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7 敵討ちを誓う日

メルトは村の端の方から墓地に向かって歩いていた、今の彼は誰とも会話したくない気分だったからだ。

幼い頃に両親を亡くし、その後祖母に育てられたが、その祖母も2年前に亡くなっていた、血のつながりのあるものはもう誰もいなくなってしまったことに深い悲しみを覚えていた。


丘の上にある墓地の敷地に入ると記憶を頼りに両親の墓を探したが、それはごくあっさりと見つかり、そばにある祖母の墓もすぐ目に入った。


3人の墓の前でしばらく頭をたれていたメルトだったが低い声を出した。


「父さん、母さん、二人の敵は必ず俺が討つよ・・・バァちゃん・・・修行を終えた俺の姿を見せられなくて残念だよ・・・」


そう言った後で彼はもと来た道を戻って行った。

彼が自分の家に近づくと村人がたくさん集まっているのが見えて来た。


(なんだ?祭りでもあるのか?人だかりができているぞ?)


メルトがそう考えて歩いていると、村人の一人と目が合った。


「おい!お前メルトじゃないか?!」

「あっああ、そうだよ」

「メルト、良く帰って来た」

「長いことかかったな、皆お前が死んだんじゃないかと思っていたんだぞ」


メルトは一斉に話しかけられたことと、今まで10年間師匠と2人だけで生活していたところに、人いきれに放り込まれて頭がくらくらした。


「心配かけてすいません、毎日修行ばかりで忙しくて」


「ええよええよ、また今日から村の一員だ、ハンスと2人で仕事に励んでくれぇや」

誰かがそう言うとメルトは困った顔をして言った。


「俺は、村を出ます、それで冒険者になって両親の敵を取るんだ」


村人は静まり返った。


「お前、まだそんな子供みたいなことを言っているのか?現実を見ろ!!村で支え合って生きていく、そういうもんだ!!」


メルトの記憶からはもう消えてしまった、誰かわからない老人が叫んだ。


「・・・ハンスさんは?ハンスさんはいますか?」

メルトがそう言うと人混みをかき分けてハンスがメルトの元に来た。


「メルト、悪いことは言わん、俺と鍛冶屋をやろう」

「ハンスさん、今から俺のステータスを共有しますのでそれを見てください、あなたが一番よくわかりますから」


メルトはそう言って手を掲げた。


「ステータスオープン、共有」


ハンスはそれをまじまじと見て大声を上げた。


「れ、レベル99!?お前、レベル99まで達したのか!?」

ハンスは驚愕して目を向いている。


「お、おいレベル99ってすごいのか?なんだ?」

誰かがそう言うとハンスがそれに答えた。


「99は最高レベルだ・・・俺は32・・・差がありすぎる・・・」


それを聞いた村人たちはにわかに騒ぎ出し、怪訝な表情や驚きの表情など個人様々だ。


「でもよ、鍛冶屋だろ?冒険者なんてなれっこねぇよ」

痩せぎすの村人が笑いながら言った。


「いや・・・メルトおめぇ、スキルを使わずに修行したか?」

「うん、そうだよハンスさん、その言い伝えは知っていたんだね」

「とんでもねぇぞ・・・メルトは何百年に一度あるか無いかの冒険者になる可能性がある・・・メルト、スキルツリーを見せてくれ」


ハンスの要望に応えたメルトはスキル画面を見せることにした。


「な・・・んだこのスキルツリーは・・・に!?250スキル!?メルト、この中に攻撃系のスキルは?」

「うん、いくつもあるよ」

「フゥー・・・ハァー・・・言い伝えは本当だったんだな、それにお前はギフトだったな、もう信じる他ねぇよ」


ハンスは頭に手をやってため息をついた。


「なんだいハンスよ、おめぇだけ納得したような顔してさ、要はどう言うことなんだい?」

ふくよかな女性がハンスに声をかけている」


「端的に言うと、コイツは冒険者としてやっていけるし、もしかしたら・・・両親の敵までとれる・・・かもしれねぇ」


村人たちのざわめきはさらに大きなものになった。

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