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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
7章 分かるかな?
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047 歩いた方が速いって。*

思ってたより、できちゃって嬉しい。

想像していたのが普通に。

がんばったねってめてね。


今日もありがとう。

 朝ごはんの時、僕とお姉さん達がやっぱり分からないって、東のお買い物隊が集まっているところに行く。

 奴隷なのにキチンとしてるし、作法もここの人よりキレイ、どういうこと。巫女ちゃんにお行儀が悪いってちゃんと言えるし、理解力だってかなり高い。なんか変って。


 わははははって周りが笑う。ほとんどって言っただろって。

 東の方には奴隷はいないけど、あんま変わらないのがいっぱいいて、ただの移住希望を(つの)っただけ。希望者が集まったものの、なかなか辞めさせてくれなくて苦労した。尻尾の子や水棲種(すいせいしゅ)の子は移籍金ってので、お金がいっぱいかかったんだって。礼儀正しい知的な地域らしいけど、労働環境はかなりヒドいそうで、所属の入れ墨入れられるとか、ヒデえって思って誘ってるから、金の力で無理矢理じゃない。そこは安心しとけって。

 それなら良かった。帰れなくなったとかじゃなら、帰りたいときにいっぱい持って帰れば、楽しく過ごせるってことだからね。お金ほとんど持ってなかったし、そういう事だよね。


 ほっとした。

 お買い物隊の人達に「きょうからお仕事頑張ってね」って言ったら引きつってた。無理しなくて良いけど、のんびりは昨日まで。夏祭りまではお買い物隊出ないから、どこかでなの。どこも人手不足なの。武力勧誘してたでしょ、切実。

 昨日アイアンクロー食らってたのこの人だったっけ。一言多いから。


 僕は調味料のことを昨日の人にお任せしてる。丸投げ? 畑所属ってことね。

 畑は、昨日増えただけじゃ全然足りないはず。工場できちゃったし。当分は僕がお手伝いするから大丈夫って言っておいた。


 今日は、まずべ〜姉に相談。「おねが〜い、時間決めて」調味料づくりを説明するときに困ったのって言う。「あ〜やっぱり。季節で変わらないのは必要よね」いつもながらツーカーで嬉しい。

 今までも時間を決めた国はあって、昼を基準にしてる。昼の時間を何等分ってする。そうなると季節によって、時間の長さが変わる。それじゃあ生産で正確に時間を言いたいときには、使えない単位となるの。使う時間が短かったから、今までは砂時計で良かったけど、そこにいないときは? もっと長い単位では? なの。

 1日の終わりを日没にしている所は多い。分かりやすいけど、連続する仕事で日にちが変わるのは都合が悪いっていうか、夕ご飯の時にさっきのことを「昨日はお疲れ様」とか、寝て起きても今日だとあれ?になる。

 何より基準は使う人が自然と思うものが良いの。使う度にあれ?っじゃダメ。そうなってるから、そうなんだろうもなんか違うなって。

 3階の人も集まってもらって話合い。月は10だし、分かりやすいのと長さから、倍の20で割ることになった。単位はH。それを100で割って、単位はF。さらに100で割って、単位はS。僕の思った通りセンチとミリがいじられまくったので、名前は止めておこうとなった。

 1日の始まりをどうするかで、あちこちの事例が出されたけど。正中(せいちゅう)、つまりお日様基準って、べ〜姉が言って始まりが分かんない方が楽しいっていって、その反対が1日の分かれ目になった。正中の前何時、後何時っていう使い方になる。ぐ〜ちゃんが僕の心を読んで、日時計を作るって言う。僕はそれを基準にして、認証の道具に時計機能を追加することになった。


 振り返ると巫女(みこ)ちゃんがいるというか、だいたい付いてくるんだけど。

 せっかくだしって事でカード王の弟子を一人借りて外に出る。くるくると回ってもらってから、しゃがんでもらう。ふむふむって考えて、お願いってすると小っさい車がズズズって出てくる。そこに座ってもらって、言われたところを変える。鞄いっぱいにある精霊石をカチッとはめて、ビックリ顔の巫女ちゃんに後ろに座ってもらうと、弟子さんにこの「この車で広場を一回り」を念じてってお願いする。すると、するするっと動いて一回りして戻ると、パチパチっと拍手が起きる。

 じゃあって、同じのを3つ出して、連結して大勢で乗るテストをしてもらう。前、外側が優先になるって言うと、ぐ〜ちゃんズがさっと乗り込む、だよね。さっきと同じように広場をぐるっと。


「歩くより遅いって、こりゃダメだな」

 あのアイアンクローの人、周りがあ〜あって顔をしてる。王の人達はニヤリってして、丘まで速度テストしてもらおうってことになった。希望者は他にいなかった。わかってるねぇ。

「操作慣れていないだろうから代わりにやってあげるね」

 べ〜姉が優しい顔で言って、僕はリミッターを解除する。

 予鈴(よれい)が鳴ると、すごい勢いで走り出す。走り出し方や安全装置を付けるのと風切り音は改善しなきゃと思った。

 行ったと思ったら、すぐ帰って来てて、「お疲れ様」の声が聞こえてないというか、気絶してる。外に出してもらって身体の変化を色々調べる。トイレ行ったすぐ後で良かったねは、ちょっとだけ。

