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魔法王国の消された職の一族  作者: 酒桜香燐
9/12

8話目~入学式後・クラス=仲間と面倒事〔下〕~

今回も頑張ってかきました。

俺の目の前に樹から降りてきたクラスメイトの第四席………が立っている。


「カルマっちお久しぶりっすね‼一緒のクラスに為れて物凄く嬉しいっす‼」


何か凄くテンション高いのだけど……


「え~と確か……四席の……」

「ちょっと!?ちょっと!?俺の事忘れたっすか?」

「え~と」


ヤバイ……覚えてない……確実に忘れている……

誤魔化したいけど目が泳いでしまいそうでどうしょうもない。


「ま~忘れてそうだから名乗りますけど、俺の名前はトムス=ワーカーすよ」

「すまん。覚えてなかった……ちゃんと覚える様にするよ……」


何かトムスを見てから何か頭痛がしてくるんだけど………


「ま~忘れちゃったんならしょうがないっすけど~何か悔しいっすね‼」


根が明るい奴なのかケラケラと笑っている。

此処で紹介しよう。俺から見たこのトムス=ワーカーは一言言うならチャラチャラした背の高い美形の男だ……以上‼


「あの~」


カノンがトムスに声を掛ける。


「どうしたっすか?」

「どうして私達の家の樹に?」


トムスは額に脂汗を滲ませながら言った。


「いやぁ~久し振りに出会った親友が女の子達を連れて帰っていったから後を着けてきたんっす。」

「「「「えっ?」」」」


何か凄く危ない話の様に聴こえるのは俺の気のせいだろうか?


「其れは………俗にストーカーって言うのでは?」

「そんな事あるわけないじゃないっすか‼」

「ま~本心を言うと面白そうな気配がしたので近くで待機してただけっすよ」

「其れがこの樹の上と?」

「そうっすね……」

「話は今度聴いてやるから………ところで空間転移使えるのか?」

「バッチリつかえますっす」

「すご~い其れが~使えるなら~簡単だね~」

「そうだな」


取り合えず今は城に行く事を優先しよう。


「ワーカーよ早く連れていってくれると助かるのだか?」

「そんな、敬遠ぎみに呼ばないでほしいっすよ!」

「じゃあ………トムスで良いか?」

「ま~それでも良いっすけど~昔みたいに呼んでくれると嬉しいっす‼」


昔みたいに?俺は会った記憶がないのだか?

俺は何かを忘れているのか?

と、考えていると………


「カルマ様?」

「カルマっち?」

「…………どうか……したか?」

「いえ、難しそうな顔をして表情が辛そうだったので……」


えっ?俺そんな顔をしてたのか?

自分では気づかない物だな………


「トムス頼む、日が暮れて来ている………早く連れて行ってくれると助かるのだが?」

「分かったっす‼」

「移動魔法『空間転移』」


彼の周りに魔方陣が浮かんでいき……金色の光を発する。


「着いたっすよ‼」

「え~と、ここは?」

「城の外だな」

「ついたか?」

「ついたの~?」


今俺達はトムスの魔法で城の外に着いたのだが……

急に現れるものだから門番に不審者と疑われてしまった。

だがアルムは俺達を城の中に入れるようにしてもらい王に会いたい者達がいることを伝えてくれて事なきを得た。


「私が居なければどうしょうもない状態だったな!」


アルムが無い胸を張りながら自慢気に言っている。


「アルム……」

「なん!?……でしょうか?」


聖騎士の彼女は城の中でも良い地位を持っているらしく…………強がりな姿勢を見せようとしたが……


「また、カルマ様はそんな顔をして……アルムさんが震えてますよ」

「其れは、すまんな……」


アルムだけではなくグリムも俺の顔を見て動きを止めていた。


「グリムもすまんな……」

「大丈夫~だよ~」


トムスは考え事をしている様な顔つきでいる………

取り合えず城の中に入った訳だが……


「王と会うのは所見の間に行けば良いんだよな?」

「はい……」

「それじゃあ……行くとするか……」


歩き出して二・三分で所見の間に着いた。

俺達の前にアルムが出て扉をノックする。


「王国聖騎士隊副団長 アルム・エマ=ノーツです。王に会いたいと申す者達を連れて参りました……」


数拍の間が空いて声が聞こえてくる。

その間に俺は魔職を発動し服装を顔が余り見えないローブ姿に変えた。


「入りなさい」


俺達は扉を開き中に入る。

所見の間の奥に絢爛豪華な椅子があり一人の男が座っていた。


「用事とは何かね……アルム副団長殿……」


椅子に座っている王様ではなく大臣の様な老人が声を掛け聞いてくる。


「本日、学院での模擬戦でマルコス様に不調が見られましたので報告に参りました」

「ふむ……では王にその内容を申し上げよ‼」


俺達はアルムを先頭に王の前に行き頭を下げた。

すると………


「下賎の者共に我が名を名乗ろう‼我が名はクロード・ラーズ=アルヴァーナだ‼それで話とはなんだ?」

「今日、マルコス様は模擬戦で第一席のこの男に負けました」

「ふむ……我が愚息が模擬戦で負けたと……それで?」


仮にも自分の息子に愚息って………

この人は昔と違って変わったな………


「体に怪我とかではなく脳に洗脳または催眠が掛けられていることが分かったのでございます」

「ふん………そんな物に掛かるとは……あの王家の恥さらしめ………」


何か様子がおかしくないか?

