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魔法王国の消された職の一族  作者: 酒桜香燐
3/12

2話目~入学式までの間に唐突にやって来る面倒事〔下〕~

駄目作者の酒桜香燐です。

魔法物って大変だなと思っている今日この頃です。

入学式の前日に面倒事に絡まれた俺は、さっき助けた……?助けた彼女……カノンと一緒に俺の屋敷に帰ってきた。

さっきは助ける事に専念?していたので良く見てなかったが……

可愛い娘だな……

外見は……メガネをしていて……髪の毛は黒色でストレート……

最高だな……助けて正解だったかもな……

俺はジロジロ見るのをやめて視線を彼女の顔を見る。

そして、元の服装に戻った二人は椅子に座っているが会話は無い……



「え~と……俺がお前さんに言った事覚えているか?」

「カノンです」


俺を見る目線がキツい……


「わかった……カノンは俺が助けた時に言った事覚えているか?」

「……………はい………覚えています」


何か頬を朱に染めてるんだけど……俺何か不味いことしたか……?

考えても何も思い浮かばないので聞こうと思ったが空気が重く口が思う様に動いてくれない。


「あの……ふつつか……もの……ですが……これから……よろしく…お願いします……」


先にカノンが口を開き動く。


「…………は?」


俺は唐突に言われたので驚きであたふたしてしまう……

ふつつかもの?え?俺なにかしたっけ?待ってヤバイ……何も思い浮かばない……


「え~と……俺なにかしたっけ?」


何か尚更頬を朱に染めてるんだけど!?

マジで何したの俺は!?


「私を助けてくれた時に言った事覚えていますか?」


え~とあのとき言った事………


「そう言うことか……」

「はい……そう言うことです‼」


何かすごい勢いで返事したな……

あの時違う意味で言ったのだが……

ま~良いか………

そうと決めれば……


「俺は別に良いがカノンの親は大丈夫なのか?」


俺がそう聞いた所でカノンの顔が暗くなった。


「私の親は……私が小さい頃に亡くなって……私は……孤児院で過ごしました……」

「じゃあ……孤児院に連絡しなくちゃだな……」

「孤児院も今日追い出されて……」

「「………………」」


お互いに沈黙が続いた。


「どうして孤児院を追い出されたんだ?」

「明日……入学する学院に特待生で入学する事が決まって寮に入る事になったんです……」


特待生ってことは入試成績上位ってことか……

てか寮何てあったんだな……

そんな事何も知らなかった……

ま~興味も無いから仕方がないが……


「で……その寮は?」

「寮は……入居者が多いとの事で……入居拒否されちゃいました……」


何か色々と不憫になってきた。


「途方に暮れて町を歩いていたらあの殺人鬼に遭遇しまして……」

「其処で俺が現れて……カノンを助けたと………」


あの時の事を思い出したのか少し声と体が震えている。

カノンは目から涙を溢した。

何か俺まで泣きそうなんだけど……

ここまで不運な女性がいるなんて……


「わかった。今日からここがカノンの家だ……あまり良い家とは言えないが其なりに自由にしてくれ……」


俺は椅子から立ちあがりカノンを包むように抱きしめカノンの頭を撫でた。


「ありがとうございます」

「あぁ……今日からカノンは俺の嫁だ……」


何かすごく可愛いんだけど……

ま~俺も男だからな……言った言葉は責任を持つ。

あぁ~俺の中にもこんな感情があったんだな……

俺以上の不幸体質がこの世に存在しているなんて……

目から涙が溢れそうになるのを俺は耐えた。


「あの~旦那様の名前は?後……歳は?」


あれ俺自分の事を何も言ってなかったけ?


「俺の名は、「カルマ・ゲノム=パラケルスス」歳は15歳だ」

「私と同じ歳なんですね」


何かさっきと違ってカノンは朗らかな空気を放っている。


「あぁ……俺はこの屋敷に一人で住んでいるから……」

「こんな広い屋敷に一人で?」

「ずっとな……」


俺は一人目を閉じて天を仰ぐ様に天井に顔を向ける……

色々な過去の情景が思い浮かぶが俺はその思考をシャットダウンした。


「じゃあ……今日から私は「カノン・フローラ=パラケルスス」ですね」

「あぁ……今日からよろしくな……」


あぁ~これで俺も妻帯者か……

早婚が当たり前のこの世の中でこれ程早いことがあるんだな……

しかも……こんな可愛い娘と……


「カルマさんの事を何と呼べばよろしいのですか?」

「ん?好きに呼べば良いよ。それから今日は疲れてるだろうから上の俺の部屋のベットを使って良いから早めに寝な?」

「それだと……カルマ様は何処で寝るんですか?」


カルマ様か……ムズ痒いな……


「俺はこの部屋のソファーを使うから……」

「カルマ様一緒に寝ましょ?」

「え?」

「だってもう私達は夫婦なんですから‼」


何かすごい勢いと笑顔で言ってくるんだけど……

それから、話しあったのだが結局は俺が折れることになった………

今俺達は二人並んでベットの上に横になっている。


「これからよろしくお願いしますね」

「あぁ~そうだな……よろしくな」


俺がそう言うと安心仕切った顔でカノンは眠った。

俺は寝息を立てているカノンの頭を撫でて目を瞑るが心臓がドキドキしてなかなか眠れない。

これが毎日続くかも知れないのだ……

しかも……明日から学院生活が始まる……

面倒事が無い平穏な学院生活が出来る様に祈りながら目を瞑った。



次回から夫婦二人の学院生活が始まります。

次も早めに投稿出来るように頑張ります。

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