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涙
「じゃあね。ベラ」
「バイバイ、サニーニャ」2人ずっと手を降りつづけた。
ベラが家帰るとすぐに二階の自分の部屋にこもった。
一時間近くたってから、トナが部屋に入って来た。
「どうしたのベラ、具合でも悪いの?」心配そうにトナが言った。
「そうじゃない。大丈夫だよ」
「なんかあったんでしょ。話て!」
「わかったよ」
ベラは、サニーニャに言われた事を全部言った。
全部話すと結構スッキリした。
「そっか、サニーニャの事ね。思い詰めても意味ないのよ。今出来る事をやってあげなさい」
「私が気にしてるのは、サニーニャの事じゃないの」
「えっ!じゃあ何?」
「もちろん、サニーニャの事もだけど、私の事なの。今思えばおばあちゃんが死んだ時も涙がひとつもでなかった。サニーニャに言われた時だって。私は、涙が枯れたのかもね」
「しょうがないわよ。涙は出したくて出るもんじゃないの、勝手に出てくる物なの。わかった?それにね、あんたはの涙は枯れてないよ。あんたは、強いだけよ」
「そうかな?まあ、わかったよ」
「さっごはんにするよ」