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1-28 女神様と姉妹喧嘩?

1話完結のパートです。

「というわけなんだが」

「ほぉ」

「なるほどです」


 俺は今、カドルとクルを家に招いて、ラフィたちにお願いした件を説明していた。


「後日、迎えが来るからその時までに決めてくれだと」

「まぁ、俺様は居残りかなぁ」

「私も残ろうと思います。アニメの同士を易々と手放す訳にはいきません」

「あの、言い出しといてなんだけど天界ってそんなに緩いの?」

「先輩が居れば大丈夫です。そうですよね?」


 目線を俺からアイリスの元へ移したクルにアイリスは応える。


「ええ、それと先輩はやめてって言ったでしょ?」


 同じクラスにいるから先輩はおかしいとの指摘が前にあったので先輩禁止にしているがクルはまだそれが抜けきっていなかった。


「すみません。えーと、それじゃあお姉様?」

「それ、お嬢様学校とかでは同じ意味だろ」


 先輩のことを『お姉様』と呼ぶあれだ。


「Hey、アイリスこんな感じかい?」

「おーい、なんかキャラ変わってんぞ」


 そんなこんなでクルが試行錯誤しているとインターホンが音を鳴らした。

 誰か他にも呼んでたっけ?


「はい、どちら様で……ってなんだ奏多か」

「な、なんだとは酷いなー。あはは」


 俺の対応にぎこちなく反応した奏多。どうしたのだろうか、なんか悩み事か?


「なんか用か?」


 すると、奏多は何も言わずに俺の懐へと飛び込んでくる。


「うぅっ、グスン……」


 え、ちょっ何事?


「どうしたんだよ急に」

「スズがぁ……っ」

「スズって、お前の妹の?」


 月宮鈴音(つきみやすずね)。奏多はスズと呼んでいて俺もスズちゃんと呼んでいる。

 奏多は鈴音のことを溺愛しているため、喧嘩でもして、こうして後悔のあまり泣いているといったところだろうか。はぁ、めんどくせぇ。



 話を聞くと、奏多が鈴音のプリンを間違って食べてしまったらしい。

 自業自得な上に、実にくだらない。


「で、スズちゃんはなんて?」

「もう、お姉ちゃんの口聞かないって」


 プリン1つでそこまでになるのか、食べ物の恨みは恐ろしい。


「まぁ、元気出せよ。きっとすぐに許してくれるって」


 いつもそんな感じだしな。


「うん、ありがと。大好き」

「こら、どさくさに紛れてくっつこうとするな」

「チッ、これもダメか」


 あれ?思ってたのと違う?


「お前、今なんて言った?」

「ん?なんのこと?」

「いやいや、今完全に舌打ちしただろ」


 すると、奏多はてへぺろっと拳を頭の上に乗せて舌を出す。


「残念だったな、奏多」

「そーだね。いい作戦だと思ったんだけど」

「カドル、お前もグルか」

「ははは、悪ぃ、悪ぃ」


 結局、全部嘘だったわけだ。全く、心配して損したぜ。


「なになに?心配してくれたの?」

「べ、別にそんなんじゃねぇよ」


 心を読まれた……だと?

 またまたぁと、横から奏多に小突かれる俺はいつかやり返してやろうと決心したのだった。

鈴音ちゃんはそのうち出てきますのでお楽しみに

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