「エラキンクエスト4・穴仏」
ヨシテル達が道を歩いていると、地面の穴から霧が吹き荒れた。
「ヨシテル!ヨシテル!」
「誰だ?名を名乗れ!」
ヨシテルは落ち着きなく辺りを見回した。
「あれ?もしかしてホトケが見えない?」
仏は穴から顔と上半身だけ出して言った。
「いえ、見えています。
あなたは頭がリーゼント、そして安っぽそうな布の服を体半分だけ身に着けている。
そう、まるでヤンキー原始人のような姿だ!」
「あれ?あれれ?本当に見えてる?安っぽそうって!安っぽそうって!
俺ホトケだぞ?分かる?分かるよね?」
真顔のヨシテルに穴仏は呆れて言った。
「身なりが貧相で、威圧的なヤンキーだとしても仏は仏!
それより仏様。我々は魔王エラキングを倒す旅に出ています。
何か助言お願いします」
「風呂入ってます~!天然植物性の石鹸で毎日洗ってますぅ~!
まぁ、よろしい。
魔王エラキングを倒すためには、オリハルコンの針、浦島の服、魚神の盾、オテガルの兜が必要となる。
オリハルコンの針は釣るため、浦島の服と魚神の盾は攻撃を防ぐため、オテガルの兜は洗脳を防ぐために必要だ」
穴仏の言葉にヨシテルは続けて聞いた。
「では次はどこへ行けば?」
「どこかの洞窟?水のある場所?何?ご飯できた?今行く・・・」
そう言って仏は消えた。