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世界の始まりは、見上げたばかりの夜空のようだった。

一面の闇と、それを見つめる私だけが世界の全てだった。

私は、全てを知っていたし、なんでも出来た。

そんな私が断言する。

神なんていない。

始まりから終わりまで、この世界は全ての命の為にある。

時間も空間も円環の中で閉じた有限なものだ。

世界は、創造主のわがままによって形作られた。

最初の人、アダムという名の私の手によって。

終わらない孤独に耐え切れなかった。

闇の中、見出した光に縋りついた。

その輝きの暖かさ、その尊さの美しさ、齎されるであろう幸福を、絶対であると信じた。

だから光に、形を与えた。

同じ人として、ともにありたいと。

リリスと名付けた。

彼女との時間は長かったのか短かったのか、いずれにせよ終わりは訪れた。

私は、次第に、彼女の全てを、欲するようになってしまっていた。

私は、私自身から、彼女を守るために、彼女を遠ざける事しか出来なかった。

持て余した欲求を発散する為の人形を作って自慰に耽った。

結果、人が増え、人の数だけ世界も生まれた。

罪の意識よりも、自制する事の辛さが勝ってしまった結果が世界の誕生だ。

これが真実だ。

繰り返して言おう。

神なんていない。

補足するなら、創造主は正真正銘のクズだ。

この世に生まれた人間の一人として、貴方には、せめて真実を知って欲しいと思った。

だから、拙い文章をここまで読んでくれただけで感謝する。

ここから先は私の自己満足であり、思い出の保管行為に過ぎない。

それでも付き合ってくれるというのなら、私の知る限りの真実を貴方にお伝えしたいと思う。





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