ギルマスにやったのよりかなり弱くパンチを入れる。

が、必死の手加減虚しく、相当深く突き刺さった。まぁ、皮膚を貫通してないからセーフで。


「あー、ごめんごめん、手加減がまだ慣れてないんだ。……おっと、逃げるなよ」


気絶した男を見て、反転して逃げ出そうとした残る二人を追い越しざまに首根っこをつかみ、地面に叩きつける。

というか逃げる判断が早すぎないか?どんだけ弱いんだ。いやまあ、命の危険を察知する能力が高いともいえるのか。

仲良く痙攣している三人を川の字に並べると、気絶してない男に尋ねる。


「……さて、と。お前ら、ギルドランクは何だ?」

「でぃ、Dです!」

「お前らはDランクの中で強さはどれくらいだ?」

「ちゅ、中の下くらいっす……」


うーん、こんなものなのか。

これぐらいなら、何があってもやられることはないだろうな。

Aランクとかが突き抜けて化け物かもしれないから、油断はできないが。


……何でAランクと戦うことが前提になっているんだ?


自分の思考に呆れて笑ってしまった。



興味もなくなったので、三人組は放っておいて、今度こそ宿に向かった。


目的?どうせ金だろう、聞くまでもない。



もう一人ずっと俺の後をつけてるやつもいるが、今のところ敵意は感じないので、放置しておく。

三人組よりかなりうまく隠れているから、そういうのが本職の人なんじゃなかろうか。


その程度の隠密で俺相手に隠れられると思っているなら、絶望の森で修行でもして来い。


補足:法貨には様々な種類がありますが、長くて面倒くさいので現地の人たちはたいてい省略します。

まあ、言わなくてもわかりますよね。上級の小法貨だからジョーショーです。


安直とかいう声は聞こえません。

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