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3-5 女神様とメンテナンス

 もしこれが誰かの仕業によって止められた空間なのだとしたら……


「これ、ラフィたちまで止まってるのまずくね?」

「そうですね。それに私の転移が使えないのもこれが原因のようです」

「ラスフェルの仕業って線は?」

「それは無いな」


 突如、現れた堕天使。


「今日は最初から出てくるんだな」

「いや、私は昨日からいたぞ?」


 それを聞いたアイリスは急に顔を赤くする。


「え、それじゃあ……陽向さんと……その……」

「あぁ、さすがに急に脱ぎ出すとは思わんかったからな……すまない。でも安心したまえ、途中からはお前の部屋でくつろがせてもらった。途中でパジャマが送られてきたがあれはお前のか?」


 こいつ、1回のセリフで全部言いおった……

 あと、女の子の部屋に勝手に入るのはどうかと思う。


「なぁ、ラスフェルさんよ、俺たちにまざりたいなら隠れてないで最初からそう言ってくれれば」

「少年よ、それだと面白くないだろ?」

「まったく……それで?お前は止まってないんだな?」

「そのようだな。さて、お前たちが夜な夜なイチャコラしている間の出来事を話すとしようか」


 イチャコラなんぞしとらんわ。と思ったがそれどころでは無い上にアイリスも突っ込まないのでそっとしておく。



 アイリスがパジャマを転移したのは10時半頃。


「ん?パジャマ?アイリスのやつ隣で何をしてるんだ?」


 ラスフェルはこっそり様子を覗こうとアイリスの部屋を抜けようとする。


「む、開かんな……」


 仕方ないので、1度魔界に戻ろうとした時にラスフェルの脳に魔界通信が入る。


(これから深夜零時よりスリープモードに入ります。他の世界にいる天界人、魔界人の方は元の世界にお戻りください)


 スリープモードとは天界人の神様が他の世界のメンテナンスを行うために世界を一時的に停止させるもの。

 メンテナンスを行うのが神様なので神様の免許を持っているアイリスとラスフェルはこの通り動いているというわけだ。


 それを聞いたラスフェルは外で寝ている天使たちに教えてあげねばと部屋の脱出を試みる。こいつはそういう所では良い奴なのだ。


 それで結局外に出ることが出来ずに今に至るわけか……



「まず、聞きたいことが1つ。1度魔界に戻ってからカドル達に教えてやるのはダメだったのか?」

「スリープモードのお知らせが流れてからは魔界からの転移が出来ないからな」

「ふむ、それでは2つ目、今はアイリスの部屋から出ているわけだが?どうやって出たんだ?」

「いやいや、お恥ずかしい。引き戸だと思ったのだよ。押したら普通に開いた」

「……最後に、俺は神様の免許を?」

「持ってるわけないだろうな。なぜ動けてるかは知らぬ」


 んで、メンテナンス時間はどれくらいなんだ?

 という、最後の質問のあとの追加の質問にラスフェルは答えた。


「それが問題でな。現在地球の管理権を持っている神様はアイリスだけでな。私も一応免許は持っているから可能なのだが、この通り2人とも地球にいるわけだ」

「それだとダメなのか?」

「少年も1度死んだ時に来たことがあるだろうが、神の間からであれば地球を箱庭のようなもので管理することができる。しかし、その箱庭の中にいるとなれば規模が違う」


 つまり、模型を管理するのと実物を管理するのとの差ということか。


「それで、具体的にはメンテナンスって何をするんだ?」

「大したことは無い、例えば地球の場合、我々みたいに特殊能力が使える奴はおらぬからな。なんかの手違いでそういう人がいないかをチェックするだけだ。見つけ次第、能力をこのカードにスキャンして回収」


 確か、前にテレビで超能力者が急に出来なくなったからと、テレビ界を引退していたが、関係あるのかね……


「能力を持っているかの確認は?」

「それもこのカードで行う。例えば……ほれ、こやつは能力を持っていないから頭の上に青い印が付いただろ?」


 と、ラスフェルはカードを奏多にかざして、奏多の頭上に印を出現させた。


「ま、まさか、この作業を地球の全員にやるのか?」

「まぁ、そうなるな」


 冗談じゃない。無謀にも程があるだろ。


「ちなみにこの世界のものは手動でしか動かないから、海は泳ぐか、手漕ぎの船で渡るしかないな」


 絶対無理。死んじゃう。


「私は今からでも転移で元の世界に戻れるが……」

「じゃあ、何とかしてくれよ」

「神の間は天界にあってだな……私は免許を持っているから神の間には入れるのだが、天界には天界人の同伴がないと入れなくてな」

「アイリスと一緒にってのは?」

「メンテナンスが箱庭だと早いとは言ったが、それでも1週間程かかるだろうから、その間、少年はどうする?電気や水道といったライフラインのない中で生活できるか?」


 無理だな……うん。


「というわけだ、ここで1つ提案しよう。アイリスの実家にしばらく泊めてはくれんか?この少年も一緒にな」


 そういえば、ラスフェルと話してる時、姿が見えなかったがアイリスはどこに行ったんだ?


「そう言うと思ってもう準備しましたよ」


 ラスフェルの問いかけに合わせて部屋から出てきたアイリスは大きめのカバンをぽんと叩いてみせる。


「さすが、速さが売りのアイリスだ。さて、早速出発するとしよう」


 天界ってどんなところなんだろう……

 それでは天界にレッツゴー。

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