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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
12章 人魚さんとなかよし。
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089 ケンシュウやります。その3

分かりやすいオキテがあるし、頑張っていっぱいいっぱいだと

みんな頑張ってるって思い込んじゃう。

ヒレで陸上を進むのは大変だから、ちょっと離れていると行くこともないしねえ。

計算出来たら、変だって分かるのに。


ありがと〜

 海に働かない人がいっぱいいるのは、見てれば分かる。うちもそうだったし、それを含めて何とかなるだろうと思っていたの。「働くべし」っておきてがあるって聞いてたしね。ルミ姫が突然来てびっくりして、称号が人員や方策の不足をささやいたというのは驚いた。どの文献にも書いてなかったこと。それってガイド機能だよね。姫は王の子だから? やっぱり王の称号とはちょっと違うみたい。

 当たり前を知らない海の人魚さんには必要だったもの。僕の不安が反映された?


 1保護して修復(人も)、2環境を整えて、3仕事を作って、4様子を見てから、5徴税開始は普通のことというか、開放して復興へのプロセスなの。古今東西では、たいてい1から5に飛ぶから、発展に時間が掛かるし、反感を買って争いを生んだりする。保護してやったのにって思うから余計にひどくなるけど、自分に置き換えて見れば、街を壊して、勝手に略奪して、手間賃寄越(かねよこせって言ってるの。住民にとっては、どっちも悪なんだよねえ。

 ルミナリエでは、4が抜けているから発令は僕。立場でもそうだし、敵意は僕に向ければ良いよ。あと、新しい生活に乗らない(半分ちょっとの)人達がとか気になるの。そう言う人には不満を向ける対象が必要だからね。

 みんなは、王や聖女だしね。反発が言った人に来るのは分かる。姫を守るためというのまで。それが仕方ないも分かるから、ダメとは言えないよね。僕が嫌いな人は多いから、いまさら。同じ人魚じゃ無い方が遠慮無く敵意を向けることができるから、都合がいいものなんだよ。


 僕があの場所を新しく造り変えたのは、きっとある今までのやり方をリセットするため。明らかに違うものを感じさせるために、完成形にしたの。僕がよくやる「押しつけ」ってやつ。町のほとんどは森だったところだし、浜は黒砂を他の入り江に生き物ごとお引っ越ししてもらって、白い砂になってる。今までが通じるところは何処にも無いの。

 指摘されるまで、気がついてなかったんだけど、ここまで変えると僕のものと同じ。商店街も同じやり方で、新しいってインパクトが強くて気が付かないみたい。苦労していた人達には救世主で、他の人達には侵略者インベーダーとか略奪者プレデターかもね。


 姫には基礎を叩き込む。というか、称号の人には必要な知識はスッと入るらしいかららさず教えてね。他の人は読み書き計算は必要最低限にして、店運営を教えるって感じかなと。

 それが25人で僕の所の5人は予定通り。読み書きをみっちりして、上級まで駆け上がってもらう。この人達は希望を無視して、特別に引き抜いてるの。美味しい海塩は海産物加工と合わせて、ルミナリエの主力商品で、この町と対等でいられる剣みたいなもの。みんなを守るために好き嫌いに関わらずやってもらう。後進が育つまでガマンだよ。

 姫の側近の5人丸ごとで、と最初思ったんだけど、誰かいないと姫が困るし、他の4人が何か良い意味で怪しい感じなので、何にも無さそうな流されアーサーだけ選んでるの。


 学校に入れちゃえば、お任せでチーンて鳴るまで待つだけ。

 ぴゅ〜っと、湖まで行って、ボートで湖の奥の方に行く。妖精さんにお願いして大きな水の塊で採ってもらう。ふよふよと浮かばせながら、広場に置く。

 コレを材料に塩づくりをやってもらうの。東の国のやり方そのまんまは、分かりやすいけど、時間や手間が掛かりすぎるし、キツイ。職人を育てている余裕は無いし、広い場所が必要だったりもするの。海岸に広々とね。そうすると外からバレちゃう。それはダメ。

 必要な結果を得られれば良いんだから、道具を使えば良いの。方法はいくつか想像して、頭の中で実験して試してある。そこに面白いものがあれば、試したくなるもの。海が無くても塩を溶かせば良いんだし、実際でも試してある。その時は興味だけだったけど、役に立つ日が来るとは思わなかったよ。

 あとね。岩塩って鉱石なんだから、砂が混じっちゃうの。ふつうはね。そのまま使うと、じゃりじゃりするから溶かして砂を取り出さないといけないの。まあそれだけの手間しか無いのに、やたら高いのは、生きるのに必要なものだからって、へんな組織を作って専売しているからなんだけど、逆じゃ無い? 必要なものは安くして、安定供給しなきゃだから組織が必要なはずだよね。じゃあ、それはとってもワルイコト。

