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火水風土  作者: 田中 椿
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次の朝、ベラは一番早く起きたのでマーヴェラの所へ行った。

でも、マーヴェラは怒っていた。

「よくも、こんなところにほっといてくれたわね!それに1回も顔見せないで私心配したのよ」マーヴェラの言葉にベラは驚いた。

マーヴェラがお母さんみたいなことを言ったから。

「ごめんなさい。でもしょうがなかったの」

「しょうがないって何が?」

「引越しで、他の人もいた。話してたらあんた今頃ブラックマーケットの棚の中だよ」

「そんなのトナと話してるみたいに言えばいいじゃない!それに私は一応聞こえない魔法使えるんだよ。言ってくれればやってあげたのに」

「はあ?魔法が使える?バカなこと言わないでよ」

「じゃあどう説明する?あんたが火を使える事。前に私が言った事覚えてる?」

「教会の事?」

「そう、それ!ちゃんと覚えてるみたいだね」

「それが?」

「<プリーヂモ>は魔法が使えるの」

「へぇ~」

「へぇ~ってなによ。もっと驚きなよ」

「驚く事なんかない、最初は驚いたけどもうなんかバカらしくなっちゃって。

何もかもがおかしいわ」

「ベラ?そういえば今日来るの早かったね。なんで?」

「夢のせいだよ」

「夢?もしかして」マーヴェラは息をのんだ。

「そうだよ、そのもしかして。いつも夢に出る、サニーニャが。夢はいつも同じ海でサニーニャと私は遊んでる、でもいつしか気がつかないうちに地面に黒は染まって空は白に染まって、世界が白黒の世界に染まってしまうでもみんなは気づかない、私が知らせようとすると空と地面が不気味な声で笑って邪魔をする、白の空と黒の地面から悪魔が出てきてサニーニャの心臓に槍を悪魔全員で刺す。サニーニャは叫んで私に向かって、助けてって言ってる。それから口から血を吐き出してそのまま死んでしまう。私はどうする事も出来ない」一息つくとまた話し始めた。

「私が悪いのは分かってる、でも私は怖いの。多分サニーニャは気づいてる天国で私の事恨んでる、それに約束も破ったサニーニャはいっぱい泣いてって言ったでも全然泣けない」

「ねぇベラ、悪いって何が?」マーヴェラは優しく言った。

「私がいるから悪魔が来るの。私さえいなければサニーニャはもっと長く生きていたし、ルーアンダも普通の毎日だった、それにトナだって、トナは何もかも私のために捨てたの。お父さんも、結婚も、家も。私がいるから」

「悪魔があんたのせいで来るって誰が言った?」

「火が」

「まぁ、ほんとうにあんたのせいだけど、あんまり重く思わないほうがいい。それにサニーニャは多分あんたを恨んでないしトナだって恨んでない絶対!トナは本心で捨てたの!」

「そう?私は違うと思う」

「それはただの勘でしょ。そんな事に頼ったってこの事はどうにもならない!分かった?」

「・・・分かった」

「はぁ~疲れたもう寝るから」

「うん、じゃあね」


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