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29 スキルとは何か

「ワイヤーバインド!!」


メルトは森林地帯で遭遇した大型のベアーにワイヤーバインドを使用していた。

ワイヤーバインドは滑るような速さで宙をうねり大型のベアーに絡まり付く。


「グゥウウウグゥウウ」


大型のベアーはバインドを振りほどこうとしているが、強く巻き付いたそれはほどける気配も見せない。


「すごい・・・ワイヤーバインドがこんなに強力だなんて」

「通常のバインドは魔法力が形になっているものだけれど、ワイヤーバインドは物理的な鋼鉄だからレベルが上がると効果が激増するのかもりれない」


ミーシャとリリーンは話しあっている。


「ミーシャ魔法を!」

「あっはい、ファイヤ!!」


ミーシャのファイヤが大型のベアーにまとわりつき、魔物は悲鳴を上げている。


「素早い魔物だとファイヤは避けられてしまうことがあるんだけど、バインドで拘束すれば一撃ね」


魔物はその内塵になって魔石が地面に落ちた。


「メルト、ワイヤーバインドのレベルはいくつになった?」

「うん?うん、ためておいたスキルポイントも含めて全部つぎ込んでレベル3になっている」

「結構上げていたのね」


リリーンとメルトはスキルレベルのことで話し合っている。


「結局広範囲のバインド系統には振らなかったんですね」

セルフィンが話しかけてくる。


「うん、複数バインドを繰りせても束縛の効果時間が短いのでは意味が無いからな、一体を戦闘不能にした方がいいと思ったんだ」

「そうだね、強い効果のスキルのレベルを突き詰めた方がいいと思う」


ミーシャは特化型に賛成のようだ。


「ねぇ、メルト、ワイヤーバインドに特化してスキルポイントを振るとして、何か他の変わったスキルに振るつもりはあるの?」


リリーンがメルトに話しかけるとメルトはそれに答えた。


「武器、防具の作成に振るのも良いかと思っている、最も今のレベルではこれ以上高いレベルのものを作成して使用しても破損してしまうから追々レベルを上げていく感じかな」


「ふぅ・・・ん、なぁ、そもそもスキルとは何だ?」


メルトがしごく当然のことを聞いてくる。


「え?スキルはスキルよ、超自然的な力で神が人間に授けたとも言われているわ」

「私も似たような話を聞いたことがあります、人が存在しなかったこの大地に、スキルを宿した20人の男女が生まれた、彼らは何もない所からスキルを駆使して集落を形成し次第に大集団へと広がって行った・・・と、そう言うお話です」


リリーンとセルフィンはスキルのことには特に疑問を持っていないようだった。


(皆、疑問を抱いていないようだが、改めて考えてみるとスキルとは妙な話だ、どこか図書館なりで調べた方が良いのかもしれないが・・・)


メルトは当たり前に使用していたスキルが、どのように発生しているか疑問に思い至った。



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