表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
12章 人魚さんとなかよし。
97/837

095 せつめいしてみた。その4

説明会もいよいよオワリ。

お昼後のは、話が噛み合わなくて僕が変なのかって。

分からないままにしたいけど、ダメだよねえ。


いつもありがと。

 里って呼ぶことにした最初の町は楽しければ良いだったの。僕の知っている人達は働き者だし、出来たばかりで、僕とおじさん達が10年ぐらいで稼いだお金しかないって知ってるから、当然みんなが働くって思ってた。自分からね。

 ところが、半分くらいの人が働かない。あれえって思って、仕事の楽しいことを伝えたり、楽しい仕事を作ってね。働こうよってしたり、ムリヤリ働かせたり、様子を見たり、色々やってみた。

 僕が用意するのがイヤなら、自分で作れば良いと思うんだけど。あれしたいも無いし、お店作ってもくれない。まあ、お店作りたい人が帰らなければ、いつかは出来たのかもしれないけど。

 今の人達は僕の作った商店街で満足っぽいんだよね。ニンゲンの街だから耳や尻尾を隠してる、イベントなら良いけど普通の商売になると、アタリマエみたいに差別したり、無茶なことを言う。何でなんだろうねぇ。

 今は店長をやってもらってるけど、管理や納品と指導までのつもりなの。怖いし。お店をしたいなら里に店を作って欲しいんだけど・・・僕が用意して、店やってね、は違うんだよねえ。

 だからというわけじゃ無いけど、海で町を作る時ね。僕の考える町の完成形にしたの。イメージができれば、やる気になってくれるかなって思った。今までのみんなで生き残ろうっていう村は無くなってるし統治者がいるし、100倍以上に拡大して何もかも、生活方法まで変わってる上に、足まで。なのに今までと変わらない。働く人は働くし、何もしない人は何もしない。

 他所よそから来た僕に、なぞのローカルルールが通じると思ってるのがたくさん。生き残るために作った習慣や考えなら尊重したいけど、ここのおきては「働くべし」という、困窮こんきゅうの村としては当然のものだったの。イイネを何回も押す。キミタチの決まりを尊重してあげるねって。


 食べるのがやっとしていたのが少し豊かになると、たいてい人口が急増する人口爆発という、困った現象が起きる。せっかくの働き手が減るし、衣食住が足りなくなるという悪循環が起きて、終わっちゃうこともあるっていうのを読んだ時ね、人には自壊欲求があるのかもって思った。過去の栄えた文化も壊れていった。アノ国は末期、終わる寸前。そして破壊と創造の物語はいっぱいある。


 僕が心配していた、人口爆発は大丈夫そう。実はあったけど、ここには残らないから良いって、頭の僕が言う。心の僕は、湖の人魚さん達のことで結論が出ているから反対しないどころか、もっと言って徹底的に嫌われろっなんて、いつもと逆。

 ホントは任せたかったんだけど、かなり昔からみたいだし、分かったのが僕から聞いた、つい先日だしね。姫はアイドルでいて欲しいから、穏便おんびんにできないし、話を聞いてココの人達じゃムリだなって。

 僕がやるとなるとスパってやるだけ。タテマエ振りかざすよ。


 おやつ美味しくて楽しかった。じゃあ、あと2回で終わり。

 ヒレを足に変えたときに湖の人魚さん達やここの人魚さん達の何割かがすごく喜んでいたのが不思議だった。働かない足の人達の様子を見てね、わかった。繁殖。

 偉そうにして嫌われたって心配してたけど、僕達は関係無かったよ。

 種族の維持とか食料の問題とか育児とか全部すっ飛ばしているの。今だけ、近い未来も考えようとしない。

 統治者が出来た大事な(僕に値踏みされている)時期だし、まず冬越しができる町を作ろうって時で、人いっぱいだから、ゆっくりで大丈夫なはずが働かないが多くて駆け足になっちゃってるの。破滅一直線にしか見えない。


 放送で呼んでも、なかなか来ないから推察をアレコレ。やっと来たのは半分の半分くらいだけ、最後だしオヤツで全員居るなあって視て、もっているわけじゃ無いんだなあとか、偉そうにしてるから大事だって事は判るのかな。へ〜って思ってたんだけど。

 あ〜なら一度にすれば良かった。で、来てるのは男の人だけなの。女の人達は?って聞くと雑務はしないらしい。こんなに大事なことが雑務?だって、ふう〜ん。繁殖だけって女王みたい、人じゃ無くてハチ、いやローヤルゼリーは出さないからアリかな。女王蟻じょおうあり。さっきの人達からリンクがいっぱい来てるからね。アレ達に繁殖を吹き込んだ犯人達というのは分かってるよ。誰って言われても居ない人は分からないんだけど、女王蟻全員に赤い球をつけて、半分くらいは青も浮かぶ。適当にリンクをつないでおくね。

