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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
5章 美味しいのできました。
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閑話 ふつうなこと。

日頃の感謝を込めて、ある日を入れました。

PVが大台に! ありがとう! 人気の人だと1秒分も無いけど。

僕はとっても嬉しかったんだよ。

これからもよろしくね。

 もう、毎食パンが食べたいというのはいないので助かる。・・・と思ってたんだけど、あれが良いとか、こうじゃなきゃと言ってる人達がいるって聞いて、パンが好きの気持ちが知りたかったから、早朝のパン作りを代わりにやろうねになった。僕はお付き合いするよ。

 パン好きといっても、アノ国ではライ麦のカチカチパンしか無かったし、競争がないから美味しくもしてこなかったので、パンは「変わらないこと」の代名詞になっていたくらい。まあ急にパンが好きになったっていうだけ。

 ここに来て小麦粉を手に入れて、美味しい工夫をしたり、小麦粉だけのパンを作ったりしたの。アノ国には、パン作りの本はいっぱいあったし、アイデアもある。だけどね。基準の分からないこだわりをされても言ってることが分からない。アノ国の味を再現したら違うって言うし・・・


 まとまってくれた方がラクということで、食堂の3階に泊まらせると言った時には喜んでいた。ここに住んでいるのは、お姉さん達と身寄りの無い子供たちで、ちょっと前までは、カタバミちゃんとアサガオちゃんがいたとこ。お姉さん達の個室と子供用の大部屋の他は、広々(ひろびろ)としてる。そこにマットを敷いて、お泊まり。

 同じ空間に居るのが良い。とか言うけど、お姉さん達はすぐ部屋に入っちゃうから、同じじゃないと思うんだけど。


 お日様がオハヨウする前に、起こしてパン作り開始。

 せっかく手が増えたので、ったパンを色々と作ってみた。薄くのばしてバターを塗って重ねるを繰り返す。切った生地をくるっと巻いて出来上がり。もちろん、他のパンも作る。小麦粉を入れればライ麦パンもとても美味しいパンになるからね。子供用に中にクリームを入れたのも作る。これは大人達にはナイショ。バレたら終わりのちょっとした遊びって言ってあるけど、そのうち普通になりそう。だって美味しいもの。

 出来上がって、かいさ〜んする。お姉さん達に一目ひとめ〜っていうのをちょっとでも寝てねって、追い出し終わった時にお姉さん達が降りてきた。一緒に仕上げをして次々焼いていく。


 初日は元気だったの。2日目はダラッとしてたので強制的に目を覚まさせた。食べ物を作る時には気持ちを込めないとダメ。パン作りが終わった時に「すみません。カンベンしてください」って謝られた。あれ?やりたいから来てたんじゃなかったの。

 ハテナってしてる僕に、お姉さん達が「そっか〜分からないかあ」って言う。

「もう、いいわよぉ」

 お姉さんがそう言うとぴゅ〜って、行ってしまった。

 まだ作りたいパンがいっぱいあったのに。




 クジして、しばらくするとダラダラするのが、チラホラしてくる。仕事に気持ちが入ってないから、教える方も期待しなくなってくるの悪循環。あの国だと何もしなくたって、カチカチパンは手に入る。おかずは無いし、お腹いっぱいや美味しいは、ほど遠いものだけどね。

 だからじゃないかって。期待しなければいい、変えられることなんてない。目立たないように、誰かがやってくれるって、そういう考え。僕が理解できるわけじゃないけど、知識から分析はできる。

 僕にモノをくれる人はあまりいなかったから、食べられるものは何でも食べた。食べるからには美味しくなるようにって。いつか材料が手に入ったときには、すごく美味しくしたいって思って、作ってるところはよくのぞいていた。材料や分量が見て分かるように頑張ったし、調理法を聞き漏らさないように、大勢の声が聞き分けられるようになった。巫女達の所じゃ無くても街中に本はあふれてるから、本は買う物じゃ無かったりする。スゴイ研究の論文や料理本、もちろん絵本や童話に小説なんかも街角の本棚に並んでるの。それで、本が好きや夢見がち〜が、いっぱいなら良かったんだけどねえ。


 日々だらだらって、アノ国ではしてたのに、ここに来たら働けって言われる。小っさいのがフラフラしてるだけで楽で良いな。そうしたらそれを聞いたって「今日はこっち」とか言われて朝早めに集合させられた。早いのは今日だけだろう。またダラダラできる。

