064 魚あきらめない。
鮭や鱒って美味しいでしょう。鮎や岩魚だってなかなか。
海には、もっと色々美味しいものあるんだって。大きいのとか。
たまにはなら当然出来るけど、いつもがしたいの。生で食べたい。
いつもありがとね。
上がったり下がったり気持ちが忙しかった昨日のせいで、魚に囲まれている夢を見ちゃったよ。すっごくうれしかった。やっぱり諦められないと、雨戸をガラガラ開けながら思う。7月22日水の日、またいい天気。
食堂では、お姉さんたちがとってもゴキゲン。早朝お仕事が今日から無くなったのと、パン焼きも無いせいでいつもより、かなり遅い時間でこれからもずっとだからね。早朝提供からお終いまで5Hもだから、それも大変だったこと。
やっぱり朝はパン食べたいって言うのがいっぱいいたので、昨日マフィンを焼いた。お菓子じゃ無い方ね。ライ麦入りにした体に良いもの。ずっと固い(もちろん美味しい)のも用意しているけど、段々減っている感じがする。マフィンは卵焼いたのとハムに朝採り野菜。早朝に作っちゃうから、せっかくの新鮮な野菜使ってなかったんだよね。うんうん、野菜美味しい。
昨日までで、人魚さん達のお仕事体験が一巡したので、今日は特訓してもらうことにしたの。海に行くときはかなり速い。また眼を回されると可哀相だから、ボートでスピードに慣れてもらおうと思って、ちょっと里帰り的な。コーチはこの前のレースで称号持ちに交じって決勝に残った4人。畑から2人、お兄さんお姉さんとムキムキにべ〜姉のとこのカッコイイお姉さん。称号の補正が係らない速い方々の方が良いかなって思ったのと、人魚さん達が称号にビビっちゃうみたいなので。
みんな揃って船で湖に向かう。ほぼ拉致だったから嫌な印象持たれているかと思って、心配していたんだけど、貧窮に苦しんでいたし保護って解釈にしてくれたみたい。それとは別に僕への視線が熱い気がする。気のせいだといいな。
改めて見ると浜はとってもキレイ。ずっと忙しかったからからねえ。・・・そうだよ。僕、夏休み休んでないじゃない。ええ〜だよ。
浜の食堂を開けて、水着に着替えてもらう。捕獲、げふんげふん、保護した時に水着プレゼントしてるから、着てもらう。女の人は、お胸のところが貝になってるやつね。コーチ達は、レースの時のを着てる。似合ってる、カッコ可愛い。
準備が出来たところで、ボート乗り場に移動。練習はお任せなので、その間に見て回る。作ったばっかりだし、使いまくって細かく改修してる食堂とお店は問題無いので初日しか行けなかった山に行く。中段でも高いけど、頂上の方はすっごい高いよ。こっち側は、ほぼ崖で反対側はふつうかあ、冬になったら雪降るかなあ。降らなくても何とかするけどね。冬の楽しみができたよ。さてそろそろと浜に戻ってきた。
ここの前を行ったり来たりしている。うん、なかなか上手い。大丈夫そうなので、コースマークを出す。この湖は、森に囲まれていることもあって湖面がほぼ揺れないから、スピードを出しやすいというか出ちゃうんで、速いの怖いって人もすぐ平気になる。はず。
何周か回って戻ってきた。そろそろと思って用意していた体力回復の飲み物をハイハイって渡す。タオルもどうぞ。ウズウズって感じの僕にああって思って、コーチの人達が様子を話してくれる。
操作は大丈夫だって、速度もまずまず。じゃあ休憩の後はレースやってみようよになった。人魚さん達もノリノリ。車の操作が出来ない人でもボートではさっと出来ちゃったから、いきなりだったレース大会もほぼ全員が参加してる。そのくらい簡単で楽しかった。はずなんだけど、船(漁)を仕事にしたいって言う人はいなかった。ものすごく頑張ってアピールしたのに。
ボートと船は全然違うものだから、ボートが乗れても操船は無理かもなの。漁がしたいって言う人がいたらボートの大きい版を出すつもりだった。この辺だけなら大丈夫なんだけど。船は外洋で漁をするつもりで作っているから機能満載だし、航行のルールとか経由する国の法もある。魚の知識とかだって必要なことっていうのは、人魚さん達に説明しているときに気がついたこと。うわ〜ムリって思って落ち込んだのは人魚さん達が原因じゃ無いの。
でも、海には人魚さん達を連れて行きたいの。ううん。家族になるために必要なことかな。
でね、海は遠いからスピードを出す、かなりね。速さに慣れて欲しいってこと。
レースが始まった。ジャンプ台は無し。コーチさん達は、あおって盛り上げてくれてる。駆け引き的なモノがあったほうが面白いからね。とはいえかなり白熱。ボートってそんなに良いもの? 他の人もそうだけど、すぐに上手くなりすぎって思う。これの理由が分かれば簡単に使える道具に出来るんだけど、よく分からないの。
また、お日様の日に浜をやる。暖かいうちはずっとね。お城は、小鬼ちゃん達が交代?で、ずっとお店やってるの。選べる!
