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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

吸血鬼殺しの生き方

作者: れんキュン

 『吸血鬼は死すべし』


 人々はそう言う、時代がそれを許す、それは正しいことだから。だから私も今日も吸血鬼を殺す。



◇◇◇◇



「に...人間風情が...」

「黙って質問に答えろ。胸に十字の傷のある吸血鬼はどこに居る」


 月光が降り注ぐ中、私の足元で手足を失った吸血鬼が、忌々し気に私を睨み上げる。


「知るか...家畜如きに話すことなど何もない」


 吸血鬼はそう吐き捨てる。些かの落胆を覚えながら、手にした剣を振り下ろす。


「こいつも知らなかったか」


 転げ落ちた首を掴み、吸血鬼だった死体に火を付ける。燃えてしまえば人間も吸血鬼も変わらない、同じ匂いを上げながら燃える肉塊だ。バチリッと燃えがる音を背後に吸血鬼の討伐依頼を出した村へ首を渡しに向かう。



◇◇◇◇



 世界は理不尽だ、人々は吸血鬼という化け物に脅え、理不尽に命を弄ばれ殺される。か弱い人間はそれに脅え、嵐が過ぎるのを待つかのように震えながら隠れる事しかできない。だからこそ全てを奪われる。故郷も家族も、尊厳も命だって、何もかもをただ蹂躙され犯されるのを無力という刃に全身を貫かれながら、理不尽な暴力に奪われるのを眺める事しかできない。

 人はいつだって無力だ、無力だからこそ増悪の炎に己をくべ、無力な自分を殺す。残ったのは理不尽に抗う獣ただ一人。吸血鬼という理不尽に対し、怒りという暴力で抗うのみ。そして世界がそれを許す。人々はそこに希望を見る。だから私は今日も正しい行いをする、だってそれが皆が望むことで、私の存在意義なんだから。


『ありがとうございます』


 吸血鬼の首を差し出された人たちは皆涙ながらにそう礼を言う。彼らの笑顔を見るたびに私は正しいことをしているのだと認識する。


 いつからだろうか、私が吸血鬼を殺して礼を言われるようになったのは。始めは復讐の為だった、故郷を家族を、私の全てを奪いながら笑って。


「いつか俺の元に来い、それまできちんと育てよ」


 そう言いながらあいつは私の目の前で私の両親を殺した、震えながら助け求め手を伸ばす妹の首に牙を突き立てた。

 血を吸われ、震えながら虚ろになりゆく瞳で私を見据え、力なく腕を伸ばし、物でも扱うかのように乱雑に投げ捨てられた妹を前に。震えてへたり込むしかできない私をあいつは楽しそうに笑いながら去っていった。

 残されたのは跡形も無くなった故郷と村人たち、無残な姿になり果てた両親と、首から血を流し虚ろな瞳で私を覗き込む妹。そして何も出来ず座り込む事しか出来なかった無力な私。

 三日三晩その光景を呆然と眺めていた、無力という罪があるならその罰を受けるかのようにただ呆然と視界に焼き付けながら死を待った。

 ただ、私の罰はひとり死ぬことではなかった様で、ふと現れた男に私は拾われ、生かされ、吸血鬼を殺す技術を教わった。その男が誰なのか、名前も知らない。いつも全身を隠すように布を巻き付けていた。

 ただ時たま隙間から見える蝋燭の炎に照らされた真紅の瞳だけは綺麗だと思った。

 そして私は無力な己を殺し、一人の獣として、吸血鬼を殺すものとして生まれ変わった。その日からその男は姿を消した。今も決して会うことも無く、生きているのかも知らない、それでもいつか会う事があれば。

 どうすればいいのか今の私には良く分からない。


「狩人様、実は森の中の廃城に吸血鬼が住み着いているようなのですが」


 西へ東へ吸血鬼がいると聞けばあらゆる場所へ向かった。そして今日も吸血鬼の討伐依頼を受け、目的の場所へ向かう。


「ここか」


 吐き出した息が白い、刺さるような冷たい空気が剣を握る手の感覚を奪う。だがそんなもの吸血鬼を前にしてなんの障害にならない、意識を切り替え眼前の、元は大貴族の別荘だったであろう、今は見る影もなく廃れている玄関の扉に手をかけ、慎重に足を踏み入れる。


(気配は感じない...待ち伏せされてはいないか)


 吸血鬼は五感が鋭い上感覚も鋭い、中に入った時点で侵入はバレているし、自分の根城に侵入者がいれば即座に迎撃すると思ったが、その気配はなく些か毒気を抜かれそうになるも気を引き締める。


(待ち伏せがないとなると、誘い込みか?建物ごと燃やすべきか...ダメだな、周囲は森だし今は冬前、一瞬で山火事になる)


 誘い出されていると予想し、相手の出鼻を挫こうと攻め方を練るもどれも上手くいきそうに無い。


(そもそも私は森の中でのゲリラ戦が得意なんだ、なら一度相手の誘いに乗って外に炙り出すしかないか)


 己の普段の戦い方に持ち込むべく、一度敵の懐に潜り込もうと決定し、一つ一つ部屋を見て回り件の吸血鬼を探す。


(ここまで玄関の近くに居ないとなると、後は奥の主人とかの部屋か?)


