第2話 義姉との和解
やっぱり言っておいて良かったわ…。ちょこちょこ来るこの叔父が、どこか抜けていると分かっていたけど、まさかここまで伝わっていなかったとは…。もし私が両親のことを話していなかったらと思うと、ゾッとする。転生してて良かったわぁ。精神年齢高いから気づけたようなものだし。
にしても、豪邸だな。もはや宮殿と言ってもいいのでは?装飾とかも全部高そうだし。早く環境に慣れないといけないわね。
(ふむ。やはり探られている。いや、怖がられている?何もしていないのに美少女に怖がられるのは少し悲しいわね。)
美少女というのはお察しのとおり、ヴィオレッタのことである。ヴィオレッタからしてみれば、名前も見た目も変わって言うとはいえ、ゲーム上ではヒロインであり敵である。自己紹介の一件で味方説が浮上したとはいえ、本当に味方なのか確信が持てていないので、怖がってしまうのも致し方ない。
が、しかし。冒頭部分からここまでを思い出してほしい。ベルフローリアが乙女ゲームについて触れているだろうか。答えは「否」。
…そう、彼女は乙女ゲームを知らないのだ。故に何故怯えられているのかわからないのだ。
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