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2-23 女神様と困った人

「いや、なんで文化祭中にみんな脱いでるわけ?」

「しょうがないじゃないですか。不測の事態でしたので」

「私は脱いだんじゃなくて脱がされた」

「俺様もだ」

「自分もっスよ」

「もう、そこをツッこむとは陽向のエッチ」

「別にそういうつもりで言ったわけじゃ……」

「私は脱いでませんよ。ずっとカフェの制服着てましたし」

「じゃあアイリスの話を聞かせてくれよ」



 私の話は文化祭の前に遡ります。


「怪盗ですか?」

「あぁ、本当は僕がやるつもりだったんだけどね。この計画書を見られてしまっては仕方ない」

「断ったら?」


 定番だと生きて返すわけにはいかないとか、体で払ってもらうとか、力ずくでもとか……

 困りましたね。


「いや、断るかどうかは君の自由だよ」


 あれ?


「あれ、何もないんですか?」

「何かしてほしいのかい?」

「あ、いえ」


 この人めちゃくちゃいい人です。神様です。


「いやぁ。困ったなぁ」


 ピクっと体が反応する。


「僕、忖度は嫌いなんだよなぁ。あー、困った困った」

「やらせてください」


 会長はニコッと笑いありがとうと一言。


「カドルくんの言う通りだったね」

「だろ?」

「え?カドルちゃん?」


 え、お2人はグルですか?


「実はカドルくんにもバレてしまっていてね。断られてしまったんだよ。でも、アイリスくんなら困ってるといえば引き受けてくれると聞いてね。こうして頼んでみたんだ」


 会長さんは策士です。悪魔でした。


「まぁ、俺様も手伝うからよ。がんばろーぜ」

「クルちゃんも」

「え?」

「クルちゃんも誘いましょう」

「まぁ、しょうがねぇな」


 というわけで3人で作戦会議をします。

 チーム名は頭文字をとってアスカに決まりました。


「そういえば、カドルちゃんはどうやって知ったの?」


 私は文化祭の企画書を生徒会に届けに行った時にですが、カドルちゃんと会長にどのような関係が?


「ほら、この前休んだだろ?」


 あれは確か睡眠事件の時かな?


「その次の日、一応学校には行ったけどよ。やっぱり体調悪くて保健室に行ったら間違えて生徒会室に入ったってわけだ」


 体調が悪いのにそのまま資料を漁る辺り、カドルちゃんらしいというか……本当にこの子は天使なのでしょうか。悪魔に見えてきました。


「えっと、確認ですけど私は基本的に何もしなくていいんですよね?」

「あ、うん基本的に私一人でやるから2人にはバックアップをお願い」

「それじゃあ帰りますね。キュアピュアの再放送をやるので」

「じゃあね」


 学校の中庭でカドルちゃんと2人きり。2人きり……か。


「アイリス……」

「カドルちゃんどうしたの?」

「今考えてること当ててやろうか?」

「ふふーん、いいよ。当ててみて」

「こんな感じで陽向さんと2人きりでデートしたいなぁ」


 …………………………


「カカカカカカカカカカカカ、カドルちゃん?!」

「あれ、違ったか?」

「い、いつから?」


 カドルちゃんの突然の告発に私は体が火照る。


「そりゃこっちのセリフだっつの。いつからあいつに恋心抱くようになったんだよ」

「うぅ、それは」

「ま、同じ部屋で生活してりゃ無理ないか」

「このことは陽向さんには……」

「わかったよ言わない。ただ、いざと言う時のネタにはするかもな。おもしれぇの好きだし」


 この悪魔……


「言っとくがこれでも天使だぜ?」


 完全に心が読まれています。ダメです、この子には勝てません。


「でも、私は陽向さんの側に居られればそれで幸せだから。変な気遣いはいらないよ?」



 クラスの準備、そして怪盗アスカの準備は終わり、初めてのゲームセンターに行くことになりました。正直少しワクワクしてます。なのに……


「それにアイリスのこと考えたら俺様だけ帰るわけにゃいかないだろ」

「ん、アイリスのこと?」

「あのな?実はアイリスはな?ーーー」


 カドルちゃんは私の方をチラチラと見ながらとんでもないことをぶちまけようとしてくれている。何としてでも阻止しなくては……


「カドルちゃん!それは言わないでって約束でしょ!!」

「あれま、そうだっけか?」

「もう、絶対言っちゃダメ!」

「へいへい」


 陽向さんには言うなと後で釘を刺しておきましょう。


 って!こんなこと陽向さんの前で話せるわけないじゃないですか。



 いいんです。本題はここからなのでここから話します。

 文化祭当日。私は接客係をやっていたはずなんですけど……


「なに?これ」

「アイリスちゃん可愛いからこういうのやったら売れるかなって」


『アイリス撮影会』ねぇ。

 いつの間にかファンクラブができていたらしいです。


「いや、でもさすがに……」


 断ろうとした、その時。あの小悪魔が現れました。


「みんな売れなくて困ってんだろ?」

「そうなんだよカドルちゃーん」


 ピクっ……


「このままだと売れ残っちゃうよ。それは困るなぁ」

「はぁ、わかりましたよ。やればいいんでしょう」


 私から離れたところでカドルちゃんが全力で大笑いしています。後で覚えといてください。


 まぁ、体を張ったおかげでパンケーキは結構売れたんですけどね。

 あ、そういえば一人ものすごい信者がいましたね。


「あ、あのアイリス様……」

「アイリス様?!」


 様とつけられてまで敬われているんですか?私は。いや、一応女神ですけどここでは人間として通してるんですが?

 ていうか一般客じゃないですかこの人。ローブを被っているので本当に信者に見えます。もしや、アイリス教ここに爆誕?


「良かったら握手してもらえますか?」

「あ、はい……」


 と、手を出して握手。


「ありがとうございました。それではまた」

「良かったねガブ……もぐぁがが」


 一緒にいた連れに何かを言われかけたその人は連れの口を塞ぎ、立ち去った。


「あ、あれ、写真は?」


 今、思えばあれはガブさんとラフィさん?あの時でしたか能力をとられたのは。

 1つモヤモヤが晴れました。

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