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500文字から600文字の日常  作者: マフラー
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天気の良いお昼

 空が青いことは知っている。きっと誰でも知っている。だけど俺の心も真っ青なんだぜ。知らなかっただろ?

 俺の心は壊れかけていたんだ。それこそ、色で言うなら限りなく黒に近いグレー、ってやつだ。一時流行ったよな、この表現。とにかくまぁ、両親とも疎遠、友達も少なくもちろん彼女なんてのもいない、ただ給料が良いだけの朴念仁。だってそりゃお前、俺めっちゃ頑張ったもん。同期の誰にも負けんくらい頑張った。のに、だ。なぜ俺には彼女がいないんだ! ってやさぐれたときもあった。

 まぁ、今になって考えると、「彼女彼女」とギラギラした目で見回してたら、そりゃ誰も近づかないわな。だけどそんときゃわからなかった。

 転機、ってーか考えを変えたのはあのとき、ほら、佐藤が結婚しただろ? 実は俺、佐藤の事結構見下しててさ、それなのにやつの方が先に結婚しやがった。なんかそれで、ちょっと諦めちまったっつーか、もういいやって思ったらさ……そっからもてだしたんだわー。

 そんでさ、俺に対して昔から変わらない態度の女の子で、ちょっと良いなーって思ってた子がいてさ。思いきって「付き合ってください!」って告白したら、真っ赤な顔して、こくん、って頭振るんだよ、縦に! そんときにさ、俺の心はスゲー晴れたんだよ。そりゃ、真っ青な空だ。今だって、晴れてるぞ。

 見るか? 新婚旅行の写真。

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