 多産な方が偉いって感じだろう。でも、生活力より多いと生活は苦しくなるし、育てるのが人任せ。育ててくれる人もついでになるから食事や簡単な世話くらい。自分の仕事あるし、自分の子供はちゃんと教えてかまいたいし、危険な仕事を他人の子にさせられないでしょ。物扱ものあつかいだから、まず同じ道を辿たどるってなるんだろうねぇ。でも、その中から、ちゃんとやることが分かるものが出てきてる、自分で考えておそわって、みんなを守ろうって言う意思を持った人達。親が誰か分からないっていうのが、きっとそうだと思う。ルミ姫は分からない組。たぶん、何とかしなきゃの人達に親がいると思うと、強く言えないのはふつう。


 前のと同じ説明をしてね。繁殖は仕事にはならないよも言ってから、今まで何してたのをいちおう聞く。わらわ(って言ってそう)達にも伝えてねって、一通ひととおり言って追い出して。次を呼んで同じ説明と作業をする。女王蟻の次の巣は、もう決めてあって南のアノ国につながる河の向こうにするつもりなの。暖かいし、豊かな海らしいし、北の海ほどは荒れないから、きっと楽しいよ。働きアリがいなくなれば、代わりができるって知ってるから大丈夫。虫の観察でだけど。

 それにね。ス〜ちゃんの仲間(湖を出た足の人達)がいるかもなの。やっぱり生き残りが一人だけって言うのはムリがあり過ぎって。でも今回は探さないつもり。居そうじゃないところにする。もうこりごり、勝手なこと言ってるけどね。


 オワリ〜って言って、モタモタしてるのを追い出す。おじさん達オツカレサマ。相手が何人もって人が多くて大変だったね。確実にするために複数で種付けするのは牛馬の繁殖でもやる。増やさなきゃの使命はどこから来ているんだろう。やっぱり要らないなあって思う。

 ルミ姫がねぎらうって言ってくれるけど、嫌いなのがいつまでもいるとみんなが落ち着かないでしょ。またねって帰った。


 ただいま〜って食堂に入ると驚いた顔をして、ぎゅっとされるの。色んな人達に。また、泣いていたらしい。がんばったねって言われて、わ〜んって泣いちゃった。

 あの人達、何にも分かっていなかったよ。新しい命かわいそう。働くって言う人達、もっとやるって嬉しかった。キライの目いっぱい、すごく怖かった。湖の人魚さん達は来なかった、大きい子たちもきっとダメ〜って、言って泣くを繰り返す。

 いっぱい泣いて、いっぱいぎゅっとしてもらって、がんばろうがコンニチハした。「ゴハン作る!」ぴゅ〜っと船に乗って、魚を獲ってきて、さばいて、ただモクモクと作ったよ。


 ケンシュウの人達が作った一夜干しが美味しいって、何人もに言われてニコニコしてる。ね、すごく元気をもらえるでしょ。これから頑張ろうね。

 たぶん期待してたよね。お土産みやげないの。海のお魚じゃなくてゴメンナサイ。ここの名前は里にしたって言う。みんなの帰る場所になりますように。里の前に好きなの付けて良いよ。

 明日は嵐が来る、早めだから前みたいに作り方を教えるのはできないと思うの。だからいっぱいで重めのにしてるけど、なんか違う。前の嵐の時に困って練習して、ちゃんと作れるようになった、よね?


 どっちも僕のって思わなきゃいけないのに、楽しいや美味しい顔を見ると帰って来たなんて言いたくなる。結局、僕は自分に都合が悪い人達をポイしちゃうみたい。家族だって言ってるのにね。

 お酒や調味料を作るとき、要らない菌が入らないようにする。都合の良いようにアレコレしてね。美味しくない部分をポイしちゃうの。見映えが悪いってだけでもポイ。使い道あるから無駄じゃ無いなんて言う。僕は人も同じにしてる。ぼくにとって家族ってそんなもん?

 言葉だけだなあって。清濁せいだくをあわせむ、なんていうけどにごったのなんて、美味しくないから要らないって、きっとする。ヒドいヤツだ、嫌われて当然って思うくせに好きになって欲しいも、ずっとある。だからね、がんばるよ。


 ルミナリエの誰かが悪者にならないように、ぼくは、ちゃんと嫌われ者になれたかな。必要だって思った事だけど、やっぱり嫌われるのはさびしいこと。せめて町の人達がみんな幸せになりますようにって、ぼくは願っているんだよ。

終わったあ〜、クタクタ。

今はちょっとだけど、印象は狙い通りだから、

予想通りで、結果も。やっぱり悲しいかな。

また見てね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