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箱庭を騙る檻の中で

箱庭ゲームの話をしようと思ったらなんか頭の中に流れてきたのでこの題名で…。

Sound Horizonの「Ark」です。

サンホラも昔とても好きで、歌詞帳自分で作るくらいにはまっていたのですよね。

私自身は第4世代なのです(CPUか)。第5世代との間に結構な断絶があるのですが、一般化したのは第5世代からという事で、同じサンホラ―の中でも私は古典派ということになったり。

同じアーティストのファンのはずなのに話がかみ合わないから困ったものです。



で、最近「Kingdoms Reborn」というゲームをよく遊んでおります。

Steamでのストアページによると、

「Kingdoms Rebornはオープンワールドの都市開発ゲームで、マルチプレイにも対応しています。市民を導き、住宅や科学技術をアップグレードし、小さな村から大都市へと発展させましょう。マルチプレイでは、フレンドたちと同じ世界でリアルタイムに協力・対戦が可能です。」

とのこと。

オンライン対戦も売りなのですが、今のところそちらはやったことがありません…。あんまり対戦って好きではないのですよ。何か性に合いません…。

ストアページでは「日本語には対応していません」と出ますが、一応日本語化されています。

時折未訳で英語の文章がそのまま出てきたりしますが。



時代的には西洋中世でしょうか。設定としては「氷河期でほろんだ文明を生き残りが再建する」というところからのスタート。それで「Reborn」なんですね。

過去の文明が残したらしい物資を拾ったり、祠から過去の文明の知識らしいカードをもらったりすることもあります。

このゲームが普通の箱庭内政ゲームと一風変わっているのは、カードシステム。

建物を建てて物資を生産してという流れは一緒なのですが、その建物を建てるのにカードが必要です。カードは最大6枚までしか持てません。

150秒に1回、5枚のカードの中から1枚引いてというのが基本的な流れなのですが、何が出てくるかはランダム。

こういう流れで建物を建てて生産していけば良いよねと計画を立てても、その通りにできないという面白さともどかしさがある…のですが、資金を費やして引き直したり、後半に入るとなんでも建てられるワイルドカードを量産できたりするので、縛りとしては割と緩いです。


ゲームの開発陣は「BanishedやCivilizationに影響を受けている」と話しているそうなのですが、私の感覚的には「Tropico」シリーズのほうが似ている感じがします。あちらがカリブ海の小島を開発する植民地時代から現代までの箱庭ゲームなら、こちらはオープンワールドで架空の全世界を相手にする中世箱庭ゲームという趣。

もともと私は「信長の野望」「太閤立志伝」などを遊んでも延々内政をやって遊ぶタイプだったので、こういうゲームには親和性があります。


ゲームでは一人プレイでも、自分の国だけでもできればAI国を1~15か国まで登場させられます。

陣取りゲームの様相を示すこともあるのですが、マップ最大でやると最大まで登場させてもあんまり競合しません。

道で結んで貿易して収益を挙げられたり、友好の証として資金を贈ってくれたり、自分の街のほうが状況が良いと移民が流れ込んで来たりするので、競争相手というよりうまく利用して自分の国の成長を促す要因になっている感もあります。特に移民は人の増えない序盤はありがたい。


その人口ですが、最初はやっぱり少人数からのスタート。定番ですね。

食料と住居とお薬を用意しておけば基本的には自然増していきます。移民という社会増があればより早く増えますが、自然増だけでもちゃんと増える感じ。

でも増えるままに家を建て続けると、気付くと食糧収支が赤字になっていて飢餓で一気に減少したり、お薬の在庫が切れて疫病が蔓延して下手をすると全滅したりします。

この辺りのバランスがなかなか難しくて、面白いところです。


贅沢品という概念があって、三段階に分かれています。

受容を満たしていくと家が豪華になって、その豪華になった家が一定数を満たすと新しい建物が解禁されたりします。

…のですが、贅沢品の中に「大麻」があったり「幻覚性キノコ」があったりと、なんかこれ大丈夫なのかと心配になったり。

特に供給しても生産性が落ちたりはしないのですが…。対戦国に大麻を供給して内政を攪乱するなんていうどこかの植民地帝国のような真似は、今のところできません。



ということでしばらく地道に内政に明け暮れていたのですが、先日気付いてしまいました。

原材料輸入→加工品輸出、の流れで利益が出るということを。

交易会社を作って特定の品を自動で輸出入できるのですが、それを利用して原材料を輸入して、工場で加工して、製品を輸出するのですね。

一例を挙げると、宝飾品を作るのに宝石を金貨15枚、金の延べ棒金貨20枚で購入して、できた宝飾品を金貨70枚で売れたりします。差し引き35枚の儲け。

金の延べ棒を金鉱石金貨10枚と木炭金貨7枚で作ればさらに利益は増えます。木炭も木材から作れば原価を落とせるので、そうするとさらに利益が…。

もちろんうまい話は続かなくて、輸入を続ければ値上がりし、輸出を続ければ値下がりするので、利益は減ります。

工場の維持費も人件費も人口を養う食料も住居もお薬もいるので、むやみやたらに増やすのは難しいというところはもちろん残ります。

でもうまくバランスをとると、トータルでは黒字で成長できる感じ。

これが加工貿易というものかと何か変に納得してしまいました。

港で輸入するのが一番効率がいいので、加工貿易する島国というなんかどこかで聞いたような国が出来上がったりします。シーレーン潰されたら死滅するなこれと思ったりしましたが、今のところ通商破壊戦できたりはしない様子。ちょっと残念ですね。

交易相手が「世界市場」という漠然とした相手で、輸出入で価額は変動しても量に制限がないのも一つ大きなポイントでしょうか。

自国一国のみの登場でも成立する世界市場…。

ゲームのシステム的には利用しない手はないものなのですけれど、頭の中でのロールプレイ上は「一体これどこの誰と取引してるんだろね?」というお話になります。

それじゃ面白くないからロールプレイ上で世界市場を成立させる要因としてAI国を登場させようかとなるのです(一応、いっぱい登場させると世界市場の値動きに影響は出るみたいです)が、当然システムリソースを食うのでゲームが重くなりやすいのが…。

さくさく内政楽しみたいとなると、痛し痒しです。

では軽く動くようにマップ狭くしようかとなると、今度は陣取りゲームが激化する。うむむ。です。



基本的にはよくまとまったゲームだなという感じです。

まだアーリーアクセスですが、お値段2050円ならかなり遊べるかなという感じ。

とは申しましても、過去二週間で128時間も遊んでいるというのはどうなんだよ自分と思いますが。

二週間って336時間しかないぞという。三分の一以上費やしてますがな。

以前母上が「ゲームばっかりしているのも」と言ったら妹が「ゲームもできなくなったらそれこそ問題」と言ってくれたそうですが、なんか考えてしまいます。

まぁ日がな寝込んでいるよりはいくらか良いのかな…?



という事で脳内ロールプレイしながら遊んでいるのです、が。

…どうにも大麻畑や幻覚性キノコ農場を作ると「薬物で国民を洗脳するあかん国」という考えが出てきます。

やっぱりこれ、箱庭を騙る檻の中ではなかろうか…。

まあ歴史的に見れば、大麻が万能薬としてもてはやされた時代もあったのですが。

現代ではもちろん違法薬物ですけれどもね…。


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