俺が知ってるあの人は厳しくても人の事を蔑まない。

ましては、自分の息子に何て特に………

俺は隣にいるグリムに小声で話し掛ける。


「グリム……職眼で王の様子が見えるか……?」

「?………分かった~やってみる~」


そう言うとグリムの瞳の色が紅く変わった。

そして、数秒後グリムの瞳の色が元に戻る。


「洗脳魔法を掛けられている………」

「出所……掛けた術師が分かるか?」


グリムは普段の口調じゃなく真面目に答えてくれた。


「出所……術師は分かんないけど取り合えず動きさえ止めてくれれば治療出来るよ」

「……分かった………」


俺が動こうとすると後ろのトムスが言ってくる。


「俺も手伝うっすよ‼」

「………拘束系の職技を使えるのか?」

「ま~任してくださいっすよ‼」


不安があるが俺はトムスにこの状況を任すことにした。

すると、トムスの周りが虹色の光を発っし……


「拘束魔法『神罰異端者達インベーズ椅子チェアー』」


職技を発動した瞬間……この部屋にいる俺達以外の大人たちが椅子に拘束され意識を無くしていた。

凄く俺の『愚者の椅子』に似ているのだけど……

てか……神職の癖に拘束魔法が魔職に似ているってどうなの!?


「こんな感じでどうっす‼」

「凄~い」

「完璧ですね」

「パーフェクトだ……」

「凄いな………ってお前ら何してるんだ!?王様相手に拘束魔法って何を考えればこうなるんだ!?お前らは国家転覆でもする気なのか!?」


アルムは物凄い剣幕で言ってくる。


「今グリムが王様の事を健診した結果状態異常が確認されたんだよ……それも……マルコスと同じ様な魔法を………」

「何故それを先に言わずに拘束した!?」


面倒くさいから……って言ったらさらにアルムは煩くなるよな………

俺はアルムを横目に見ながら言った。


「グリム……今のうちに王様の治療を……」

「はい。なのです~」


グリムは返事をすると王様の前に行き職技を発動する。

流石に白衣を着たグリムは今日関わった通常時と違い神職・神医を持っている者の雰囲気を漂わせている。


「それでは、緊急手術を始める‼」


口調も変わってるし……この子は職技発動時は二重人格なのかな……?と思っていると………


「医療魔法『脳厄医薬ブレイングドラッグ』」


グリムの手が虹色に光り手に普通の医者が使う物より大きい注射が握られていた。


「アハッ………少しブスッとしますからね~」


何か優しい言い方だけど声色が妖気あやしげで禍禍しい雰囲気をしている。

俺はグリムの言葉が気になり顔を見ると恍惚な表情をして注射を頭に刺そうとしていた。

それを見て俺はチクッとかじゃなくブスッとなんだなと考えながら現実逃避をしていた………すると……


「ウギャーーーーー」


王様の悲鳴が所見の間に轟いた………

そりゃあ痛いよな悲鳴も出るよな………


「フゥ~……これで終わりましたよ~」


終わりましたよ……って王様さっきよりグッタリしてるのだが………

一先ず……


「いつ起きるんだ?」

「もう起きてる筈ですよ~」

「なら、この拘束をとらないとっすね」

「どうしてだ?」


アルムがトムスに理由を聞く。


「この職技は相手を気絶状態にすることがデフォルトで付け加えられているからっす」


何それ俺の職技より凄いじゃないか


「取り合えず解除するっすよ‼」


トムスが職技を解除する。

また虹色の光を発し椅子が消える王様も元の椅子に座っているがまだ意識は戻ってないようだ。


「取り合えず少し起きるのを待つか?」

「そうですね」

「そ~だね~」

「そのようだな」

「………その心配は無さそうっすよ」


トムスが見ている方を見る。


「ん~~~~~はっ!?」


何か凄くビックリしながら起きたんだけど…………


「起きたな……」

「そうですね」

「そうだね~」

「取り合えずアルム………」

「なんだ?」

「記憶の混濁がないか確かめてきてくれるか?」

「言うことを聞くのは癪だが……分かった……行ってくる」


思ったよりすんなり言うことを聞いてくれたな……

王様に駆け寄るアルムを見て王様の事を想っての事だろうと納得することにした。


「大丈夫でしょうか?」

「ここは………?」

「ここは所見の間です」

「所見の間?私は何をしていたのだ?」

「…………………」


その一言を聞いて俺達は無言になった。

記憶の混濁か………めんどくさい事になった……

俺はアルムの前に立ちフードを上げて話し掛ける。


「王国最強と言われたクロード様が不様だな………」

「誰だ‼」


顔を下げて頭を抱えてた王様が俺を見て驚きで口を開けっぱのまま固まる。


「に………兄さん……?」

「よく見ろ俺だ………」

「もしかして……カルマなのか?」

「やっと正常な判断が出来るよ様になったな………」


俺と王様の会話を聞いてアルムが聞いてくる。


「どう言うことだ!?それに何故王様とそんなに親しく話せるのだ!?しかも、タメ………!?」


アルムが俺に本日二度目の物凄い剣幕で聞いてくる。

それを俺が答える前にクロードがアルムの前に手を出しアルムの動きを止める。


「良いのだ……こやつ……いや……この子は特別なんだ………」


俺が特別………特別って言葉………俺には呪縛の様に聴こえる


クロード王によって俺が特別と言う意味の説明が始まった。


少しでも読んでくれると人が増えてくれると幸いです。

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