 ウチの塩は結晶が大きいから固くないし、砂が混じってないから、そのまま売ってる。とはいえ、ゼロって事は無いから唐箕(とうみ)みたいなので、しっかり取ってる。化石みたいなのもあるし。手間が少ないから安いよ。


 ルミナリエの海塩はね。最初から道具頼み。自然の力を借りて塩分濃度を上げていくものじゃないの。全部建物の中にする。塩が好きな菌もあるし、冬は寒いからアチコチ凍っちゃう。精霊石がふんだんにあるし、作業は快適で簡単な方が良いでしょ。想定の仕様で稼働になると、生産量が格段に上がるの。今でも安いけど、もう何段か下がるよ。

 使う道具は単純なものだからね。学校のカリキュラムが、中級になれば稼働できる。狙っている仕様は、濃縮を道具でやろうとしているので、上級まで行って欲しいんだけど10日間じゃ無理かな。

 あと学校も始めたいんだけど、伝達で困ったり、店が始まって必要だ!って思わないとダメだろうなあ。なので後回し。残念だけど、読める人に教えてもらってね。伝わったかどうかの確認はしないの。もってばかりだとね。構ってくれる人はどんどん減っちゃうよ。


 学校の様子を見に行くと、2クラスになっていて、「名前を書こう」をやっていた。人魚さんは言葉みたいな名前なので、単に名前を書くだけだと、全ての文字がカバーできないから、最初は文字の形を覚えて組み合わせると名前が作れますっていう流れなの。この人達は、生活を支えてきたから知ることを頑張っていて、もう字が書けて読めますよが、ほとんどだって分かったから、できませんって人達と教室を分けた。これは勉強を効率よくやるためで区別だからね。

 できますクラスの方は、名前を決めましょうというか、名前を変えませんかっていうオススメをする。今までは、印象に残った事件が起きて、名前を周りが勝手に付けるの。赤髪のいとし子とか可愛いのだと良いんだけど、嵐で流されたとか、ゲテモノが好きや運が無いとか転ぶ、黒い肌とか悪口ではって言う名前が多い。

 だから、変えようって提案はスンナリだったんだけど、誰かが良い名前を付けると同じのにする人が続いてせっかくの名前が呼びづらいの。ルミ姫のお世話をしている5人のうち二人ずつ同じ名前っていうのが、まず困る。

 アーサーが二人、くーが二人にアカツキ。(げてもの)アーサーと(流され)アーサーって感じで、(サメ)くーと(戦い)くーって、僕みたいに、たぶんカッコ付けてる。妹ラブなのは分かるんだけど、変えてって思う。くーは愛称では良いけど名前じゃ短すぎると思うし。変えたい名前をみんなはずっと覚えてることになるよ。あと、女の人の方が強いのかな・・なんて思ったり。

 称号が特別な意味を持つように、名前は大事なものだからね。周りを見渡してみてねって言う。


 この様子なら、学校をやりつつ、お店の練習や塩づくり練習もできそうだなって思った。

 商材棟は、商店街の人達が出来なすぎて予想が崩れて、ちょっとアワアワしてたけど、出来ない人相手は慣れたものらしく、どこも後3あたりの甘味で混む時間には普通だった。日帰り対応が泊まりになってるけど、頑張ってね。畑や食材棟も前日のことを聞いてたから、最初からお買い物隊情報は無しにして、商店街の人をアテにしてなかったな。

 やっぱりお買い物隊から聞いてないって店員の確保はされてないのは困った。始まってからだと、スパイの心配で調査に時間が掛かる。そんなことより商店街の人達が、まず普通のことができるようにしないといけないので手一杯なんだよ。追加はお店が落ち着くまで無しかも。


 僕は、とりあえず準備が終わったので、ゆ〜姉にお酒担当の人達との打ち合わせ。ゆ〜姉は、どこまで作るか限界に挑戦みたいな感じで、いくらでも種類を増やしたいみたいだけど、市場しじょうが多様化についてこられるか分からないよっていうのもある。売れませんでしたは悲しい。

 原料のぶどうからだって、色んなの作れるし、ワインっていっても作り方で味も変わるの。1つの町でひとつっていうのが普通なの。色んなは大変なんだよって、作れそうなのを50種類くらい言う。来年は海に植えたので更に増えるのをいくつか言う。ゆ〜姉が「全部!」って言うのを周りがなだめて、数を絞ることになった。

「ワインは作らない。ぶどうジュースを買うだけ」

 え〜って言う。いや、どこでも作ってるものを作っても意味無いでしょ。とはいえ、美味しくできるかは試してみたいので、ちょっとだけは造るよ。


 摘み取りと圧搾あっさくは、人手が要るからウチじゃムリ。白が中心なんだから、皮むきまである。そして圧搾までがセットのぶどうジュースを買う契約になっているの。内容は細かくしてあるけど、ワインを造っているところでは、当たり前の行程かな。でも、酵母こうぼは天然頼みじゃ当たり外れが、でちゃうから、お任せはここまで。

