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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
7章 分かるかな?
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048 必要じゃ無いけど。

車の試験走行した午後、夕食で何話してんの的な。

気になるでしょ。あの尻尾。

細いのとか、ワサワサがフリフリしてるんだよ。


今日もありがとう。

 夕食では、昨日のクジイベントで仕事が決まった初日、つまり今日のことを話してる。ちゃんと適性は見てる、いちおう程度だけど。初日から合わないなあって人はいないはず。

 いや、お昼前は説明だけだし、お昼後すぐ気絶して終わった人居たねえ。

「一言多い」って、よく言われてる人。僕はとっても助かった。人が乗るものだし、最速時の人体への影響は知りたかったから、とおとい犠牲をありがとう。ちゃんとお金入ってるでしょ。危険手当が入っているかどうかは知らないけど。

 防護無いと半速でも無理だって分かったし、その半分でギリギリかな、なんだけど。ぐ〜ちゃん平気だったなあ、大喜びだったし。弟子〜ズ全員ぐったりしてたけどね。その半分でも早いっていうことで、さらに落として1/10が最高速度になった。勇車と同じだったのは偶然。人の歩く速さはその1/10が普通。馬車だとちょっと速い〜3倍。道がかなり良ければだけど。悪路になると、人の方が速い。

 だからかな、足に自信のある人は馬車を低く見る。馬車を使わない行商をしてみれば良いと思うよ。ううん面白そうとか考えちゃってるから、心が無いって、僕が僕を評価するんだよねぇ。


 乗り心地の着想は、すでに過去にあるし、狭いというのとか、下の方が見えるとか、風が当たるとかが怖くなる原因というのも分かった。じゃ目隠し、というのはもっと怖いって。やっぱり乗車テストは必要、料理と違ってそこそこ美味しいじゃダメだしね。

 明日、授業に出たら試乗出来るって言ってる。出席率悪いからね。デート券をあきらめるの早すぎだって。まあ、サンプルにさせてもらおう。習熟が進んでいない人のケースはまだやってないし。ゼロラインはもちろん除外するね。日雇い労働者意識無くしてもらわなきゃ。


 たまたま見かけたので、じっと見て巫女ちゃんが食事になると誰かにぴったり付いている理由が分かった。だれかの意識に重ねて、食べ物を買っていたの。

 くっつかれてる人は気付いてない。こういう抜け道に気がつくところ、巫女だし巫女だなあって思う。あっ最初のが能力で後のが性格ね。僕は今、気が付いたけど、お姉さん達は最初からだよね。お姉さんを見ると「そうよねぇ」って。あの子、普段ぼくの後をつけているだけだし。


 僕は、頑張って昨日の人達を見つけて「どう?」って聞いてみる。やった内容を聞いて大丈夫って思う。作ってたところに居て見てたからって聞いてたし、内容を細かく丁寧ていねいにして図解もしておいたからね。困ったら呼んでねって言ってみたけど、衛生には徹底的にしてるし、妖精さんが見ているから雑菌とかなさそう。出来ても悪いものじゃないしね。見栄えは悪いけど。

 今はお試しで、量が少ないしのんびりだけど、豆が届いたり収穫が始まるから、作り続けることになるの。合間に酒もとか言われそうだし。というか、きっと僕が言うよね。試作したまま作っていないお酒とか、作るよだった、お酒にワインや果物のお酒もあるし、バリエーションとか思っちゃってる。タイヘンだなあって。ヒトゴトは楽ラクって思う。


 ああそうだって思って、東の人達が集まっているところにコソコソって行く。「住んでたとこの話」を聞きに、なんだけど。王の人達やお姉さん達まで、すすっと集まってくる。その面白そうレーダーの性能が高すぎると思うよ。

 なかなか聞きにくいからね。僕達もだけど、楽しい毎日でしたって人はいないって知ってるよ。

 まだね南の人達から話を聞く機会を見つけてないの。奴隷だった人達。お買い物隊からのは表面上で分かったことだしね。


 最初に聞きたいのは、もちろん。その尻尾。

「違うよ」「何言ってるの」「変」とか言ってるけど、嘘くさいよ。ワキワキとしてるその手は何。だって、可愛い!じゃなくて不思議でしょ。キミタチの耳もそうだし、取って付けた感がすごいの。人間種と同じとこにも耳あるから、耳4つになってる、でもちゃんと聞こえてる。立体的になって音の掌握しょうあくがすごいのは、副産物な気がするの。だからなの。付けたり取ったりが出来るって思うのはなの。たぶん今なら簡単にできそう。

 ええ〜って。付け外しできるのコレ。へ〜。まあ必要ないけどね。すごく良いし可愛いから。

 そうだよねぇ。能力は完全上位互換だし。

 毛の質が違うから耳は確かに後付けっぽいけど、感覚はあるし、自由に動かせるから自分では違和感は無いのよねえって、みんなが言う。

 尻尾の人達も、ちゃんと動かせるし、見かけの違和感もない。感覚もあるっていうし。この辺って教えてくれる。つんつんって「説明!」って言われる。身体の構造の研究があって、進化の途中で失った尻尾の名残がある位置と同じだから、自然に見えるじゃないかなって、すごく昔ね、尻尾があったって。

 へ〜って周りから、なるほどって。4つの耳は昔も無いよで、がく〜って。


 それが原因って言う。最初、可愛いって接客で大人気で田舎を出て、街に集まるようになって高給で高待遇だし良かったんだけど、付けるパーツが開発されてね。

 動かないし安っぽいのに、そっくりだ、区別つかないと言われだして普通とかなって、今度は周りよりも一段低い扱いになったらしい。あっという間だったそう。

 よく分からない契約で田舎に帰れないし、変な紋章をられるしで、ボロボロになるまで働かされていたって。

 この子もそう。水の中にいて平気なだけで普通の子供と変わらないからね。厄介払いだったのに吹っ掛けられたって事だと思う。あの人達は街のこと調べてから来てないから仕方ない。私たちだって契約がよく分からないのに、外からじゃ、まず分からないだろうって。


「じゃあ、全員!」

 そうよね。その通り。任せて。待ってる。と口々に。えっえってしてるけど、ここはそういう町って言ったでしょ。不遇の人全員来てもらう。元気で大丈夫になってから、帰りたい人は帰る。お金いっぱい持ってね。

 ううん、お金だけじゃだめ。コレが出来るとかやれる自信、技術をね。一緒に持ってくの。ね。

 ここに居る意味できた? じゃ大丈夫って、パラパラと散らばっていく。ぐっとしながら。


 残された東からの人達は、しばらくしてお互いを見てからポロポロと涙する。


 僕は、みんなが幸せにって願っている気持ちと、水の街並みが作れるって言う気持ちが両方本物だってわかる。でも両方ってあれもこれもって、嘘くさいって、頭だけの心が無いヤツって思う。

 あの人もこんなこと思ってたのかな。あの人も幸せにって、何かに願ったよ。

聞くと、やっぱり悲しい話がある。

契約って何? 聞いてると僕の作る道具みたいなんだけど、

それ人にやったらダメなヤツだよ。

あと、それだけって思ったでしょ。小さい時に来たみたいで、分からなかったの。


では、またね。

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