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第77話 双子の精霊


「ちょっと! いきなり現れて何意味わからない事言っているのよ!」


アフロディーテは突然現れたペルセポネに声を上げた。


「あらあら。そんなに取り乱さなくてもいいじゃない」


ペルセポネはアフロディーテに微笑みかける。


「大体、何者だっていうのよ? 怪しさ全開なんだけど?」


「ええ~?! ひどくない? さすがに危なそうだったから手を貸してあげたのにー!」


アフロディーテはその言葉を聞いて固まった。


「ちょっと待て。という事は初めからずっと見ていた・・・?」


「だって~。出来れば戦いたくないでしょ? 面倒くさいし。倒してくれればラッキー! みたいな?」


ペルセポネは自慢の髪をいじる。


「ふざけんな!! こっちは必死だったってのに!」


「てへ♪」


「あ~。何で無性に腹が立つか分かったわ。あんた、あのロリババァに似ているわ」


アフロディーテはこみ上げる怒りを抑え何とか冷静さを保った。


「ちょっとー! ガイア様と比べないでよね。私はまだまだピチピチなんだから」


アフロディーテは深くため息をつく。


「何で私の周りにはこういう奴ばかり集まるのかしら・・・」


「いつまでいちゃついてんだ?」


ペルセポネの背後から虹の風となったイリスが襲い掛かる。


「解き放て。メロペ、アステロペ」


魔物の肉塊に刺さっていた双剣が高速でペルセポネの背後に戻り風を受ける。


「うわあっ?!!!」


イリスは自らの風で体に傷をつけ吹き飛んだ。


双剣はペルセポネの両脇に浮遊する。


黒く禍々しい刀身のメロペと、対照的に真っ白い刀身のアステロペ。


〖ねえアステロペ。どっちの魂が美味しそう?〗


黒い剣から声が響く。


〖う~ん。私はあの虹色の子かなぁ。色的に?〗


白い剣もそれに応える。


〖え~! 私もそっち~! あの白黒の子は美味しそうな匂いがしないのよね~。若くないし〗


〖ペルセポネはどっちのエーテルが美味しそう?〗


「そうねぇ。私はどっちも好みではないけど、どっちも欲しいかな~。だって、掃除屋として好き嫌いするわけにもいかないし~。そんなことしたらエーテルに悪いじゃない? エーテルは残さず食べる! これ大事よ」


ペルセポネは腕を組み頷いている。


「あなた、誰と会話しているのよ?」


アフロディーテは独り言を垂れ流すペルセポネに、引き気味に問いかける。


「そっか、中にいると見えないもんね。精霊よ。断界七刀の一つであるこの双剣のね」


「断界七刀って、伝説の鍛冶神へパイストスが打ったと言われる、あの?」


「そ。すっごい便利なのよ~♪ 私は精霊の姿を見たことはないんだけどね~。声は聞こえるんだけど・・・心身ともに、相当精霊との波長・相性が良くないと引き出せないらしいのよね。話を聞いていると、どうやら双子みたいなのよ、この子達。どんな姿をしているのかしら♪」


ペルセポネは双剣を優しく撫でる。


「あ、欲しいと言ってもダメだからね? お気に入りなんだから」


アフロディーテは髪を掻き上げる。


「要らないわよそんなガラクタ。邪魔だし」


「ちょっと! そんな言い方はないじゃない?!」


ペルセポネはショックで肩を落とした。


ヘラは両手から黒と白のエーテルの玉を巨大な瓦礫に飛ばす。


「押し潰せ」


両手を素早く交差させると、黒色と白色に変色した瓦礫がペルセポネとアフロディーテに迫ってきた。


「メロペ」


〖は~い!〗


ペルセポネが黒い刀身に語り掛けると、刀身から黒い異空間が作り出された。


瓦礫は異空間に飲み込まれていく。


「アステロペ」


〖ほ~い!〗


今度は白い刀身から白い異空間が作り出された。


黒い空間に飲み込ませた瓦礫を白い異空間から勢いよく放出させ、迫り来る瓦礫と衝突させる。


激しい衝撃に大地が震え瓦礫は粉々になって相殺した。


「このっ!!」


イリスは虹の風となりペルセポネに襲い掛かる。


ペルセポネは再び黒い刀身から異空間を作り出す。


「うわっ!!」


イリスは異空間の中へ吸い込まれていった。


「!!!」


ヘラの前に突如現れた白い異空間から、イリスと思われる虹の風が勢いよく放出されヘラを襲う。


ヘラは咄嗟に身をよじり、何とかイリスを躱した。


「残念でしたっ♪」


ペルセポネはヘラにウインクする。


「貴様・・・」


「ご、ごめんヘラ!! 攻撃するつもりはなかったんだけど」


「あの尻軽女の力だ。気にするな」


ペルセポネは頬を膨らめる。


「ちょっと! 私はそんな軽い女じゃないわよ!」


「・・・・・」


アフロディーテは冷めた目でペルセポネを見る。


「な、何よあなたまで! あなただって似たようなものでしょう?」


「はあっ?! 私は気高き美の女神なのよ? 何であんたみたいな女と同等に見られなきゃならないのよ。一緒にされるなんて心外だわ」


ペルセポネはため息をつく。


「まあいいわ。その件はこの後じっくり話し合うとしましょう」


「勝算はあるの?」


ペルセポネは不敵に微笑む。


「当たり前でしょう? 私を誰だと思っているの? 余裕よ」


「その意味不明な自信、今は当てにさせてもらうわ」


二人は気を引き締め目の前の敵に集中した。


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!


また、評価・ブックマークもありがとうございます!


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