2-27 雷天使と発明品
カドルに突然誘われてイオの家にやってきた。
「お邪魔しまーす」
「お、来た来た」
「なんか前来た時よりすごいことになってるな」
なんというか。見たことない機械がいっぱい置いてある。
「気づいたら溜まっちまってな」
「これ、全部カドルが作ったのか?」
「まぁな」
すごいな……
「で、なんの用?」
「これの実験に付き合ってくれ」
と、カドルはデカい機械をポンと叩きながら言う。
酸素カプセルみたいなのが2つついていて、その間にはたくさんのボタンが付いている。
「これは?」
「これはな、2人の体を入れ替えることができるんだぜ」
「え、マジ?」
そういうの得意とは聞いてたけどまさか、あのなんとかえもん規模だとは思わんかった。
「それで、何をすれば?」
「操作方法を教えるから操作してくれればそれでいい」
「カドルが操作するんじゃダメなのか?」
「んー、それでもいいが、せっかくだし俺様も誰かと入れ替わってみようかなと。今イオがみんなを連れてきてくれてっからちょっと待っててくれ」
「ちなみに俺が誰かと入れ替わるのはダメなのか?」
せっかくだし……ね?
「俺様は構わねぇけどよ。今日来るのはみんな女子だぜ?それでも良ければだが」
なるほど……
「やめときます」
「懸命な判断だ」
みんなを待っている間にカドルから操作方法を聞いておいた。多分大丈夫。間違えちゃったらごめんね。
「ただいまっス」
「お、来たか」
というわけでシャッフルタイムスタート。
「んじゃ、最初は誰から?」
「どうしましょうか?」
「あ、それなら俺様にいい案があるぜ?」
カドルから聞いた説明だとこのカプセルみたいなのに入って真ん中の機械を操作すると入った2人が入れ替わるらしいのだが……
「試しに全員で入るってのはどうだ?面白そうだろ?」
いや、それ大丈夫なの?
と、思ったのは俺だけみたいで満場一致で賛成。
右側のカプセルにはアイリス、雲雀、イオ。左側にはカドル、奏多、クル。
それではスイッチオン!
「はいはーい、整列ー」
俺は出てきた6人を横一列に並べる。
「誰が誰だかわからんから1人ずつ名前を言ってくれ、メモとる」
すると、アイリス(の姿の人)が俺の腕にギュッとしがみつく。
「やだなぁ。分からないんですか?私がアイリスですよ?入れ替わってないみたいですね」
……絶対違う。でも誰だかわかんねぇ。
「やめて、私の体で勝手なことしないで」
と、クル(の姿の人)が止めに入る。
うん、この人がアイリスか。メモメモ。
「えっと……次は」
「私がクルです。しかし、前から思ってましたけどイオさんの食べたものっていったいどこへ消えてるんでしょうかね。見たところ無駄なお肉はついてないみたいです」
「あの、自分の体を触られるのは恥ずかしいんスけど……」
えっと、イオ(の姿の人)がクルで、奏多(の姿の人)がイオね。
あぁ、混乱してきた。
「んで、この寝てるカドルは……」
カドル(の姿の人)は雲雀っと。
あとは、雲雀(の姿の人)だが……
「なんでこっちも寝てるんだよ……」
なりきり選手権じゃねぇんだから起きろや。
仕方ない……こうなったら。
「イオ、いや、奏多か?」
「慣れないんで中身で呼んでくださいっス」
「んじゃ、イオ。とりあえず今着てる服脱いでもらえる?」
これで、反応した方が奏多……あれ、2人とも反応無しか。
「わかったっス」
え?
「いや、ちょっと待て。自分で何言ってるかわかってんのか?」
「え、脱げばいいんスよね?わかってるっスよ?」
いや、そうだけどそうじゃねぇ。
「いやぁ、この前のボディペイントの一件で抵抗が無くなったというか……それにこの体はカナちゃんの体っスからカナちゃんなら止めてくれるって信じてるっス」
慣れって怖いね。
イオは自らの着ている服に手をかけ、そのままゆっくりと持ち上げる。そのままだともう少しで下着が見えてしまう……
「ストーップ。私、私が奏多」
はい、アイリス(の姿の人)が奏多ね。
てことは……雲雀とカドルがお互いに入れ替わって、クル→イオ→奏多→アイリス→クル、って感じで入れ替わってるってことだな。
「もう、イオちゃん。男の子の前でそんなことしたらダメでしょ」
「他人の胸を押し付けて抱きついてたカナちゃんには言われたくないっスよ」
「あれは……そのアイリスの体なら陽向を落とせるかなぁって……」
「それってどういうこと?」
「こういうことだよ。この胸を私にくれ」
「あぁ、やめて、私の体をそんなに触らないで」
ダメだ、頭がついていかない。帰るか……




