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1-16 幼なじみと実家

 ちょうど近くに来たところだしと思って実家に帰ってきたはいいものの……やっぱり帰ってくるんじゃなかったと後悔しているところだった。


「あら、カナちゃん久しぶりね。今日は結婚のご相談かしら?」

「いいですねぇ。しましょう、その話」

「しねぇよ。夏休み行けなかったし、ちょうど近くに用があったから少し寄っただけだよ」

「なんだ、そうだったのね」

「披露宴はやっぱり……あたっ」


 俺は無言で奏多の頭にチョップをくらわした。

 それと、同時に俺のスマホが鳴る。


「ん、アイリス?――もしもし?」

『あ、陽向さん。カドルちゃんは大丈夫そうですか?』

「あぁ、それならさっき終わったとこ。なんか気が合うみたいだし大丈夫じゃないかな?」

『それなら良かったです。あ、それと、夜の材料買いすぎちゃったので良かったらカナちゃんもどうかなって思ったんですが』

「奏多ならここにいるけど……代わろうか?」


 お願いしますと言われたので奏多にスマホを託す。


「ねぇ陽向」

「なんだよ母さん」

「電話の相手、アイリスって子なの?」

「そ、そうだけど」

「なになに?浮気相手?」

「そういうんじゃないし、そもそも奏多と付き合ってもいないわ」

「またまたぁ。まぁ、いいわ。良かったら今度紹介してくれる?」

「はいはい、今度な」


 うざったいと、母さんを手の甲でひょいひょいと追いやる。


「ねぇ陽向」


 母さんを振り払うと奏多に捕まる。


「今度はなんだ?」

「早く帰ろ。今日はカレーだって」

「あら、いつの間に。2人は同棲していたのね」

「いや、だから違うって。アイリスが材料買いすぎたから奏多も誘ったってだけで」

「あらあら、修羅場ってやつね」

「あーもう、そうじゃなくて」


 もう嫌だ……


「それじゃあ、お義母さんまたねー」

「お前の母さんじゃないっつうの」

「漢字が違うよお母さんじゃなくてお義母さん」

「どっちにしても違うだろ」


 兎にも角にもカレーが待っているので家まで直行する。


「おかえりなさーい。もう、できてますよ」

「おお、いい匂い」


 美味しそうなカレーだな。

 それでは、いただきます。

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