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飛鳥とくま

 飛鳥とくまの2人だけになってしまった。

「飛鳥さんは、ボスのことが好きなのですね……」

 くまがいきなり爆弾発言をしてきた。

くまの言うボスとは神城先輩のことだろう。

「私は……別に……」

 くまのいきなりの爆弾発言に飛鳥はくまから目をそらた。

「目をそらすとはなかなか怪しいですね~」

 くまはニヤニヤしている。

「そっ……そんなこと、今はどうでもいいでしょ!! これからどうすればいいか教えて!!」

 飛鳥は顔を上げ、赤面した顔のままでくまに叫んだ。

「そうですね。今はこの話は後にしましょう。じゃあ、これからどうするかなんですけど……」

くまが凄みを帯びた声で言った。

飛鳥は息をのんでくまの次の発言を待った。

「それは飛鳥さんが決めることです」

 くまはキメ顔で言い放った。

「どうゆうこと!?」

 飛鳥はくまが凄みを帯びた声で言ったためなにかあるのかと思いきや投げやりな回答がかえってきたため驚くことしか出来なかった。

「そのままの意味です。飛鳥さんの物語ですから飛鳥さんが決めないと……」

 くまはやれやれって言いたげな態度をとっている。

「けれど、本の世界へ入る話でしょう。これじゃ、私の意思で物語を変更できることになってしまうわ」

 飛鳥は困った。

 飛鳥の入りたい本の世界の物語は結末があるためそれを変更してはいけないと思ったからだ。

「別に変えていいのですよ」

 くまは首をかしげた。

 何をいいたいんだと言うような目で飛鳥に訴えている。

「先ほども言いましたが、これは飛鳥さんの物語です。飛鳥さんの入りたい本の世界と同じ結末でなければいけないという決まりはないのですから」

「……そうなのね……」

 飛鳥はくまの発言により飛鳥はうつむいてしまった。

 飛鳥は入りたい本と同じように物語を進めなければいけないと勝手に思っていたため、自分の行動でいいことも悪いことも自分の行動で変わってしまう可能性が出てしまったためどのように動けば良いか分からなくなってしまった。

「けれど、服装を変えなければなりませんね」

 くまは飛鳥の目の前に来たと思ったら飛鳥の周りを一周した。

「なんなの……」

 飛鳥はくまの行動に理解が出来ないためあきれていた。

「ご自分の体をよくご覧ください」

 くまに言われた通り飛鳥は自分の格好を見たらドレスに変わっており、靴も変わっていた。

「どうゆうこと?」

 飛鳥は驚きのあまりくまを注視した。

「飛鳥さんが入りたい本の世界は姫系の物語でしたので、一応ドレスにしました。そもそも、飛鳥さんの服はこの世にはないものですから」

「そうよね。この服では目立ってしまうものね」

 飛鳥は自分の服装をもう1度見た。

「しかも、本来ならもっと重いのですが、重さも飛鳥さんが着用していた制服ぐらいの重さにしてあります」

「ありがとう」

「では、くまはこれにて失礼します。なにかございましたら、お呼び下さい」

 くまは当然くまの辺りに出てきた煙に吸い込まれていなくなった。


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