14 装備の作成
「装備を制作するにあたって要望があったら言ってくれ」
メルトはパーティーの面々に言った。
「私は素早さ重視だから軽装鎧が好ましいわね」
リリーンは素振りをしながら言った。
「私は腕輪、魔力に関する物があると嬉しい」
「わ、私も腕輪で同じく魔力に関する物を」
セルフィンとミーシャは魔導士と補助師なので魔力に関する物が良いと言ってきた。
「ふむ、じゃあさっそく始めるか」
メルトは空間収納からいくつかのインゴットを取りだしてスキルを使う。
「白のインゴット!!腕輪!魔力上昇!回復促進!」
メルトはセルフィンの元に向かい手を取ってスキルを使う。
「バランス調整!フィッティング!」
腕輪はミーシャの腕に吸い込まれるようにピタリと収まった。
「すごい・・・とても軽いし腕輪がズレたりしない、それと装備に属性を二つものせれるんだね、普通の装備は一つなのに」
「まぁ、高レベルスキルまで全部習得しているからな」
ミーシャの言葉にメルトが答える。
「さて次だがセルフィンの腕輪も同じもので良いか?」
「はい、お任せします」
メルトは同じ工程でミーシャの腕輪も彼女の腕にはめた。
「本当に軽くて違和感が無いですね・・・着けていないみたいです」
「白のインゴットは耐久性には劣るが軽量で、金属だが動きに追随する性能も併せ持つんだ、魔力上昇は、魔力が軽微だが上昇し、回復促進は魔力の回復が少し早くなる」
「すごいね!これすごいよ!!魔力量はほんの少しでも違うだけで攻撃の手数が増えるからね」
セルフィンは喜びを表して顔が明るくなっている」
「じゃぁ次はリリーンの鎧だな・・・白のインゴット!灰色のインゴット!すばやさ上昇!攻撃上昇!」
メルトがスキルを使うと薄いグレーの軽装鎧が宙に浮かんだ。
肩と胸部に腰と脚部にのみ装甲が施された鎧だ。
「この形状でかまわないか?」
メルトはリリーンに確認する。
「ああ、かまわない、以前使っていたものと似通っている、しかし左腕の装甲が無いようだが」
「何言ってんだよ、左手は義手で装甲も兼ねているんだぞ?」
リリーンの言葉にメルトが返事を返す。
「ああ、そうだったわね、義手が馴染みすぎてわすれていた」
「ふふ、私もだよ、この義足はもう全力で走れるもんね」
セルフィンが義足をぺちぺちと叩きながら話す。
「じゃあ、続けるぞ、バランス調整!!フィッティング!!」
メルトがそう叫ぶと、鎧は光り輝き、リリーンの身体に装着されて行った。
リリーンは身体を動かして鎧の具合を確かめている。
「かるい・・・身に着けていないみたいだ、肩やひざの関節部も違和感なく曲がる・・・だがここまで軽いと装甲としての役割は大丈夫なの?」
「ああ、そこらの鎧より丈夫だよ、白のインゴットに灰色のインゴットを混ぜたからね」
「次は武器だがどんなものが好ましい?」
「ロングソードだわ、軽量だとなおありがたい」
「わかった」
メルトはインゴットを触りスキルを使った。
「白のインゴット!黒のインゴット!ロングソード!カウンター!疲労軽減!」
眩い光と共にロングソードが現れたので、メルトはそれを手に取りリリーンに渡した。
「これも軽い・・・それに手に吸い付くようだし、バランスも取れている・・・属性のカウンターと疲労軽減はどういうものなんだ?」
「カウンターは低確率だが相手の攻撃を利用して大きなダメージを叩き込むことが出来る、疲労軽減は攻撃時の疲労を少しだが軽減する」
「メルト、改めてありがとうあなたがいなかったら私達どうなっていたことか」
「いまさら何言ってるんだ、俺はパーティーが組めないから君たちを選んだだけだ、これくらいは当たり前のことだろう」
「メルトは恥ずかしがり屋だなぁ」
セルフィンはそう言いながらにこにこ笑っている。
「何を言ってる、そんなんじゃない」
「まぁともかくこの後さっそくギルドに行ってクエストを消化してみるわよ」
リリーンがそう言うと全員がそれに賛同した。




