17 スキルの使い方
メルト達はミドルトード討伐のクエストを終えて町に入り、街路を歩きながら会話していた。
「これなら以前狩っていた魔物の討伐もできそうね」
「はい、メルトさんの加入で戦力も増えていますしね」
リリーンとセルフィンは嬉しそうに話している。
「以前狩っていた魔物ってどんな具合なんだ?ずっと鍛冶しかしてこなかったから何もわからなくてね」
「ベアーとかフォレストウルフだよ、フォレストウルフとは戦ったことがあるんだよね?」
「ああ、だが前に使ったスキルだと収入源になる魔石が地面に飲み込まれちゃってね、師匠の所で一通り試しては見たけど、どれをどうやったら適当なのかわからないんだ」
「それは私たちもいまだに分からないよ、未知の魔物が出たらスキルの何が有効なのかわからないしね」
メルトはミーシャの話を聞いてしきりにうなづき、そのうちに冒険者ギルドへとたどり着くと、ドアをくぐって受付嬢に話しかける。
「ああ、疾風パーテイーさん、クエストは順調でしたか?」
「ええ、もう以前の調子を取り戻しているわ、明日はまた以前のようなクエストに戻していくわよ」
リリーンは笑顔で受付嬢に答える。
その後魔石を小銭に換金してギルドを出て家への道筋を歩き、いつもの様にドアを開けて中に入った。
「ふぅん・・・俺は前衛に出た方がいいのか後衛の方がいいのかどっちなんだろうな」
メルトは軋む椅子に座り込むとそうつぶやいた。
「今日のワイヤーウイップなんて中距離も前衛もできるし便利だと思うわ」
「確かにそうだな・・・そうだ、ワイヤーバインドってのもあるから戦闘支援もできるが」
「どんなスキルなの?」
「その名の通りワイヤーで縛り上げてしまうんだ」
メルトは指先でくるくると円を描いてリリーンに言った。
「バインドなのね、支援スキルじゃないの、使えそうね」
「それが支援スキルってわけでもなくてな、鍛冶屋はだいたい武器防具を作るスキルを取得するか、日常的な金物を作るスキル系統に分かれるんだが、ワイヤーバインドは工作系のスキルで、大きなものを縛ったり固定したりするのに使うんだ」
リリーンは少し驚いた顔をしている。
「そうか・・・鍛冶屋は金属やそれに関する道具を扱うジョブだからそう言う変則的な使い方ができるんだ、おもしろいねー」
ミーシャはにこにこして話に入って来た。
「と言うことは気付いていないだけで戦闘に使える工作や他の系統にあるスキルがあるかもしれないんですね、うーん・・・何か文献みたいなものでわかるかもしれませんが・・・おっしゃっていたようにほぼ固定化されたスキルツリーの職業のようですから、難しいかもしれないですね」
セルフィンは眼鏡をずらしながら何か考えているような仕草を見せた。