僕も夏休みの最後のごはんでメニュー作ったけど、出すものを書いただけで選べない。すごいなって思う。あれもこれもって楽しそうだけど、やるのは大変だからね。
浜で東の方で大人気のメン出したときは喜んでもらって良かったんだけど、またやってって言われてる。じゃあ次はってスープが違うのを色々言ってみたら、どれもあるってビックリした。出汁をかえたのも。それじゃあ違う料理でしょって言ったら、みんな同じ料理になるんだって。う〜んと考えて、つけて食べるのもそう。また考えて、汁無しで混ぜただけのもそうだって。冷やしたのも同じ仲間になるって。
じゃあって、冷やしてタレかけて野菜とお肉に卵を焼いたのを細く切って乗せたの(夏休みに出したメン)は、でようやっと違った。
出汁やスープが違うのは、おんなじ店ではムリ。出来る出来ないじゃなくて、店としてまとまらないから変だよって言うと、違う店になって店の特徴になるんだって。
でもでもそうなると20くらい店が要るよって言うと、もっといっぱいあるって、並んでいたりするっていう。うわ〜楽しそう行きたいって思っちゃった。
じゃあもっと速いの作る?って思っても、今でも最高速の半分の半分でも人が耐えられないし、道が悪すぎてムリ。特別な道を作るのは悪い人も来そうで怖い。ずっと考えてるのもあるけど、どうかなあって。楽しそうだし最初は遊びのを作ってみるのも良いかなって思ったよ。
待ってる間に色々考えちゃった。のんびり、ぼ〜っとがなかなか難しいなあ。
僕はタオルだけ用意して待ってる。遊んだ後は、ちゃんとお片付けしてからね。
キレイな水なんだから拭けば大丈夫。気になる人はお風呂にどうぞ。みんなが船に乗ったら出発。
行きは静かだったのにワイワイとしてて、楽しかったみたい、良かった。
これはクンレンというお仕事。コーチの皆さんには特別手当を入れとくね。
朝の用意のついでに、仕込んでおいたパンをお姉さんが焼いてくれていた。きょうはカットするので、出来立てじゃない方が良いの。刃を温めてね。スッスッって切っていく。バターを塗って野菜やハムや卵を挟んで食べやすいように半分に切って完成。
美味しいものを食べるには、お金が必要と分かった人魚さんが配達に手を挙げる。
昨日に続いて今日もお弁当の配達をする。車があるんだし、戻ってくれば良いのにぃというお姉さん達なんだけど、戻らないで食べたいっていう気持ちはちょっと分かる。余分に払ってもだよね。
パンは四角い型に入れて焼いたの。上が空いているから上部分が丸くパリッとする。よく歯ごたえがっていうので、上が空いている型を使ったもの。
今日のは出来ちゃたものなので、置いてあるのを取るだけ。また観察ってことで離れて食べながら見ているところ。お姉さん達や人魚さん達の評判はまずまず。明日はもっと美味しくするっていうと、ええっていう。これも結構完成されている感じするからね。でももうひと味。
何度もピーッと鳴る。「高いお昼だね」って、お姉さん達苦笑い。
人魚さん達はお昼後は全員食材棟に。お仕事体験の食材棟の分を僕がもらっちゃってたんだけど、やらない訳にはいかないから。というのも今晩またお仕事クジやりそうだから。人魚さんから誰も希望が出てこないし、またフラフラしてるのがいる。フラフラしてるのは、聖都観光に行ってて早ければ昨日帰るかなだったんだけど、久しぶりで時間いっぱい楽しんでいるんじゃないかな。今晩には帰って来る予定。元勇者に捕まらなければだけど。僕が来るとき20日も掛かったのに日帰りが出来るの。すごいよねえ。
