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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
12章 人魚さんとなかよし。
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090 人魚さんとお休みの日。

ケンシュウであっても、休みはやすむ。

休むからには楽しいをしなくっちゃ。

ルミ姫、何か悪だくみしてま〜す。


ありがと。

 雨戸から細く入る光で、朝だなってぼ〜っとしてて、段々と思い出してきた。いっぱいの人魚さん達が寝てる。そう言えば昨日泊まったんだっけ。今日はお日様の日で休み。食堂も。じゃあウチにおいでって言ったような。

 昨日は夕ご飯の後にゲーム大会をしたっけ。ゲームどころかゴラクがないって言うから。そいつは良く無いって周りが言って。

 じゃあゲーム大会だあ!になったんだった。ワイワイとにぎやかで楽しい雰囲気だった。この人達のケンシュウが終わったらお土産にしてもらおうって。みんなが言ってたなあ。


 テクテクして、トリさんから卵をもらって、食堂から牛乳と小麦粉やパンの粉を取ってくる。カシャカシャって混ぜて、ジュ〜ってしていると、モゾモゾしている気配がしてくる。何人か起きたので、雨戸を開けてもらったり、みんなを起こして顔を洗いに行ってもらう。丸い板をコロコロして、足を立ててテーブルにする。

 みんなが揃ったところで、いただきますをする。甘いのを掛けてねっていう。今日のは、パンケーキのクリームのせ、野菜はにんじんをったのを入れてある。ちょっと赤い。

「甘いのだ〜」

 ルミ姫が甘い物好きって知ってるので、甘い朝ご飯にしたの。おやつじゃないよ。海では、まだ毎日のオヤツが始まってないから、甘いのも特別。材料はまだ足りないから、人数の多いあっちをここと同じにできるのは、もう少し後。砂糖だけあってもねえ状態で普通は逆。


 お片付けして、遊ぶところ(湖)に行くって話をしたら、ルミ姫があれ持っていくって言う。みんなのためにエライなあって思ってたら「恥ずかしいのをあいつらにもやらせる」って悪い顔で。周りの女の人達はヤレヤレって感じ。男の人達は・・分からないよね。まあ早い方が良いので行くことになった。ケンシュウ時間が減らないのは都合が良いしね。


 男の人達には、湖行きの船バスに乗ってねって言う。大きさ(高さ)が違うので乗り間違えないよね。湖に行く他の人達もいるはずだし。まあ帰っちゃう方は、姫や王や聖女のOKもらわないと、乗れないから大丈夫か。

 じゃあって、僕達は原っぱの方へ。もう積み込み終わってるので、みんなが席に着いて出発! ゴラクって考えてなかったよ。じゃあって時間を決めておく。急に増えると海の食堂が困ると思うし、浜の食堂は僕が作ることになってそうだし、準備したの。


 昨日から使いはじめている人に、変なところや困ったことはないかなって聞くと、とっても良いって言ってくれる。いつも困っていたって。気がつかれないようにしてたし、女の人の方が厳しく言ってくるそうだ。聖女に痛み消してくれたのがとっても助かったし、これからは薬がある。これを作ったのはあなただって聞いた。なんでって。


「僕はね。どうやって生まれたか知らないの。小さいときの記憶も無い。

 いつの間にかいた何か。

 身体のほとんどが精霊だし、人じゃ無いのかも知れないって思った。

 突然そこに生まれた何か。

 エライ人らしいのが、僕を巫女(みこ)だって言う。

 アノ国では一番エライものなの、そのはずなの。

 でもね。ごはんくれない。服も。近づいても来ない。

 僕に触るときはグーでボカーンだけ。グサッは時々ね。

 捕まると、くさい部屋に閉じ込められるの。僕の部屋。

 イヤだからすぐ出ちゃうけどね。

 

 たくさん読んだ本に生命の誕生について書いてあったの。

 人は女の人から生まれてくるんだって。

 すごいなあって、僕も人だったら良いなあって思った。


 でも、身体の準備が大変だって。お腹や頭が痛いやにおいなんかで大変だって。

 ひょこひょこ歩いている人がそうだって、話しているのを聞いたの。

 命を生むって大変だから。

 何とかしてあげたいって、ずっと考えて、調べていたけど。

 アノ国じゃできることは無くって、ここに来た。

 じゃあ作ろうって思って、女の人に相談してね。

 それでも材料が揃わなくて半年も掛かったの。

 これはね。僕の感謝の気持ち。命にアリガトウって思っただよ」


 僕が何者か、よく分からないからね・・・せめて新しい命が幸せでありますようにって願っているんだよって言うとね。聞いた人は泣いちゃうし、みんなにグリグリされる。

 でも、肝心なところは、よく分からないの。畜産の本は、いっぱいあるから知識はある。それで搾精さくせいや受精の指導もやってるの。家畜化した大きい動物は弱いし、管理して美味しいお肉にするため。

 人の事がさっぱりで、本や論文が無い。ずっと起きそうな何かの心配をしてて、ずっと消えない予感があるの。何かを口にするとその通りになりそうだから言わないけど、早めに分かるようにって。


 これは当たり前のことなので、正しく教えてねって言う。気がついたこととか何でもルミ姫にって。

 心配のサインは伝えてあるから、早めに分かって対処・・できるかなあ。拡大は抑えられるかも。あと、無料は今月いっぱいってこともね。

 掲示もって、ポスターを渡す。絵でも表現してみたんだけど。

 戻るのに時間制限あるから忘れないでって言ったけど。ニヤニヤして走って行く、みんなにちょっと不安。そう言えば、これを知ってる湖の人魚さん達が、ここでも手に入るって聞いて出てくるかな。


