ちっちゃくたって一人前
長らくお待たせしました。
今回は針妙丸。
-人里への道
針妙丸「いい天気ですね~……」
月姫「そうね~……」
現在、この針妙丸を頭に乗せた月姫はのんびりと、ものすごくのんびりと散歩をしていた。
月姫「こんなにいい天気だと眠ってしまいそうになるわね♪」
針妙丸「あはは……でも、寝たらだめですよ」
そんな事を言いながら、人里への道をゆっくりとした足取りで歩いてゆく。
月姫「でも、針妙丸ちゃんだって、今にも寝そうになってるじゃない」
針妙丸「ん~?」
月姫の言う通り、針妙丸は頭の上でたれぱんだ状態になってた。
針妙丸「月姫さんの頭が気持ちよすぎるのがいけない!」
月姫「うふふ♪ それはごめんなさいね」
そんな和やかな空気だったが……
針妙丸「ねぇ、月姫?」
月姫「あら? なにかしら?」
急に口調が変わった針妙丸に驚くこともせずに対応する月姫。
針妙丸「好きよ」
月姫「……私も好きよ」
針妙丸「私が言っているのは恋愛的な方よ。貴女が言ってるのは親愛的な意味でしょ?」
月姫「……」
黙する月姫。
針妙丸「それで……返事はいかがかしら?」
妖艶な目で月姫を見つめる針妙丸。
月姫「……まったく、ませてるんだから♪」
針妙丸「……はい?」
月姫から来た返事は予想外の物であった。
月姫「私に会う前に恋愛物の本でも読んだのかしら?」
針妙丸「え? ちが……」
月姫「憧れる気持ちはわかるけど、そういうのは本当に好きな人の前でやりなさいな」
針妙丸「……」
針妙丸は頭を抑える。
そうだ、こういう人だった。
今、目の前にいる月姫の目はは完全に娘を見守る親のそれだった。
針妙丸「ストレートに言ってもダメなんて……前途多難ね」
だが、敵は手ごわいが……私は絶対に手に入れて見せる!
そんな風に誓った針妙丸であった。
月姫「恋愛に興味を持つようになったのね~……♪」
ひとまず、先は長そうである。
恋愛のれの意味を知ってるかもわからない人が相手なのだから……
ちょっと口調が違うような気がしますが、ご愛嬌ということで。