この気持ちの正体が掴めるまでは
(小)鈴ちゃんなう!
-鈴奈庵
月姫「ふぅ・・・結構疲れるわね。」
小鈴「すいません。月姫さん。」
現在、月姫は小鈴の店の整理を手伝いに来ていた
何か本を貸してもらおうと訪れたのだが、生憎店は閉まっていて、
中を覗くと小鈴ちゃんが一人で整理をしていたので、一肌脱いだというわけだ
月姫「気にしないでいいのよ。・・・しかし、すごい量ね。」
小鈴「はい。整理しないまま放置していたので・・・」
お父さんがと愚痴をこぼす小鈴
月姫「ふふっ、とりあえず頑張りましょうか!」
小鈴「はいっ!」
小鈴はそう意気込むと再び整理に精を出す
月姫「次はこの本ね。・・・あら?」
小鈴「次はこの本・・・あっ。」
二人が手を伸ばした本は奇しくも同じ本だった
その結果手が触れ合ってしまう
月姫「ごめんなさいね。」
小鈴「い、いえいえ!気にしないでください!」
小鈴は顔を真っ赤にして内心物凄いドキドキしていた
月姫「顔が真っ赤よ?大丈夫?・・・ちょっと休憩でもいれましょうか。」
小鈴「い、いえ大丈夫です!」
月姫「ダメよ。・・・人里においしい団子を出す茶屋があるからそこに行きましょう。」
ねっ?と言って手を差し出す月姫
小鈴「・・・はいっ!」
小鈴は悩んでいたが、差し出されていた手を取った
-人里
人里を歩く月姫と小鈴
小鈴はどことなく楽しそうである
慧音「むむっ!この気配は・・・月姫~!」
そんな時に前から慧音(変態)が走ってきた
月姫「あら?慧音ちゃん。」
慧音「ああ、久しぶりの月姫分の補給だ~♪」
走ってきた慧音(変態)はその勢いのまま抱きつきスーハースーハーしていた
まさしく変態である
小鈴「・・・むぅ。」
それを見た小鈴は少し不機嫌になっていた
慧音「ふぅ・・・充電完了!・・・おや?」
慧音が離れた途端、小鈴は月姫の腕に抱きついていた
小鈴「・・・むぅ。」
月姫「?、どうしたの小鈴ちゃん。」
むぅ、と言いながら慧音をじとっとした目で睨んでいた
慧音「・・・ふっ、用事を思い出したからこの辺で帰らせてもらうよ。今日は君に譲るよ。」
それを見て察した慧音は帰ることにした
今日だけは譲ろうという意思を込めて
月姫「帰っちゃった。譲るって何がなのかしら?」
いつもはずっと着いてくるのにと首を傾げる月姫
小鈴「・・・」
小鈴は譲るという発言を聞いて顔を真っ赤にしていた
正直自分の気持ちにまだ整理はできていない
だけど、この気持ちの正体がつかめるその日まで・・・
月姫「あれ!?小鈴ちゃん、また顔が真っ赤よ!?だ、大丈夫?」
この優しい人と日常を歩んでいきたい・・・
小鈴ちゃんかわいいよ