24 大型キラービー
冒険者ギルドで大型キラービー討伐のクエストがあることを知ったメルト達は、受付嬢に言われたように西門から出て左の森林地帯を歩いていた。
「どーこだろーねー、なんか杭があるって言ってたねー」
「はい、赤い杭があってそこから先に行くとキラービーが襲ってくるとは聞きました」
ミーシャは陽気な雰囲気で歩いているが、セルフィンはどこか腰が引けているように見える」
「あっ、あれじゃないか?赤い杭、何本もあるしきっとあれだ」
メルトが指さして目を細めている。
杭の近くまで来ると「この先大型キラービー出現」と木の板が打ち付けてあった。
「ここで間違いないわね、さて様子を見ましょうか」
リリーンがそう言うと皆周囲を見回した。
「あっいた!!うっそ!あのキラービーはスズメ位の大きさがあるよ」
「えっ!?ほ・・・ほんとだ、通常のキラービーより大きい・・・」
ミーシャとセルフィンは驚きの声をあげ、セルフィンは何歩か後ろに下がった。
「うーん・・・これは多くの冒険者が手を焼くわけだわ」
「なぁあのデカい塊はなんだ?木に付いているの・・・」
「えっ?ウソ・・・あれは巣だわ、想像よりずいぶんと大きいわね、これは・・・」
リリーンはメルトの指摘を受けて巣を目視し、驚きの声をあげた。
「良くわからないが、大変なクエストだってことは分かった、帰って作戦を練るか」
メルトがそう口にすると全員がうなづいた。
冒険者ギルドに戻り、中に入ると疾風パーテイーに気付いた受付嬢が声をかけて来た。
「どうでしたか?何か良い手がありそうですか?」
「想像以上に厄介そうなシロモノだったわ、あれはそうそう手が出せないはずよ・・・良い手ってのはこれから相談して考えるわ」
「そうですか、良い結果が出ることを望みます」
リリーンは受付嬢の言葉に対して、手をひらひらとさせて答えた。
全員が冒険者ギルドの隅に歩いて行き、テーブルに腰かけた。
「さってっと・・・作戦会議ね」
「うん、さてどうするかね、君たちの反応からするとかんばしくないようだけれど」
「あーんな大きいキラービー見たの初めてだよぉー、それにあの距離だと確かに火炎魔法は届かないよ」
「今までの人も、良く依頼を引き受けましたね・・・」
「そうだ、とりあえず全員のスキルを確認したいんだが、それで何か突破口が見いだせるかもしれない」
メルトが話を振ると全員スキルの説明を始めた。
「・・・と、そう言う具合ね、メルトのスキルが一番多いけれども本人もあまり把握できていないのね、これはまぁ仕方が無いけれども」
「うん・・・多いと言うのも考え物だな」
リリーンは頭を傾け、てお手上げだと言うような表情を見せた。
「結局火炎魔法が決め手だと思うんだけれど、あの大きさのキラービーの群れを抜けて、射程距離まで近づくのは無理だー」
「魔法増強剤もカギになりそうなのですが、威力が増すだけで射程距離は伸びませんからね・・・」
ミーシャとセルフィンもアイディアが出ないと言った面持ちだ。
「ん・・・?射程距離・・・飛ばす・・・、いや、もしかしたらいけるかもしれない。
メルトは顎に手をあてながらつぶやいた。