 ウチで培養ばいようしてある酵母を使ったり、糖度の調整もする。職人のカンの出番だけど、ここにワイン職人はいないから、測る道具とワイン研究の知識で均一のものにする。たくさんの白は、更に加工して蒸留するのと、炭酸を封入するのと、蒸留したのを混ぜて度数を上げた3種類ね。料理やお菓子に使うから蒸留の方は必ず作るよ。


「約束通り、他の果実で作るの。リンゴとナシ」

 リンゴはワインみたいに作るのと蒸留したもの、ナシはシュワシュワの軽いお酒になる予定。

「野菜は、この前作った米のお酒を作り方を変えて、いくつか。小麦は夏から作っているエールで、風味を加えるのをいくつか。で、いよいよ大麦が入るのでラガーを作るよ。低温で発酵できる、ある国の秘匿酵母なの」

 いつか作ろうと思って、こっそり上納リストに混ぜて、こっそりいただいたもの。特殊なものなんだよ。材料が入ったらいっぱい作ろうと思って、増やしておいたもの。いっぱい作るのに向いているし、キリッとした味だって、旅行記のどれも評価が高いから、これからの主役になるかなあって、まあ冷やさないといけないから、寒い持ち出した国の他だと、ウチくらいしか作れないけどね。


「あと、大麦だと蒸留酒は美味しいらしいので、配合を変えていくつか作るの。ライ麦のもね。トウモロコシも蒸留で。他には、夏の初めにつくった、蒸留酒をソバと麦と甘い芋かな。それにこれを使って種類を増やすのも考えてるけど、余裕次第ってとこ」

 大麦の蒸留酒は、ビールの材料で、ワイン並みの定番のが作れそうなの。期待してる。


「とりあえずは、これだけにして、味の向上をしていくって感じ。減らしちゃってゴメンネ」

 ゆ〜姉は、しかたないって顔をしてるけど、他の人達は、お顔ひくひく。みんな、お酒好きなのに減らし過ぎちゃって、え〜だろうけど、バリエーションが出てくるから、実はこの倍くらいになるの。安心してね。


 通年作ることになった野菜やキノコがあるし、工場もあるから抑えてみたの。水田は緑肥にして、春までお休み。堤の木々は全部サクラの木なので、この果実が来年からあるから、お楽しみに。

 海の街で手に入れた果物どうしようかって思ったけど、ルミナリエの特産品にしようかなって、いっぱい植えてあって、言ってないけど、ぶどうもある。もしもに備えて少しは作っておかないとね。

 持って帰るのが大変だったからっていうのは秘密。蔵は倍に増やさなきゃ。


 材料が来るまで少し時間あるから、それまで準備。人魚さん達の女の人が使う分は、下着の店を1つだけにしたから2ヶ月分はある。明日はお休みだから、つきの日に女性の人魚さん達をき〜ちゃんが送って説明してもらって、また戻ってくる予定なの。一安心。ちょっと気になってる事があるので、必要になった人だけに渡すようにってしてある。

 とりあえず工場は、他の2つ用に材料の生産と紙づくりってとこで、製造は嵐の前のノンビリ期間かなあ。


 じゃあ、お昼って言って、みんなでテクテク帰る。僕はたぶんって前置きして、これから作るお酒の味についての話をする。派生するお酒のことを言うと「うわっ、やっぱり増えた!」だって。喜んでもらって何より。香り付け程度だったり、透明な蒸留酒で作ってるのが増えただけ。野菜のも作れるけど、余裕を見てからね。いっぱいにしたいだろうけどムリはしないでね。


 どんな樽で納品されるか分からないから、詰め替えるし、ちゃんとオークの樽にしたいって言う。お話しの生き物じゃなくて木だよ。ナラとも言うよ。

 さっき言った造るお酒は、勇車隊が注文した原料と一致するというか、その時に造るのは決めていたの。量は入荷の数に合わせるだけ。余ったら、もったいないし、材料や数量がかんってことはないの。僕にはそういうスキルは無いから相談というより、報告だよね。じゃないと天然酵母頼みになっちゃって、失敗や不足がいくつか出るから、ちゃんと酵母も準備済み。失敗無しで、そこそこのものができるはず。

 みんなの頑張りが実るように僕は応援したいんだよ。がんばろうね。

ケンシュウの僕の出番はまだ先なだけで、

自動で説明をするキャラじゃ無いの。今、言っても忘れちゃうでしょ。

お酒もこんなのって計画だもの、実際見てから変わるはず。

いや、聞かれれば言うけどさ。


また見てね〜

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