 使用人用の部屋から地下まで、玄関に近い場所はあらかた調べたが誰かが住んでいる痕跡が見つかるばかりで肝心の姿も気配も見つからない。


(やはり最奥で待ち伏せか、かなりの自信だな。これは上位の血族か)


 早期の排除に移らず、侵入者が己の場所に来るまで待つその姿勢は吸血鬼の階級の上位の物に見られる驕りであり余裕。そして最奥の部屋に近づいてようやくその気配を掴む。


(見つけた、やはり吸血鬼。しかしやけに気配が小さいな?)


 扉に手を掛け、耳を当て中の声を聴こうとしながら内心感じる気配の小ささに首を傾げる。


(関係ない、例え相手が何だろうと殺すだけ)


 殺意に頭を切り替え扉を開き素早く中に入り剣を構える。

 しかし予想に反して吸血鬼が待ち構えている事も、突然矢が飛んでくることも無い。そして眼前には窓から入り込む月明りに照らされた大きな天蓋付きのベット。そのベールの向こうには規則正しく身体を上下させる影が。


「は?」


 思わず間抜けな声が漏れる。そしてそれに反応したのかベールの向こうの人影はゆっくりと起きだす。


「あれ、もう朝?なんだ夜か?...っ!誰!?」


 ベールの人影は寝起きのような力の抜けた声を出した後、こちらの気配を知覚したのか一気に警戒の声を上げる。


「お前ら吸血鬼を殺す者だ」


 そう答えながらベールを切り裂く。するとその向こうには怯えたように毛布を胸までたくし上げ、震えながら縮こまり私を見つめる少女の姿が。彼女は震えながら。


「ひっ人間!?お、お願い!殺さないで!何もしてない、誰も殺してなんかないから!」


 彼女は涙を浮かべながら必死で懇願してくる。その姿に思わず吸血鬼ではないのでは?と一瞬疑問がよぎるが、彼女の真っ赤な瞳と口から突き出した鋭い犬歯に、月明りに照らされた病的なまでに白い肌が眼前の少女が吸血鬼だと物語る。


「黙れ、吸血鬼は殺す。それだけだ」


 迷いを捨て震える少女に剣を突き付ける、少しでも妙な動きをしたら即首を跳ねれるように。少女はその答えに抑えきれなくなった涙を溢れさせ、諦めきった笑みを浮かべる。


「殺してない...私は誰も、人間を殺してない。...血だって吸ったことない」


 少女の言い訳を聞き流していたが、小さく呟かれたその言葉に息を飲む。


「おい」


 抑揚のない声で少女に声を掛ける、少女は諦め切った、憔悴した顔を上げる。


「血を吸ったことが無いとはどういうことだ。お前らは血を吸わないと生きれない筈だろう」


 剣を突き付けられながら少女は淡々と答える。


「人間と吸血鬼のハーフだって言われた、血を吸いたいとは目にしたときとか少しだけ思うけど...人間は怖いから」


 訳が解らない、吸血鬼が人間を怖がる?それに吸血衝動が驚くほど薄い上吸血なしに生きられる物なのか?いや、まだ信じられない。嘘をついてるかもしれない。


「ハーフとは誰に言われた、それに人間が怖いとはどういうことだ」


 質問を重ねれば少女は肩を震わせ、怯えるように震えだす。


「わ、私を買った男...」


 少女は震えながら、俯きがちに答える。眉をひそめていると少女は勢いよく顔を上げ懇願してくる。


「お願いします!もう痛いことも苦しいこともしないで!誰も襲ったりしない!一生ここに居るから!だから殺さないで!痛いことしないで!」


 やめろ、そんな目で見るな。それはお前ら吸血鬼がしていい目じゃない、その目は人間の目だ、見るな、見るな。


「し、信じられるか...」


 身体が勝手に一歩下がり、震える声でやっとの思いでそう答えれば少女は絶望に染まった表情を浮かべる。


「ならせめて、一思いに殺してください」


 少女はそう言って目を閉じ、真っ白な首を差し出す。思わず。


「やめろ!!」


 思わず怒鳴ってしまう、彼女はその声に驚き驚愕に目を見開く。何故怒鳴ってしまったのか分からない、でもお前ら吸血鬼がそんな人間みたいにしているのは見ていられない。


「やめろ...お前ら吸血鬼はそんなことしないだろ、人間みたいに振舞うな」


 一度思い至ってしまえば振り払えない。目の前の少女が吸血鬼ではなく、理不尽な暴力に脅える人間に見えてしまう。そして彼女の瞳に移る自分の姿が目に付く。震え、涙を流し、理不尽に諦め死を待つ少女に剣を突き付ける私。どっちが吸血鬼だ、剣が手から滑り落ちる音が聞こえる、乾いた笑いが零れる。


