人里の寂しがり屋と変態
今回は阿求とけーねです
-人里
阿求「月姫様! 次はあっちに行きましょう!」
現在、月姫は阿求と人里を歩いていた。
月姫「ふふっ、わかったわ阿求」
普段の阿求を知るものがいたらかなり驚くことだろう。
今の阿求は普通の少女のようにはしゃいでいる。
阿求「わ~♪すっごい綺麗なお花がありますよ♪」
月姫「くすくす……楽しそうね?」
阿求「はいっ! だって月姫様と出歩けるのは久しぶりですから!」
月姫「ふふっ、ありがとう♪」
そう言って月姫は阿求の頭を撫でる。
阿求「はふ~……月姫様の手は不思議です。こんなに人を安心させるんですから」
月姫「ふふっ、私の手にそんな力なんてないわよ」
阿求「ぶう……あるったらあるんです!」
月姫「くすくす……そうね♪」
人里を歩く二人の姿はまるで恋人……こらっ! そこっ! 親子みたいって思わない!
月姫「あとは、どこに行きたい?」
阿求「茶屋に行きましょう、月姫様!」
月姫「わかったわ」
そう言って月姫達は茶屋に足を運び始めた。
-茶屋
店員「いらっしゃ……って阿求様と月姫様!?」
月姫「ふふっ、おじゃまするわ」
阿求「おじゃまします」
店員「ご、ご注文は?」
月姫「そんなに緊張しなくていいわ」
店員「で、でも……」
月姫「ね?」ニッコリ
店員「は、はいっ!」
店員は月姫のキラースマイルに顔を赤らめて返事した。
阿求「む~……」
それに対してむくれる阿求。
月姫「じゃあ、団子を2人前と、お茶ね」
店員「わかりました! 少々お待ちください!」
店員は店の奥に消えていった。
月姫「……? 何をむくれてるの?」
阿求「つーん。何でもないですよ~だ」
お前のキャラじゃないだろってくらいに明らかにむくれてるのだが。
月姫「ふふっ、機嫌を直して」
そう言い阿求を撫でる。
阿求「そ、そんなので機嫌なんか……はにゃあ~♪」
即撃沈である。
その後も、月姫が阿求をいじって遊んでいると……
店員「団子とお茶になります」
店員が頼んだ品物を持ってきた。
月姫「ありがとう♪」
満面の笑みで御礼を言うと。
店員「い、いえっ! それではっ!」
急いで店員は店の奥に消えていった。
月姫「……? どうしたのかしら?」
阿求「むう! 早く食べましょう!」
阿求は嫉妬から急かした。
月姫「くすくす……そんなに食べたかったの?」
阿求「ち、違いますっ! もぅ! いいからたべましょう!」
月姫「はいはい……」
そうして食べ始めた。
しばらく経って……
月姫「あら? 阿求ちゃん。口元にあんこがついてるわよ」
阿求「ふぇ? どこですか?」
それに対して月姫は……
月姫「ここよ」
阿求「ふぇ……」
指で掬い取り……
月姫「ん……甘いわね」
阿求「ふぇ~!?」
自分で食べた。
月姫「どうかした?」
阿求「え? あんこ……え? ふぁ?」
月姫「落ち着きなさいな……」
月姫は苦笑いしながら、阿求を宥める。
原因は貴女自身なのだが……
阿求「……え、え~と……もう食べ終わったので行きましょう!」
月姫「え、ええ、わかったわ」
阿求はオーバーヒートしそうな頭を動かして、茶屋を出ることにした。
その後……
阿求「ちょうど寺子屋の近くですし、寄りましょう!」
月姫「そうね」
寺子屋の近くに来た二人。
慧音「むむっ、この匂い! 月姫だな!」
そんな時、寺子屋の中から猛ダッシュで慧音が現れた。
月姫「あら、慧音ちゃん」
阿求「……」
慧音「やっぱりか! 月姫~っ♪」
慧音はダッシュの勢いのままル○ンダイブよろしく、月姫へと突っ込む。
阿求「よいしょ」
月姫「あら?」
慧音「へぐっ!」
が、阿求がとっさの判断で月姫を引っ張ったため慧音は地面へと激突した。
慧音「痛いじゃないか!」
阿求「当たり前でしょう。何をしようとしてたんですか?」
慧音「決まってるじゃないか。月姫の柔らかさを堪能……げふんげふん! 月姫との愛を確かめ合おうとしてたんだ!」
阿求「愛なんて無いでしょう」
慧音と阿求の間に火花が散り始める。
月姫「あ、あら?」
当然月姫はよくわかっていない。
そんな時に袖をくいくいっと引っ張られる感触があった。
子供男「ねえねえ月姫様~、僕達と遊ぼうよ~」
子供女「あしょぼ~」
子供男2「遊ぼうぜ!」
子供女2「遊びましょう?」
子供男3「遊ぶぜよ」
子供女3「……遊ぶ」
寺子屋の子供達だ。
みんな月姫を慕っている。
月姫「じゃあ、遊びましょうか? 先生達は大変みたいだしね?」
月姫の言うとおり、慧音達はもはや戦争状態になっている。
月姫「じゃあ、行きましょう♪」
その後、子供達と遊んだ。
月姫がいないことに慧音達が気づいたのは、それからしばらく経ってからである。
短いw
慧音のターンも短いw
待たせた挙句短くてすんません