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3-2 甘いお菓子と甘い罠

 しばらくして、イオやスズちゃん、ラフィ達もやってきた。

 その後も、クリスマスパーティーは何事もなく、いや、強いていえばプレゼント交換会で雲雀のプレゼントに当たったカドルがサンタのコスプレをするというハプニングが起きたくらいだろう。


 何時間経っただろうか。

 盛り上がり過ぎたせいか疲れきった俺は途中で眠ってしまったらしい。


 目を覚ますと他のみんなもその場で眠ってしまっている。


 時刻は夜の10時。


「あ〜、陽向起きたんだぁ」

「お、奏多はまだ起きてたんだな」

「えへへぇ、そうなんだぁー」


 なんか様子がおかしくね?


「奏多……だよな?」

「うん、そうだよぉー」


 ガバッーーー

 俺は奏多に抱きつかれ……と言うよりも押し倒されたという方が正しいだろう。


「え、なになに?どしたの?」

「んー、私ぃ、陽向のことぉ、好きだからぁ。キスしよ?」

「はい?」


 よく思い出せ、俺が寝る前のこと。

 えーと、確か……



「ふぅー、食べた食べた」

「アイリス様のケーキ美味しかったです」

「ありがとね。そう言ってもらえると嬉しいな」

「そういえばチョコレート持ってきたっスよ」

「あ、食べる食べる」

「まだ、食べんのかよ」

「甘い物は別腹だよ?」

「そうですか……ふゎぁぁっ、なんか眠くなってきたな」

「それじゃあ陽向兄さん私の膝枕で寝ますか?こういうシチュエーションもいいですよね」

「うん、じゃあお願いしようかな……」



 いやちょっと待て。膝枕すんなり受け入れてるとかどうかしてんだろ俺は。

 えっと、奏多はこのチョコレートを食べて……


 そこでそのチョコレートの包み紙を手に取った俺は気づいた。


 ウイスキーボンボン……


「ちょ、まさかお前これで酔ったのか?」


 嘘でしょ?


 そんな俺の問いかけには答えず、問答無用で奏多の唇は迫ってくる。


「ちょっとタンマ、奏多ストーーーップ」


 俺は何とか脱出して近くで寝ていた雲雀を身代わりにその場を切り抜けた。

 奏多は本当に酔っているようで気づいていないようだ。

 雲雀に誤ってキスしてしまったかは確認していないが、佐多さんごめん、と心の中で謝っておこう。


 ふぅ、と一息着いたところで洋服の裾をちょいちょいと引っ張られる。


「ん?おぉ、クルか。どうかしたか?」

「……ください」

「え、なんだって?」

「キス……してください」

「はい?」

「私っ、キスがどんなのなのか、ヒック……知りたいんです」


 目がとろんとしている。


「……まさかクルもチョコレート食べた?」

「食べましたよぉー。でも大丈夫でーす。私は酔ってませんからぁ」

「大丈夫じゃねぇよ。待って。お願いだからストーーーップ」


 今度は鈴音を身代わりにしてその場を切り抜けた。鈴音がその後、どうなったかは知らないがクルからなら鈴音も喜ぶだろう。


 そしてだな……この流れだとまた来るよな?

 今、ここで寝てないのが……


 アイリスとカドルか……


 もう2人を先に探して先手を打った方が早そうだ。


「お、陽向起きたか?」

「カドル……は大丈夫そう?てか何してんの?」

「俺様はさっき、アイリスに頼んで着替えを持ってきて、帰ってきたとこだ。奏多と鈴音の着替えは持って来れなかったから。必要ならイオの替えで我慢してもらうけどよ」

「んで、アイリスは?」

「風呂に行ったぞ、そろそろ出てくんじゃねぇか?……それより、奏多とクルはどーしたんだ?」


 アイリスがさっきまで自我を保っていたのならそっちも大丈夫そうか……


「ウイスキーボンボン食べて酔ったみたい」

「え、嘘だろ?ハッハッハ、何それおもしれぇ。俺様も食べたけどこの通り大丈夫だぜ?」


 カドルはいつものように高らかに笑い、まるで他人事のように言って見せた。

 そして、気づいたら2人とも寝てるじゃん。と、俺は頭を抱えるのだった。

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