 「私たちは見てるねぇ」

 パンの焼き具合見たり、野菜切ったり、肉切ったり炒めたりする。いつも通りだし、道具があれば、僕ひとりでも出来る。この人達を使ってって言われるので、じゃあ道具の代わりをやってもらうよって。

 作業の速さとか出来る範囲は、人それぞれ。動きは見て出来る事はわかるから、限界のちょっと下くらいにしとく、マージンは大事。これが落ちるまでにって砂時計を置くの。で、ちゃんと終わる。すぐ次を言う。

 みんなよく食べるから1000食くらい作る。もちろん一度に全部は無理なので、最大量で何回も作る。持ち運びの人にもね、砂時計置いて「できるよ」って言ってあげる。

 ムリムリって言うんだけど、出来ちゃっていることはムリなことじゃないよ。「充実感」がいっぱいで、ケタケタ楽しそうでうれしい。

「じゃあ、畑ね」って走って行く。僕は畑をた〜っと回って、気になるところアレコレやってもらう。出来ることだけね。ちょっとだけ余裕みてるからラクラクでしょ。

 食材棟に走って戻って、メンをコネコネしてもらう。道具で出来ることだけど、理解できてないと動かせないから、仕方ないの。楽しいし、触り心地が気持ちいいよ。

 採石場には歩いて行こうね。クールダウンていう身体を休めること、休憩ってヤツね。

 飾り石を切り出すっていうのでお手伝い。声を合わせて力を入れて、バキッて割れたときには歓声が上がった。そう言えば、石のまんまで売れる物って、意外とある。でも石だけってお買い物隊が嫌がるんだよね。ツマンナイって言うの。

 終わったら丘登りして、僕はた〜っと湯畑を一回り、精霊石の様子を見る。

 それから歩きながら休憩して、食堂に入る前に妖精さんにみんなを綺麗にしてもらう。調理室にゾロゾロ。小麦粉を溶いて丸く焼いたのを具を乗せて巻きマキしてもらう。出来たのを運んで山にして「じゃあごはん」っていうと、ふへ〜とかいうの。

 僕はお姉さん達とお昼をする。何処に行ったのって聞かれたので、あそことあそことって言う。「ふ〜ん」って言ってから「この後は」ってお姉さんが聞く。「力持ちばかりだから、牛をばらすの」っていうと、近くの人がブンブンと首を振っている。楽しそうって思った。

「モツ美味しいんだよ。夕食で試そうかなって」

 お姉さん達は、興味津々(きょうみしんしん)なの、美味しさを解説するからね。ご飯が終わって、みんなでお城に行く。大きなエプロンを付けて、大きなナイフを持ってね。「ここっ」って補助して突き立てて、「横にっ」で力を入れるとキレイに肉が分かれる。これをみんなにやってもらうんだけど、カクカクして変な動きをするものだから、びゅっと血が飛んでくる。

「もう、変な力入れるから血が飛ぶ、ダメ」

 見ると急に眠くなっちゃったみたいで、パタリってするの。もう刃物持ってるのにっ。あ〜朝寝坊の人達だし、朝早かったから仕方ないか。

 お姉さんが交代ねって、違う人を呼んでくる。みんな寝ちゃったので、荷馬車に解体した肉と一緒に乗せて戻ることにした。(お肉と一緒だし)「お肉の美味しい夢が見られるね」とか「楽しいんでくれたかなあ」って僕がいうと、お姉さん達はクスクス笑う。


 夕ごはんでは、モツ肉を小さく切って部位に分けて味わってもらった。牛とかモツとは言わないで、ミノとかレバーやハツ、テッチャンとか、モツを食べる地方の名前でね。そしたら美味しいって言ってもらえた。

 ここって今まで捨ててた所。食べられるお肉の量がグッと変わってくる。何より美味しいから食べないとだし、大事にいただきますだからね。


 僕がラクで良いなって言った人達。ちっとも大変じゃ無いって分かってもらったから、変わってもらっても良いんだけどって言うと「ムリね」だって。

 僕のダラダラやノンビリは、まだ先。でもザンネ〜ンとは思わなかったな。

よくヒマそうとか言われる僕と働きたいって人がいないのはなんで。

っていう話です。

お姉さん達が、僕の指示を待たないのは何でとか。

勇者やモドキが僕にからまないのは何でとか。


火曜日は新章です。といっても変わったりしない。

日々何となく派なので。

ありがとう。これからもよろしくぅ!

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