「やめてくれ、そんな目で見るな、違う、私は違う、私は正しいことをしているんだ、違う!」

『違くない、お前は命乞いする吸血鬼を見逃したことはあったか?』

「あいつらは人々を殺した!」


 幻聴が聞こえる、今まで殺した吸血鬼が責め立ててくる。


『見ろ、おまえをみる人間の目を。吸血鬼を見る目と変わらぬではないか』

「ち、ちがう...」


 顔をあげれば少女と目が合う。やめろ、止めてくれ、そんな目で私を見ないでくれ。私は人間だ、化け物なんかじゃない。


「はっはっはっは...っう!」


 呼吸が浅くなる、息がうまく吸えない。胃液が喉を焼き、吐き出す。身体の感覚があやふやになる、立っているのか座っているのか分からなくなる。

 意識が遠くなる、もう訳がわからない、死にたい。



◇◇◇◇



「逃げろ!逃げてくれ!」


 止めろ。殺すな。


「この子は、この子達だけは」


 嫌だ。一緒に逃げよ。


「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!」


 お願い、お願いします...。



◇◇◇◇



 気怠さが全身を襲う、眠りから覚めたような、身体が鈍く重い。薄らと目を開けると光に包まれる。


「あ、目が覚めましたか?」

「っ!?」


 明るさに目が慣れれば、視界一杯に真紅の瞳が映る。

 意識が一気に覚醒し、全力で飛び起きる。


「うわ!」

 

 しまった、咄嗟に距離を取ってしまったが武器が無い。服は、脱がされてはないが武器は外されているな、仕込み武器は...まだある、が。


「あ、あの~」


 クソ、調子が狂う。やっぱり吸血鬼らしくない。こうして見れば見た目以外は普通の女の子みたいだ。


「なんで殺さなかった」

「え?いや...だから私は」


 分かってる。分かりたくない。目の前の吸血鬼は吸血鬼でありながら私なんかより人間らしい。

 起こす動作一つとってもそうだ、いつかの妹を思い出す。口を開けば鈴のなる様な声で私を心配するように声を掛けてくる。

 その表情も、声音も、一挙手一投足これが演技でなければ大した役者だ。

 

「一つだけ聞きたい」

「...うん」

「人間を殺した事、血を吸ったことが無いのは本当なのか」

「うん」


 即答。目は揺れてない。身体は小さく震えている、恐ろしいにも関わらず自分の身の潔白を証明したいのか。

 私なんかよりよっぱど人間らしいじゃないか、暴力ではなく言葉で語りかける、羨ましい。

 

「どうして人を殺そうとしない、吸血鬼なら簡単に殺せるでしょ」


 ほら、こうして突けば俯く。


「人間は怖い、でもそれ以上に私は化け物になりたくない。誰かを殺したら、多分私は人間に戻れない。本当の化け物になってしまう気がする」

「化け物...か」


 綺麗。と思ってしまう。

 私なんかよりよっぽど人間らしいじゃないか。

 

「その結果が奴隷なんだけどね」


 たははと話す彼女の服から覗く身体には傷がついている。

 どうして。


「どうして、そこまで」


 どうして理不尽に晒されて尚、そこまで優しくあれる。そんなに愚かになれる。


「どうして...か」


 彼女は懐かしむ様な、悲しむ様な、どこか遠くへ意識を馳せる。


「ちっちゃい頃、まだお母さんが生きていたころ。言ってたんだ、誰かを慈しめる、優しい人になりなさいって。そしたら良いことあるよって」


 自虐気に笑う彼女はどこか幼く、それでいて目が離せなかった。


「もういい」

「え?」

「私は吸血鬼殺しだ、人間は殺さない」

「...それって」


 本当は分かっていた、この少女が敵ではないのは。理屈ではない、本能で理解していた。認めたくなかったんだ、吸血鬼にこんな奴がいるだなんて。

 これは気まぐれだ、もしこの少女が人を殺せばその時殺せばいい。だから。


「ふふ...」

「?」


 なんだ?何故彼女は笑い出した。


「あ、ごめんなさい。つい思い出し笑いを」

「何を思い出した?」


 つい聞いてしまう、当然だろう。今の会話のどこに笑みを零す要素があった?


