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夏生詩集2

赤をめぐらせ

作者: 夏生

女は男の気づかぬ間に育む


赤をめぐらせ、熱を帯びながら

小さな部屋に柔らかなベッドを

用意して待っている


男の歴史と女の歴史が交わり

溶け込み、今をまぶしたものを


女は戸惑う

身体のなかが読めなくて

男は気づかない

女の身体のなかが赤に支配されて

いくことに


男も女も赤で出来ている

赤を食み、赤に食まれ

いきものとして世に出た


女の静かな革命

体内は革命中心にうごめく

たゆたい波打ち

交わり離れ現れ消えて


男の穏やかな眼差しに

女は自分と同じ赤を見た


始まりは同じだった私たち

女は計らず涙を流した

仕組まれたさだめに唇をかんだ


男は女の肩を抱き愛をささやく

女の耳には小鳥の囀ずりに聞こえた






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