0 わたしの儚い人生
初回から少し胸くその悪い場面があるかもしれませんがそれでも読んでくれれば幸いです。
少女の名は姫宮由香といった。
私はとても劣悪な家庭で育った。確かに最初は可愛がってくれていたが、いつしか、可愛がるそして育てるということをしなくなり、子供としても見てくれなくなった。
自分の母親について知ったのは物心がついてから少し経ったときだった、当時17歳だった私の母親は近くの不良と一晩ベットで過ごし、妊娠した。
いわゆるデキ婚というやつだった。
それを泥酔した父が話したとき、私は悲愴な思いだった、あんな女でも一応は自分の母であり育て親だったから。
父が私に暴力を振り始めたのは私が小学校に入り始めた頃だった。
その頃の父はもう私のことを娘とは思っておらずお金のかかる召使としか思っていなかっただろう。
父には収入の良いところで働くほどの学力は無く若い頃までは肉体労働をして働いていたが、30代後半ぐらいつまり私が中学二年生になった頃には仕事を止めギャンブルに入り浸っていた。
そんな家族から、お金が貰えるはずもなく私は、高校生と偽り男性に体を預けお金を稼いだ。
ここまで自分の体を性の捌け口にするのに躊躇がないのは娘の前でも母を平然と抱く父のせいだろう。
そこからわたしは、病み、堕ちていった。
学校では、友達と呼べる人間はいないに等しく、お金がなく不器用に切り揃えられた髪をバカにする生徒もいた、勉強も平均的で突出している点はなかった。
他にも私が体を使っていることがばれ「エロ女」と呼ばれることもあり先生までもが私の敵に回った。
でもそんな中、一人だけ話しかけてきた女子生徒がいた。
その子の名前は木村華といった。
華はとても人形が好きなかわいい子で学校では友達が多くとても社交的な性格だった。
そんな彼女が何故わたしなんかには話しかけるのか聞いたら、「このままだと自殺しかねないような重い表情だったから。」と言われた、その頃は本当に自殺しようと考えていたと思う。
それに華は、私が体を売っていることを笑わずに受け止めてくれた。
それから数ヵ月して、華とは意気投合し今では同じ人形好きとして語り合うような仲になった。
私はまともな娯楽をしたことはなく華に人形の専門店に連れていかれたときはとても驚き人形の沼にハマっていった。
華はかけがえのない親友になっていた。
しかし上手くいっていたものは、一瞬のうちに崩れ去るものだと実感した。
ある日、華は、行方不明になった、そう学校の先生から朝の挨拶で聞かされたときなにも考えられなくなった、胸にぽっかりと穴が開いたような感覚で、悲しいというよりもどうして?という気持ちの方が強かったと思う。
しかしその日の帰宅を家に電話がかかってきた、華の母親からだった、内容は「昨日華は、由香ちゃんの家にいって来るといったきり帰ってこないからなにか知りませんか。」というものだった。
生憎昨日は参考書を買いに書店に行っていてた。
昨日家に居たのは父しかいない、こんなことでなければ死んでも父に話しかけたくないが母がいないときに聞いてみることにした。
とはいえ父が素面の状態でなにか知っていても話していてくれると思わなかったので、父が泥酔しているときに聞くことにした。
するとすらすらと吐きこう言った「俺がよぉ、家で女と遊んでるのバレちまってよぉ、それをばらされると不味いからよぉその前にあのメスガキをばらしてやったんだよ,,,おもしれぇだろ。」と言った。
つまり父は自分の不倫を見られたからばれないために華を殺したと言ったのだ、今となってはこのように冷静に考えられるがそのときの私は頭に血が登り、すこししか覚えていない。
父のその言葉を聞き終えた瞬間に激昂した私は護身用で持っていたナイフで父の首を切り裂いた。
首から血がシャワーのように流れ私のからだにかかった。
「ふっ、ふふっ、ふは、あはは、あはははははは、」
家の中に乾いた笑い声が響き渡った。
しかし華が死んだという時点で私の心は折れていたと思う。
その後私は自分の部屋で華にもらった人形に囲まれて自分の首を父を殺したのとは別のナイフで首を切り裂いた。
これが私が歩んだ地球での儚い物語。
これからは|異世界で人形好きの少女が歩む悠々自適な日々。
父親をどれだけクズにするか、主人公に対するいやがらせ等加減が難しかったですね
では、ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回からはできるだけ明るい雰囲気にするつもりです。