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redo the past  作者: yurio
4/5

咲菜

病室に戻った私は現実に引き戻された感覚がした。分かっていたけれど、受け入れられない。中には眞人の父、母、妹の咲菜がいた。咲菜はバドミントン部の後輩だ。父と母は泣き崩れているのが分かったが、咲菜は涙をこらえて冷たくなった眞人を見つめていた。私は何も言えなくなった。


「倉沢先輩。」

咲菜がふと口にした。

「兄に何があったんですか?」

「…」

「黙ってないで答えてください!何も知らない訳ないですよね?学校で何かトラブルがあったから兄は」

「咲菜!」

その声は眞人の母だった。「それ以上言うのはやめなさい…。」


眞人の母は咲菜に叱りつつも同意していて、私は胸が締め付けられた。私たちのせいだと思ってるんだ。それくらい思いがけない突然のことだったのだろう。


「今すぐ帰ってください。倉沢先輩も、浅野先輩も…。あなた達に同情されたくありません。」


「とりあえず、帰ろう。千紘に話したいことがある。さっきの、」

その時一瞬咲菜の表情が変わった。やっぱりとでも言うように。でも、それ以上は何も言わなかった。そして私たちは病室をあとにした。

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