 速度テストまでしてくれて、ありがとうって、べ〜姉に言う。

 人が乗っての最高速度テストはやってくれる人を見つけるのが難しいなあって、思っていたので助かった。

「勇車は速いって思ったけど、段違いね」「乗り心地は聞けないねえ」「次やる! 半分の半分の速さで」

 代わる代わる乗ってくれて、かなり改善することが出来た。

 速度リミッターは1/10にした。これが勇車と同じくらい。かなり楽しいみたいだから、ゼロラインだと乗れないようにしておこう。運用は全員が乗ってからかなと、何人か気絶している人や、ぼ〜っとしている人を見て思った。


 ゴーレム作成も上手くなったなあって思う。あんなに苦労した足ゴーレムも今ならもっと複雑な動きを付けられる。

 今回の作業は僕をランクアップさせてくれたと思った。鐘が鳴る。妖精さんがはっきり見えるようになった時みたいって思った。


 ステキさが足りないと思って、お姉さん達に相談する。じゃあ、き〜ちゃんに相談してみてって。最近の服のデコは、き〜ちゃんが主にやっているんだって。あのフリフリ部分がそうらしい。

 僕のはデザインじゃなくて知識からだから、あの時代のこれとこの時代のこれっていうパッチワークなの、キレイは作れてもステキとちょっと違う。まとめるのはやっぱり、ちゃんと心がある人にって思う。


 まだ、採石場は近いから、だいたいおやつを食べに戻る。案の定、二人が来て食べ終わったのを待って相談する。

 遠くなる採石場の交通手段が必要だったのが始めって言う。

 技術と精霊石の大量生産があって、大量移動から個別ができるようになって、あちこちの美観を壊さないで済んで、たかが移動手段も町の風景にしたいと思ったって説明する。遠くなっても食堂に戻れるし、帰りだけ乗りたいも遅いから終わりも無い。生き物じゃ無いから糞害も無いまで、ちゃんと一通り言うの。


 次は試乗、商材棟の人にかなり乗ってもらったので、問題点をかなり見つけることが出来て修正してある。試作な上、修正でつぎはぎのただの箱。ゴーレム操作を練習中なら、問題無く動かせる。単に数字だと誤動作の心配があるかなあ。で、U1〜10(1は歩く速度、10が勇車と同じ速度)行き先、経路がある場合は、速度・経路・行き先になる。順番が違ったり前後に何か叫んでも問題無いのは、必要なのが意思の力だから。何を言っても意思が設定と齟齬(そご)が無ければ良いというのは、勇車を見送った人が体験している。なので、考えが散らかる人は受け取る側が分からないから動かせないということ。


 後ろで、べ〜姉が()けを募集しているよ。予想の3種+想定外の4択 X 2人。ほぼ食堂の全員が参加してる。こういうの好きだねえ。よくあるノリで口だけ参加は出来ないの。全部受理されるから、受けきれないと思ってワザと言った掛けすぎが続出する。賭けしやすいから胴元(どうもと)がラク。掛け率間違えると胴元が大損になるからねって言っても、()りない人達。賭け破産するのは主におバカな胴元かな。


 出発した2台のうち、き〜ちゃんは爆走で城方面へ。

 銀は広場をゆっくり1周の様子。

 「やったあ」「くそ〜」「ステキ」と言う声と、のんびり回ってきた銀への罵倒(ばとう)がヒドい。いくら掛けたんだか。

 ヤジは聞こえない振り「見栄(みば)えは任せて」って言ってくれた。

 一方のき〜ちゃんは、ゆ〜姉を乗せて帰って来た。賭けの選択とは別に教えてくれた、べ〜姉予想ドンピシャで驚いた。


 びっくり顔で降りてくる、ゆ〜姉に「どうだった?」って聞いてみる。勇車乗ってみたかったから良かったって言う。同じ速さだしね。

 畑は、どんどん広がって遠くなるし、お疲れ様多いから助かるって。おじさん達、疲れた疲れたうるさいしって、ウシシッて笑う。僕は、あ〜って、おじさん達にゴメンネって思った。

 

 最初、熱泉を動力にして、丘でケーブルを回して、それにつなぐケーブルカーを想定して丘方向の移動手段で考えていたの。横方向といっても一番低いところに運河を作るのが精一杯だったんだけど。

 構想では自走も、もちろん考えていたけど制御が難しいし、何より車の作成は無理だった。自分の能力も技術力も。始まりの巫女は作れたってあったから、それをなぞっただけで新しいモノじゃないけど。過去にあるものが全部作れるなんて事は無い。

 まあ当たり前のこと。この前、ケーブル基地作ろうと行って、精霊石使えば自走の出来るって思っちゃった。仮想構築は何度も上手くいったし。

 残念なのが運河。作りたかったの、運河をね。水の町っていいなあって。

 この辺だとすぐ坂だから運河は一本だけ。でも向こうの端ならって思ってた。

 じゃんじゃん増えると思っていたら、そうじゃないし。人のいないところに、管理が必要なの作っても荒れるだけだしね。ざんね〜ん。


 いやいや。お試しは必要? うんだよね〜。

 もう夕方だし、明日。楽しみだな〜あした。

リミッターを外した速度は400Km/hを想定してるから、

ぐ〜ちゃんは100Km/hで楽しめたけど、他の人はぐったりか気絶。

たぶんべ〜姉やカード王も平気。

勇車は40Km/h、早い馬車の倍以上だし、ふつう早足くらいだから

相当早いでしょ。

あと、お買い物達が東に奴隷はいないって言ってたけど、実はいたの。

水棲種の子とかそうだし。(知るのはずっと後の事、知らないは幸せ?)

じゃ、また見てね。

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