4-3 女神様とお友達
「どうして安藤君がここに?」
「この貼り紙貼って回るの手伝ってくれって言ったらOKもらえた」
AR同盟の宣伝も兼ねて作ったものを和泉にも見せる。
「で、いきなりで悪いんだけど俺はこのあと用事があるから2人に任せてもいいかな?貼る場所は安藤に伝えてあるから」
「え、ちょ、陽向君?」
お邪魔にならないように早急に2人の傍から離れて帰宅する。
「陽向さん、おかえりなさい。週末、サミーとミクちゃんが来るみたいですよ」
また騒がしくなりそうだなと思いながら迎えた土曜日。
昼になって俺がAR同盟の活動場所へ行くと入り口のところでミクリアと合流した。
「よっ、久しぶり」
「……」
「あ、あのミクリアさん?」
「今度アイリス様を泣かせたら許さない。絶対に」
「肝に銘じておきます」
ドアを開け、中に入ると既にみんな集まっていた。
「お、来た」
「おまたせ……って何してんだ?」
サミーの作った水玉で遊んでるのはわかるけど、ここ室内だぞ?
「カナちゃんがどうしてもって、サミーもおだてられて調子に乗っちゃって。あ、でも大丈夫ですよ。水の処理は何とかするので」
するとこちらに気づいた奏多が水玉から出て来ようとする。
「お、おい、ちょっと待った」
と言ったのも間に合わず、水玉は盛大に割れて……
見事にその場にいたみんなを濡らしたのであった。
まず最初に口を開いたのはミクリアだ。
「おい、この世界のやつはどうしてみんなアホなんだ?」
「すまん、あいつが特殊なだけだ。一般的にはもっとまともな人が多いから」
「うう、ごめん……」
「アイリス……とりあえずみんなを転送してくれ。俺と奏多で先に床拭いてるから着替えてきなよ」
「え、私も濡れてるんですけど」
「俺も濡れとるわ!風邪ひくと行けないし、アイリスが戻ってきたら着替えていいからしばらく我慢しろ」
「はーい」
「それではお先に着替えてきますね」
アイリス達と交代交代で片付けを終わらせ、みんな揃ったということで結局俺の家に集まることになった。
人数が増えすぎて最近狭く感じている。
「やっぱりここが1番落ち着くわね」
「サミーここに来たの初めてだろ」
「あはは、そうね。でも、なんだか落ち着くってのはほんとよ?」
「なんだそれ……それで?ここに来て何するんだ?」
「考えてませんでしたね」
「そう言うと思ってこれ」
雲雀はそう言って人生ゲームを差し出し、そのまま倒れ込んだ。どうやらバッテリー切れのようだ。
そのあとはみんなで人生ゲームを堪能しすっかり日が暮れた。
「それじゃあ、今日はこの辺で帰ろうかしら」
「うん、今日は楽しかったし、またおいで」
サミーと奏多は初対面とは思えないほどに仲良くなっていた。
一方ミクリアは……
「あ、あの。アイリス様……」
「ん、どうしたの?」
「今晩だけここに泊めてもらえませんか?」
「えっと……陽向さん、いいですか?」
「まぁ構わんけど」
30分後、みんなそれぞれの自宅に帰り、アイリスはキッチンで夕飯の準備、俺は自分の部屋でくつろいでいた。
「それで、なんでここに?お前俺の事そんなに好んでないだろ」
「いや、その……アイリス様の邪魔したら悪いし、かと言って一人でいるのも落ち着かないし」
ミクリアも俺の部屋にいる。
いや、いいんだよ。いいんだけどさ、なんで?
「ところで、お前は何を聴いてるんだ?」
俺がしていたイヤホンをみてミクリアが言った。
「ん、これ?最近、人気が出てきてるエンジェロイドだよ。奏多に勧められて聴いてるうちに俺もハマっちゃって」
「へ、へぇそうなのか。ふーん」
「ん、どうした?なんか変だけど」
「い、いや、そんなことない。そんなこと……ないぞ?」
よく分からんがまぁいいや。
「2人ともーご飯出来ましたよー」
と、アイリスの声がしたので俺たちは食卓へ移動し、夕飯をいただいた。