「私を奴隷から解放してくれた人が同じ事を言ったんですよ」


 それはまぁ、お優しいことで。私とは違って仕事で吸血鬼狩りでもしているのかな。


「凄い強かったんですよ、彼のお陰で私は今こうして静かに眠れますし」


 皮肉かな。いやその表情では純粋に漏れたんだろう。


「今でも目を閉じればその時の光景が浮かぶんです、彼の胸の十字の傷跡が」

「っ!!どういう事!」


 胸の十字の傷跡!?どういうことだ、彼女を助けた奴はあいつなのか。何故、何故吸血鬼であるはずのあいつが?訳が分からない、いや、吸血鬼である奴なら同族である彼女を助けるのは分かる。だが、彼女の話しではあいつは吸血鬼を狩ってると言ったはずだ。


「え、え?」

「その男について知ってることを全て話せ」


 ブーツに仕込んだナイフを激情のままに付きつける、訳が分からない。が、彼女は私が長年探し続けたあいつの事を知っている。


「ど、どうしたんですかいきなり、怖いですよ」

「いいから、その男について知っていることを全て話せ」


 怯える彼女はぽつりぽつりと零す様にあいつについて話すが、助けてもらった事、胸に十字の傷がある事、吸血鬼を狩っている事しか知らないらしい。


「いつ助けられた」

「えっと、ひと月位前です」

「お前を助けた後どの方角に行った」

「月の方、東に」


 自然と口角が上がってしまう。

 やっと、やっとあいつの足跡を見つけた。気になる事はある、が、そんなことはどうでもいい。

 6年、6年かけた。6年かけて漸く尻尾を掴んだ。逃がしてなるものか、あいつだけは、絶対にこの手で殺す。


「行くよ」

「え?」


 仕込みナイフを仕舞い、少し離れた机の上に並べられた装備を身に付ける。

 後ろからは彼女の困惑した声が聞こえるが、知った事ではない。道すがら説明すればいい。


「貴女はこれから私と一緒に十字傷の吸血鬼を追うの、拒否権は無いから」

「そんな、む、無理ですよ。私吸血鬼だし、外に出たら殺されちゃいます」

「それなら大丈夫、私と一緒に居れば問題ない」


 装備を整い直し、胸からネックレスを見せる。彼女はそれが何か分からない様子で首を傾げてる。複雑な生い立ちと言えどこれを知らないのか。


「これは十字騎士団の紋章、私はそこそこ顔が効くから私といる限りは人に襲われる事は無いよ」

「......それなら良いよ」

「ん?やけにあっさり受け入れるのね」


 彼女の事を考えればもっと抵抗されると思ったけど、思いの外あっさりとしすぎて訝しんでしまう。


「貴女と一緒に居れば大丈夫なんだよね?」

「そうだけど、どういう風の吹き回し」


 問われた彼女は逡巡するそぶりを見せるが、どこか楽しそうに。


「貴女と一緒に居れば外の世界を見れるんでしょ?なら生きたいな」


 この子は馬鹿なのか?さっきまで殺そうとした相手なんだぞ。


「私を信用するの?」

「うん」


 今度こそ言葉が出ない。馬鹿を通り越して間抜けだ。


「まぁどうでもいいや、貴方はこれから私と共に貴女を助けた男を探すから、手伝ってね」

「手伝うって、どうやって?」

「吸血鬼なら鼻が利くでしょ、行く先々で探しなさい。私は貴女の安全を保障するわ」

 

 だからどうしてそんなに楽しそうな顔をするんだ、これから自分にどんな理不尽が降りかかるかも知れないのに、私は貴女を利用しようとしているのに。

 捨てた筈の罪悪感が湧き上がる。

 私は貴女が厭う化け物なのに。

 貴女が怖がる人間なのに。

 貴女を殺せる獣なのに。


「早く行きましょ、私人間のご飯食べてみたいです」


 この子が分からない。

 分かりたくない。解ってしまえば...。

 駄目だ、彼女を見ていると私を見失う。

 炎が鎮火してしまう。

 違う。

 彼女は吸血鬼、私は化け物。

 私は彼女を利用する、もし彼女が吸血鬼として人を害せばその時は私は彼女を殺す。


「怖くはないの」

「...怖いですけど、貴女が守ってくれるんですよね?」


 それまでは、それまでは私は彼女を利用するだけ。

 彼女は復讐の為の道具。

 これは私のエゴだから。


「行くわよ」

「...はい」


 彼女の笑顔は私には眩しすぎる。

 その笑顔は吸血鬼が浮かべていい物じゃない。

 いつか化けも皮が剥がれる、それまでの関係だ。

 それまで私が見張ればいい。

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