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第2話南北高校心霊学部!

足元を見るとロングヘアーで眼鏡をかけた、いかにも優等生そうな女子の胸を踏んでいた。

どういう状況だよこれ?隣の雪菜の方を見てみた。

口を開け、固まっている雪菜を見たら、とても安心した。普通そうだよな…。

「きゃー。この人に胸をもまr…んー!」

すごい棒読みでとんでもない事を口走り出したこの女に、俺は手で口止めした。

「ふざけんな!お前がこんな所で寝転んでいたのが絶対悪いだろ!」

俺の言葉を完全に無視し、彼女はまたもや棒読みで

「この事を言いふらされたくなければ、私率いる心霊学部に入りなさい。今なら、隣の彼女と入ると、カップル特典で、親戚のおじさんに除霊を頼まれた呪いの人形をプレゼント。」

「ふざけんな!そんな意味わからない事で高校生活をぶち壊されたくないわ!お前も言ってやれ!」

「カップル?私達がカップル?」

「ど、どうしたんだ?」

すると、雪菜が急に少し考えた顔をしてから

「おねーさんいい人ね!女子のおっぱいを揉んだお兄ちゃんが悪いよ…。責任私も一緒に取ってあげるよ!」

こいつ、たまに頭悪りぃなと思う時もあったけど、ついに壊れたか?

「助けてください。この淫獣におっぱい揉まれました。助けてください。皆さんも気をつk「分かった!分かったからもうそれは止めてくれ!」

俺は涙目で答えた。

最悪のスタートだぜ、、もう不登校になろうかな…

あんな騒ぎを起こしたせいで俺は入学式も歩いてるだけの時も、女子にクスクス笑われたり、酷い時は走って逃げられたりした。

「ヘイ!君たち!入学式は終わったのかい? じゃ、こっちに来な!」

ショートヘアに少しボーイッシュな明るい顔立ちのいかにも元気そうな女子が話しかけてきた。

「、、誰ですか?お前知ってる?」

雪菜が首を振る。

とはいうものの、この何か噛み合わない感をさっき体験した俺は流れ的にさっきの集団だという事は察していた。

「そりゃ、初対面だもんな!私は木下野花!心霊学部の副部長だぜ!」

そりゃって言われてもなぁ〜…

「僕たち、心霊学部に入る予定ないんで、すみません。」

俺は雪菜の手を握り、軽く走って逃げた。

「ちょ、ちょっとまっ!キャ!…いった〜〜い!!」

「「、へ?」」

振り返ると、盛大にこけて今にも泣きそうな顔をしている野花さんがいた。

「痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛ーーい!!あんたもそんな風に見てないで助けろよ!大丈夫とかないの??

あなたが逃げたせいでこうなったんだぜ?責任とれよ!」

せ、責任と言われましても…

あー、あ、、本当に最悪だよ、、また人が集まってきたじゃないか!

「分かりました!分かりましたから、取り敢えず部室につれていっていただけますか?」

俺と雪菜は本館の四階の開き教室に連れてこられた。

ドアには大きな文字で心霊学部にようこそ!と大きく書かれた紙が貼っている。

「どうぞ!入りたまえ!」

まだ少し目を赤くした野花さんがそう言ったので、俺は少し緊張しながらドアを開けた。

「「「ようこそ!南北校心霊学部へ!」」」

「こっちに来て、座りたまえ!」

急に大きな声で歓迎され、固まっている俺たちを野花さんは手を引っ張り、強引に席に座らせた。

「初めましてじゃなかったですね。

よろしくお願いします、淫獣さん。」

「だから、淫獣って言うのやめてもらえますか!」

彼女は俺の言葉放置して続けた。

「この部は部員四、、じゃなくて六名。毎日この空き教室で活動している。活動内容はこれから一緒にいると分かるでしょう。私は部長の山田夜空です。よろしく。」

「さらっと人数に加えられた⁉︎」

「私は夕日沢まひるです。気軽にまひるさんって呼んでね!」

隣の三つ編みを後ろで結んだでかわいいゆるふわ系の女子が俺の手を握りながら言ってきた。

「よ、よろしくお願ひします!」

噛んでしまった。死にたい。

「何お兄ちゃんデレデレしてるの!先輩も急に触れたりしないでください!」

雪菜が俺の手とまひるさんの手を無理やり離した。

「淫獣くん、気をつけてね、この子の本性は真っ黒よ。」

「そんな事を言わないでくださいよ!酷いなぁ…。

ロボット女 (ボソッ)

そう思わない?あ、そうだ名前を聞いてなかったね!名前は?」

俺は何も聞いていないが、本当に聞いてないが、この人は気をつけよう。つーか、ろくな奴がいないな!

「俺の名前は…夜咲一樹ですが、このクラブには入りませんよ?」

「私は夜咲雪菜です!よろしくお願いします!」

「え、お前このクラブに入るの?テニスは?」

「テニスはまた大学でやるよ!お兄ちゃんの責任を一緒に取ってあげるって言ったでしょ?」

「頑張れ!俺は陸上見学してくるわ」

逃げようとした俺のブレザーを雪菜が引っ張った

「お兄ちゃんも入るの‼︎当たり前じゃない!」

「どこの国の当たり前だよ!なんで校門の前に寝転んで当たり屋みたいな事をしてる奴の言う事を聞くことがどこの国の当たり前だよ!」

「なに二回も言ってるのお兄ちゃん!いいじゃん!一緒に入ろう?それじゃないと、お兄ちゃんのロリ趣味とか引くぐらいの性癖を有る事無い事広めるよ!」

「分かった、分かりました。入るからそれだけはやめてくれ」

女子の情報伝達力はやばい。かなりやばい。

かくして、俺は心霊学部という謎のクラブに入ったわけだが、もう俺は悪い予感しかなかった。

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