Take the 'A' Train!
A列車で行こう!
先日から「みんなのA列車で行こうPC」を遊んでおります。
鉄道を中心に都市開発するゲームとして有名なシリーズですが、題名は有名なジャズナンバーとおんなじ。
裏は取れませんでしたがたぶんそこからでしょうか。
もともとの「Take the 'A' Train」はニューヨーク地下鉄のA系統のことだそうなので、都市型鉄道と考えると結構しっくりきます。
「A列車で行こう」第一作は大統領列車の運営がテーマだったそうです…が、さすがにこれは私、触れたことがありません。
買おうと思えば今でも販売している懐ゲー配信サイトさんがあるので、手に入るのですが。
私が最初に触れたのは第三作目の「A列車で行こうⅢ」でした。
SFCで出ていたのを購入したのですね。
結構やりこんだのですが、子会社が持てる数が限られていてやりこみだすと物足りなくなる難点が…。
次作はPS版の「A.Ⅳ EVOLUTION GLOBAL」を、これまた延々遊んでいました。
街づくりゲームで一番遊んだんではなかろうか。
実在の車両を使えるのも売りだったのですが、結局オリジナル車両のほうが性能が良くてそちらばかり使っていたという記憶があります。
マップの隅々まで開発するために一晩中プレステつけっぱなしにして寝てたりして、怒られたのも懐かしいです。
朝起きて確認しに行ったらフリーズしていた時の絶望感は筆舌に尽くしがたい。
しばらく間が空いて、7も購入して手元にあります。
けれどもこちらはまだほとんど触れていません。
つくりとしてはⅣの後継策ということなので、やりだしたらはまるかも?
トレインコンストラクション機能などもあるので、やりこめばかなりいろいろできそうです。
8、9とその間の作品群も未プレイ。
9はそのうちほしいと思っているのですが、なかなか手が出ません。
廉価版出してくれないかなぁ。
そのあとにニンテンドー3DSで出たのが「A列車で行こう3D」でした。
今回触れている「みんなのA列車で行こうPC」は、これのパソコン移植版に当たります。
「3D」および「みんなの」の特色は、鉄道要素を思い切ってデフォルメして経営ゲームとして手軽にまとめ上げたところにあるのかな、と思います。
これまでのシリーズで実在の列車をそれなりに細かく能力設定して登場させていたのに比べると、架空の(とは申しましても実在の車両の外観によく似た)車両を開発して使うようになります。
旅客列車が8種類、機関車が5種類、バスとトラックと路面電車がそれぞれ3種類ずつ、と思い切って減らされています。
色を塗り替えて外観をカスタマイズすることもできるので、路線ごとや列車種別ごとに色を変えることもやろうと思えば可能です。
そんな訳でこれまでのシリーズの「いろいろ車両選べるんだけど、結局性能面で考えると決まってしまうのよね」という悩みがばっさり切り落とされて丸まっています。
良いか悪いかは判断の分かれるところですが、103系とか115系とか201系とか言われても何のことやらという方のほうが多いことを考えると、まあユーザーフレンドリーと言えるのかなと。
これまでのシリーズもさすがに113系と115系が何が違うかを知っていないとプレイできないほどではないのですが、103系と113系の違いくらいは知っておいた方が便利ではありましたからね。
ちなみに113系と115系の差は、抑速ブレーキの有無が一番大きいです。ゲーム上は関係ありませんが。
103系と113系は通勤型電車と近郊型電車なので、結構はっきり違います。これは走らせる路線によって選んだ方がゲーム上、黒字を出しやすくなります。
経営も結構絞るところは絞ってあるのですが、それなりに子会社で作れる建物もあるので、それほど退屈はしません。
たとえば同じ貸しビルでも町の規模や立地によってビルの規模を変えて需要に合わせたものを作らないと黒字が出ないので、そういう読み合いのような部分を楽しむゲームでもあります。
それから今作では資源の概念があります。A列車で行こうといえば建物を建てるのに資材がないと建てられないのが伝統ですが、今回その資材のほかにも農産、水産、木材、石炭、石油が扱われていて、それぞれ貨物列車に乗せて運んだり隣町や港で売ったり、町の中の工場などに運んで消費したりできます。
いろいろな部分をデフォルメした感は強いのですが、反面貨物輸送も取り入れているところが面白いですね。
旅客列車を電車で走らせると機関車けん引の貨物列車よりも速度が速くて、ダイヤを工夫しないと貨物列車で旅客列車が詰まるというスジ屋さん(ダイヤグラムを組む人)泣かせなことが追体験できます。
貨客分離したほうが走らせるのは楽、でも町が発展してからでないと輸送量が足りなくて維持費が賄えない、でも今度は町が発展してくると線路を増やす費用がばかにならない…そんなジレンマも楽しめます。
最初から安いうちに土地だけ買っておく先見性と計画性があれば良いのですが、私はそこまで頭が回らない(ゲームに頭使うのがめんどい)ので、行き当たりばったりです。
…それでいいのか経済学士。や、経済学士であって経営学士ではないですからね、セーフでしょうか。(すごくあやしい。)
なんだかお話がそれていますが、ゲームとしてはほどほどにカジュアルになっていて、それでも結構経営要素は深く楽しめるという、ゲームバランスの良さが売りかな、と。
鉄道輸送シミュレーションとしてはもっとこまごまと信号システムやダイヤグラムを組めるゲームもありますし、都市開発ゲームとなると有名タイトルが目白押しです。
そこに比べてこの「A列車で行こう」シリーズの独自性はどこにあるのかというと、鉄道輸送を主軸にした都市開発というところにあるように思えます。
「みんなの」ではその点に焦点を当てながら思い切った簡略化がなされていて、私は好感を持ちました。
これなら確かにニンテンドー3DSで出すにはちょうどいい出来だったかな、と。
年齢層の高いPCユーザが遊ぶにはどうかと言われると、こだわる方は過去作を遊ばれてはいかがでしょうかというところですね。
私もゲームとして遊ぶ分には楽しいなとやっております。
鉄道輸送シミュレータをやりたくなったら、また別の選択肢があるだろうと思いますが…。
そんな訳で「A列車で行こう」でした。
そして書いていて思ったのですが、前回のけん引の話。
鉄道の機関車は普通に自重より重いもの引っ張ってますね。
要するにけん引力がけん引するものの摩擦力より強ければ引っ張れるわけで、重さは必ずしも関係なかったのでした。
どうも力学は昔から弱くて困ります…。これで物理あきらめたのですよねぇ…。