引越し
それから準備は着々と進み、トナは近くの馬車を借り来た。
その後、ジリアンが来た。
「トナ~」
「あんたなんで来たの?」
「えっ、だって近く通ったから」
「それだけ?」
「うん。そういや、何してるの?」
「あんたには関係ないわ!」
「関係ないけど知りたいから。ねっ教えてよ」
「引越しよ!」
「どうして?」
「ここから離れるためよ!ここには、信じられる人がいない。パパだって悪人よ!」
「そう・・・じゃあもうバイバイ?」
「そうバイバイよ!」
「どこに行くの?家決まってる?」
「えっ!!うぅぅ、きま、ってな、い」トナは、弱く言った。
「うそっ!!決まってないのに引越しの準備したの!!」
「やっぱり。だって昨日の夜、君が怒って僕の事追い出してから家探す時間無いよね。」ジリアンがトナを見た、トナはジリアンをキッと睨んだ。
「ああ、ごめんごめん!僕の知り合いが今、モノエルのスノアークスに居るんだ、そいつ今いい家があるってうるさいんだ。僕が手紙書くから渡して、そしたら多分その家くれるよ。ちょっと待ってて」ジリアンはそのまま走って帰った。
それから5分
「あっごめん、こんなに書く事があるなんて思わなくて」
「何書いて来たの?」ベラが聞いた。
「えっ決まってるじゃないか。悪口だよ」笑いながら言った。
「思ったんだけど、お金はどうするの?」
「僕が払うよ。ねっお願い」
「いいよ」ベラが言った。
「バカ、ベラそんなの駄目よ」
「なんで、ジリアンお願いしてるんだよ。お願いは聞くものでしょ」
「トナお願いだよ僕払いたいんだ」
「じゃあお願いね。でも、少しでいいのよ」
「うん。少しね」
「じゃあね」
「うん、じゃあね。あっそうだお父さんに言った?」
「言ってないわよ。言う必要は無いもの」
「なんで?」
「知らせたら、止めるかついて来るかするもの」
「でも、知らなくて家がもぬけの殻だったらビックリするじゃないか」
「いいの」
「でも、お父さん君の事すっごい大切みたいだよ。だって僕が初めて君の家に行く前に言われたんだ。
もしお前がトナと付き合うとするトナを傷つけたらお前、ただじゃあおかないからなって脅されたよ。多分君が突然居なくなるとショック死しちゃうよ」
「パパからそんなこと言われたの」
「だからさぁ。言わなくてもいいから手紙でも書きなよ。僕が渡すからさ」
「じゃあ書いてくるわ」
「まだ行かないんだ~」ベラがあきれたように言った。
5分後
「ごめん。結構書いて来たの」
「何書いてきたの?」ベラがジリアンに言ったように言った。
「感謝の言葉」
「ふーん」
「じゃあ渡してね」
「うん」
「これで本当にさよならよ」
「じゃあね。ついて、友達に手紙渡して、うまくいったら手紙ちょうだい」
「うんバイバイ」
トナは、馬車に乗って窓から顔と手を出し手を振った。
今日は、長く書きました。
クロワッサンさんありがとう