暇すぎる部活
もうすぐ六月になろうとしている頃・・・
文化祭・・・にはまだ早い。
これといったイベントもなく、映画部のメンバーは、だらだらと活動していた。
「HIMAだわ」
「発音がうざい」
パスィーーーーーン!!
暇、と素敵な発音で言った監督・小泉衣舞に、
副監督・相川幸太郎が、冷たい言葉とハリセンによるツッコミを返す。
「まあ、暇なのは同意や。」
幸太郎が言う。
昔大阪に住んでいたらしく、関西弁だ。どうも抜けないし、標準語を話す気もないらしい。
「ねえ聞いた?!こーたろーも暇だってさ!てか頭痛い・・・」
「聞いたわよ。たしかに部活の意味が無いわ」
本を読んでいるナレーターの井上巴絵も同意する。
机に突っ伏している役者の矢代瑞貴も、たしかに、と同意。
そのとなりでポッキーを食べている小池瑛士も多分、暇だろう。
がらがらがらっ
「おくれました~・・・増谷先生ってお話ながいんですよ~
あ、監督!先生が言ってたんですけど~
生徒会の皆さんがイベントをするそうなんです~!だから、え・・・監督~?」
役者、中野芹菜が話し終わる前だというのに、
衣舞の姿はなかった。
廊下を見ると、
生徒会室へ走る衣舞の姿があった。
遅れて申し訳ありません!
テストのせいだ!(言い訳)