ご飯の後は、次のお買い物隊の人とお姉さん達とのご相談。2〜3泊で海に行く弾丸ツアー。この弾丸って言うのは途中が凄く速いって言う意味で行ったきり帰れないということじゃなくてね。1000KMくらいのところに3Hくらいで到着するつもり。
なので日帰りも出来るけど、せっかく行くんだし漁もしてみたいし、海で遊びたい。お買い物はお任せしちゃうけどね。お買い物隊にぐ〜ちゃんとき〜ちゃんも行くよっていうと、うお〜とか言う。アイドルだしねぇ。
町の方も王や聖女が来たって騒ぎにならないと良いけど。
話合いはアッサリ終わる。会議の前に行程や目的にいっぱいの欲しいものは先に渡してあるから確認はすぐに。でちょっと揉めたのが人数。もしもを考えて泊まれるのを最大にすると20人だから、その配分でなんだけど。護衛は要らないしとか色んな理由を言われて、お買い物隊が15人から減らされていく。聖女に逆らえるはずも無く、4人だけになった。人魚さん達は5人、スーちゃん入り。スーちゃんはお姉さん達の所でとなると一枠余る。
「クジの目玉ぁ」だって。やっぱりクジをやるんだね。
話は決まったし、オヤツと思っていたら、イモというリクエストをもらったので前のと違うのと甘いのも作る。
イモは皮を取って、スライスしたとこを格子の歯ので、サクっとするだけで簡単。よく水気を取って、小麦粉をまぶす。低めの温度で10F揚げる。を繰り返す。
この間に皮付き乱切りしてある甘いイモを塩水に5F浸けたのも水気を取っておく。
揚げ終わったら、少し温度を上げて、甘いイモも揚げていく。竹串が刺さるくらいまで。揚げ終わったら東の透明な調味料に砂糖をドバドバ入れて煮て泡が立ったところで、黒い調味料をさっと入れる。一煮立ちして火を止めて揚げたイモを絡ませて、ゴマをまぶして布に広げて冷ましておく。
期待が高まってる感じのお姉さん達用に最初の揚げイモをジャ〜と二度揚げして表面をカリッとさせる。出来たものに塩を振って試食。
トマトソースはお好みで。
「前のとほとんど一緒なのに違うものねぇ」「ホクホクしておいしいわあ」「トマト合うわねぇ」
試食してもらっている間に甘いイモのを持ってくる。
「カリカリで甘〜い」「こっちもホクホク」
ふつうのイモの方は、野菜として出せる定番の可能性があるものかな。揚げたてが美味しいから、食べる直前に揚げる予定。甘いのは冷やしても美味しいから、暑い日には良いかなと思って。
僕が甘味を作るっていうと、どこから広まるのかいっぱい来る。車があるのに面倒とか言って昼ご飯を配達で済ませる人達も来る。あれれって思う。
でもね。みんなの美味しい笑顔は好き。あの国でこっそり見てたのが堂々と見られる。また作るよって思っちゃうの。これから新しい調味料を作る。明日また笑顔が見られるかなって、嬉しかった。
無理を通せば、何とかなる。ちょっとしたサプライズ?
潤いのある生活には、驚きが必要なの。
なんてね。付き合ってくれてありがとう。
また見てね。




