2-24 女神様と恋心
写真撮影会の効果もあって大盛況していた客もはけてきて、そろそろ交代の時間。
「そういえばアイリスちゃんってさ。保井の親戚なんだったよな?」
「うん、そうだけど」
「前から気になってたんだけど、あいつのことどう思ってるの?」
「ど、どうって……」
笑って誤魔化すことにしましょう。
「アイリスちゃんって保井にだけ敬語使ってるしさ。なんかあるんじゃないかなぁって」
「そ、そんなことはないけど」
いや、確かにそんなことありますけど!でも、言えるわけないじゃないですか。
うぅ、誰が助けてください。
「まあまあ、アイリスも困ってるしその辺にしといてやりなよ」
カドルちゃん!!やっぱりあなたは天使だったんですね?
「アイリスが陽向のこと好きなのはもうわかってることだろ」
「カドルちゃん!?」
あの顔、絶対にわざとです。悪魔です。
「おお、これはカナちゃんのライバル登場ですな」
「でもカナちゃん1回告ってる分有利じゃね?」
「保井のやつ断ってるからなぁ。まだわかんねぇぞ?」
ガラッーー
「お、保井帰って来たぞ」
「囲め囲めー」
ふぅ……じゃなくて!!
「カドルちゃん!言わないでって言ったよね?」
「陽向には言ってねぇぞ?」
「確かに?」
なんか悔しいです。
「アイリスちゃん、お呼びですよ」
「ほら、陽向が呼んでんぞ、行ってやりなよ」
うぅ、まだ顔が赤いと思うんですけど大丈夫ですか?
「え、えっと……なんでしょう」
「それよりも大丈夫?顔真っ赤だけど……もしかして熱か?」
やっぱりそうですよね。うぅ恥ずかしい。陽向さんの手がおでこに触れてますます発火。
向こうでカドルちゃんが全力で笑っているのがだんだんムカついてきました。
「ダダダダ、大丈夫です。それより私に何か用ですか?」
全然大丈夫じゃないですけどね。
「あー、そうそう」
と、その後は怪盗アスカの件で右往左往。途中でカナちゃんの妹さんとも会いました。縁日はカドルちゃんが上手くやってくれたみたいでよかったです。
2日目、料理大会が終わった後、カドルちゃんと合流。
「その飴まだ舐めてたの?」
「マイクのヘッドと同じサイズの飴を舐めんのにどけだけ時間かかると思ってんだよ」
「まぁ、美味しくいただいてるならいいんだけど」
「あ、陽向」
「ひぇっ?」
「うそうそ、じょーだん」
「んもぅ」
「そんなんでよく同じ部屋で生活できてんな」
「それは、もう慣れたから」
慣れとは非常に恐ろしい。
「さて、私は最後にひと仕事してくるね」
「あ、そうだアイリス先輩」
ん?なんだろう改まって。
「あなたの願いを叶える。そう言ったらどうします?」
そしてニヤリとひと笑い。
「……やな予感が」
「天使である俺様がデートをプランニング致します」
……意外と悪くない……かな?
そう、女神である私、アイリスは今は一人の人間として一人の男性に恋をしているのです。
神様が人に恋していいのかって?いいんです。愛があればどんな壁でも壊せますから。
でも、私はカナちゃんを恋敵だなんて思ってません。陽向さんのことを一途に思い続けていたいのです。
だって私は陽向さんの専属女神ですから。当人の幸せが1番なのです。
「……ってそんなこと言えるわけないじゃないですか!」
「え、急にどうしたの?」
私の脳内の記憶は恥ずかしすぎて陽向さんには言えません。
「どうもしてません」
「変なの」
この時もカドルちゃんは笑っていました。
「で、アイリスは文化祭何してたの?」
「秘密です。教えません」
恋をしてた。なんて言えるはずないじゃないですか。
以上で文化祭パート終了です。
次回からは話数調整も兼ねて短めの話で進めます。