 畑に行くと、わざとらしい感じで縞状に生育してる。ここも通年生育となるから、温室の方が良いだろうし、果実の木もだよね。潮の冷たい風は生育に問題ありそう。通年温室は始めたばかりだし、ここはケンシュウが一巡して少し様子を見てから良いものに、もあるけど、コメをここでも作ろうと思って、まずはってたがやして、大麦を植えておいた。晩春に収穫して米に変えるの。牛さん達は大麦大好きだし、水稲なら連作大丈夫で無駄が無いでしょ。芽が出るまでに世話を教え込んでもらおうっと。


 牧場は、放牧は運動不足というか、ストレス解消程度なので、狭いのは同じで海の街で買った牛は食肉までにする。お城の牛を持ち込む予定。ふつうの牛の肉質がね。僕の好みじゃ無いの。固いし筋張ってて草っぽい。生育方法はちょっと手間が掛かるけど、道具で今より楽になるよ。ケンシュウで覚えてね。


 養殖は順調というか。今まで採取で頑張っていた人に漁をやっていた人が加わったから、漁チームと連携してお願いした通りにしてくれるの。これで冬の備えは大丈夫そう。

 イルカ達に助けられたケースが何件かあったらしく、今は全面的に僕の指示に従うって言ってるらしい。


 塩と魚はここの主力になるからね。期待してる。もうちょっと色々試して見てから拡大するね。集中すると自浄が間に合わなそうだし、ストレスは良く無いから、パラパラにして、スカスカ。入江はいっぱいあるし色んなことを試していこうね。加工は、どうしよう。ずっとここに居られないし、ケンシュウでかな。

 スリ身でやりたいこといっぱいあるし、サメ漁やマグロ漁は今までとは大きく違う。網の使い方がもうちょっとうまくなってからかなあ。新しいの始めちゃうと途中参加の人が可哀相、働くがどうなるかと、もう一つの心配が無くなってからだなあ。


 ぐるっと回って、飛行の道具のところで、ぼや〜っと待っていてね。お腹がちょっといたなあって思ってたら、パラパラって戻ってきた。ホッペがちょっと赤くて楽しそうで。

 説明は200人くらいにしたそうで、みんな可愛くって楽しかったなんて言ってるよ。教えるのって楽しいの? じゃあ、みんなに広まるねって安心した。


 無料が今月いっぱいというのは、ふう〜んな感じだったって。こんなに立派な家なんだから当たり前だし、税も問題無い。軽く計算して毎食食堂でも、かなり余るって聞いて驚いていたって。集まった人達は浜で泳ぎの練習を頑張っていた人で、ちゃんと働いてる人達。畑では、雑草取りをしていた人に大麦植えるのを手伝ってもらったり、牧場や入江にもいっぱいいた。休みが定着するのは、生活に安心が持てるまで、もうちょっと先かなと。


 バビュ〜ンって帰って、湖に行く。先着の男の人魚さん達は遊びのベテランみたいになってて、すごく楽しそう。

 今日のメニューは、もうお伝えしてあるので、お手伝いに行く。主食はコメ。人魚さん達は始めてだけど大丈夫だと思う。きゅっと凍らせておいたサケを道具で薄く切る。生の牛肉はチーズを掛けて。海で獲ってもらった大きな魚をスパパパ〜っておろして、みんなで薄く切ってもらう。

 あとタコイカに海老も。これがA定食で、パリパリメン海鮮ソース掛けがB定食、魂のメンの冷と温、他にメンでいくつか。前に比べると選べるし食堂っぽいって思う。AとBは少なくないけど、海っぽいのでオススメ。


 ごはんが終わったのを見てワラワラと集まってくる。今度こそ逃げられないようにって、ちやほやしてるけど、イチイチびくってしてる。僕はショックだったけど、みんなもだったのかな。

 人魚さんには要らない気もするけど、レースの時のアレをプレゼント。まずは水着だよねといってもふところは寂しいだろうから、資金援助はしてあげるというかセッタイヒ。交流は大事な事。


 お店から出てきて、何人かがくっ付いて分かれて行く。湖の人魚さん達とは違う、普通の反応。

 ゲームを作ったのは、あの時商材棟にいた4人の希望が同じで、すごく良いって思って道筋を示しただけ。海の町にゲームや施設もって思ったけど、渡しすぎて思考が停止されると困る。家族に出し惜しみはしないけど、見せるだけにしておくことにした。


 最初、海の人魚さん達を浜で見たときにいっぱいた人魚さんが、次に行った時には、ぐっと減っていたの。ごはんになるとワラワラって増える。それから何度か行って、様子で、ここの社会がだいたい分かった。ヒントだけにして、不干渉のつもりだったけど、町運営はヒレの人達だから、陸の今までが分からないし、「役目」って特別にしてきて「もう無しで〜す」は言いづらいよね。役目で何してるっていうの分かってないと思うし。僕も。

 選択させるにも、利益不利益を分からせないで、〆切りましたじゃ不親切、嫌われるなら徹底的!にかあ。


 状況把握は基本。分かっていないことには何も出来ない。お買い物隊を信じすぎて、明らかにおかしいのに気がつかないようにしてたのもある。先入観もダメ。ルミ姫は知っていないといけないこと。

 僕の心配は、かなり当たる。楽しんでる人魚さん達を見てて、ステキな笑顔を守る方法をいっぱい考えていたよ。

今までどうだったって、頑張ってガンバったって話しかなかったし、

夜は怖い、冬は寒いに、流される〜って重い・・・

これからは、ほどほど、がんばって、いっぱい楽しもうね。


また木曜日〜

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