039 新しい仲間とレッツクッキン。
借りてきた猫って大人しいって。
僕は貸し借り禁止だって。
いや猫でもないし。
仲良し作戦がんばるよって話です。
楽しい妖精さんがお城をばり〜んとすると、ボロボロになって消えていく。僕の手に歩いてきて、すうっと消えていってしまう。
「こんな感じでね。作ったの。あとね。コレがあの国のヒミツ」
ニコッと。いやイキナリ秘密とか言われても分かんないよ。でも、この訳分かんないのがアノ国の始まりの力。
国の始まり。ミコは、知恵や富を欲しがった。あれも、これもって。今なら何となく分かる、どうしてや何のためにが。長生き過ぎて、どうしたかったが叶わなかったってことも。
「わあ〜」「すごい」「可愛かった〜」
楽しいよね。それが妖精さん。おじさん達、ぽか〜んとしてる。
「妖精さんはいるの。いっぱい。これが僕の見えてるもの」
いや、キョロキョロしても見えないって、力が強いって威張ってたのだって、丸い光って言ってたし、声が聞こえるのは割といたみたいで、オバケかなんかだと思っていて、七不思議になっていたらしい。しゃべった言葉繰り返すイタズラされてたみたいで「もう二人いる」とか言われてたねえ。2人どころじゃ無かったけど。まあ、普通の人じゃ気配も感じない。
「ここは守られているから、安心して良いよ」
とにかく、信じてもらって居場所って感じてもらわないといけないから、町は全部見せたし、歓迎会もした。妖精の存在も示した。おじさん達にだってしてない大サービス。奴隷全員買ったっていってたから、ほとんどがそうだろうけど、あんまりひどい事はされていないって、お風呂の時に確認してもらったし、奴隷紋取る時もそういう気配無かった。みんなお手伝いさんみたいな仕事用? 南は戦いもないから、欲しいのは普通の働き手ってことかなあ。
聞かないから話したくなったら言ってね。でも、仕事はしてもらうよって言ったらビクッと。そうしないとご飯がビクッ。勉強をビクッ。仲間にでビクッ。いやいや傷つくよ。その反応。
「仕事は、見たあれ。とりあえず一通りやってみて。あと勉強」
え〜とって考えて。
「最初は、名前を書けるようにするで、読めるにして計算ってところ」
こども達に最初言った時を思い出して、ちゃんと説明する。なぜ、どうして、何のためを。
名前はおじさん達が教えてくれる。計算の最初は子供達って言っているうちに緊張がほぐれたようだ。
急だけど、明日遠足。えええ〜って。いちいち反応しないで良いからね。
んんん〜何かしてもらった方がいいかなぁって考えて。
「んじゃ。牛いるしチーズ作ろうか。歓迎してもらった、お返ししたいでしょ」
えええ〜って驚いてる。そんなに簡単にできるもんじゃないって認識だしね。あと、おじさん達まで。
このカフェは、お店を想定してるから、キッチンもしっかりしたものがあるの。食堂と同じサイズ。お城で大パーティなんかもそのうちにしたいなあって。
まずは、しっかり石鹸で手を洗う。しっかりと。そこっ。おじさんもだからね。全員て言ったでしょ。
もう、おじさんで固まらないの分かれて。入れてあげてね。そうそう。
はい、材料は牛乳と塩とこの黄色い果実。まずは、果実を搾って。
うおっしみるとか言ってる。乱暴にやると飛ぶからね。ああ〜おじさん。女の子泣かせてるひど〜い。
目に入ると染みるんだから、そんなに顔を近づけちゃだめって。
では、牛乳をキチンと計って、塩もちゃんと。それから温めま〜す。塩を溶かすように優しく混ぜてね。
ぷつぷつってなったら、火を弱くして。大きい方のスプーンで果実の汁を3回入れます。
ゆっくりね。よく混ぜて、静かにだからね。
固まってきたら、火を止めま〜す。ナベにユルく布を張って準備するの。そうそう。
少し待ってて。はい、作ったのをすくって入れてくださ〜い。で、しばらく放っておきま〜す。
じゃあ、この間にまだのところを見に行こうね。
おとなりは、ぎゅうぎゅうが解消されて、のびのびしている豚舎。外気が直接入らないように管理されて、最初に豚特有の病気を取ったり、臭いの元を抑えたりしてる。お世話はゴーレムがやってて、健康を保つようにしているので、自然にいたときよりも元気。チーズを作る時に出るものを飲ませて肉質をさらに上げてるとかいうのは、おじさんも聞いていなかったらしい。豚の病気怖いから、しっかり炒めるけど、これは抑えめでも美味しく食べられるようになるの。
その隣は、牛で肉質を上げる研究用の建物なの。もっと美味しいお肉や牛乳にしたいなあって。反対側の見たところは今までの方法で育てているのと乳牛なの。
すっごくキレイにしてるから臭くないでしょ、どこも。汚いと病気になっちゃうし、働いてる人も嫌になるからね。
ここを出ると、中動物館。昔の海賊の居たところ風なの。ちょっとワイルド系でカッコイイ感じの建物。居るのは羊と馬。最初は真ん中の所は馬だけだったんだけど、すぐ売っちゃったし、数が少なくなったのでここに居るの。山羊もいいんだけど、羊がいるからいいかなって。あとお肉美味しいし。今は買ってる毛は、段々とここで生産するようになるの、綿もあるしね。まだ頭数は少ない。ガラガラ。
奥の所は、大きな河で栄えた街風の爽やかな感じのところで、水牛館。あんまりいない。おいしいチーズを作るつもり。お肉や革もいいし。角が色々使えるから、増えると良いなって。
糞はちゃんと集めて、肥料に使ったり、売る燃料用にしてるの。子供達の仕事にもなる。
お腹の中のって、全部捨てちゃうでしょう。ここでは、ほとんど使うの、食べ物や油とかに変える。無駄なところあんまりない。
命は大切に、いただきますだからね。
今は、みんなの手作業だけど、道具はいっぱい作れるからね。道具を使えるための練習ってこと。しっかり覚えないと使えないからね。
え〜と。他になんかあったけ・・・。
ん。そろそろ時間かあ。じゃあ、戻って出来たかどうか見てみようねぇ。
大丈夫かなって試食してもらった。チーズになってるよね。美味しい笑顔は嬉しくなるよ。
「じゃ、これお土産で。仕事料ね」
ん、と念じるとそれぞれのペンダントや腕輪が光る。
「お金入ったでしょ。ここはこんな感じに、働くと毎日お金もらえるの。
働かない人には、お代わりやお酒。おやつも無いからね」
ふう〜ん。はあって感じ。
「おじさん達は、よく昼間っからお酒飲んでるけどね」
わははって笑われてる。見られてたねぇ。
じゃあって、出来たチーズを持ってお城を出る。ちゃんと案内は出来た。僕が毎日ヒマヒマと思っている人が多いらしいけど、良くしようと頑張っていることをゼヒみんなに広めてもらいたいんだけど。
相変わらず、静かな人達とトボトボ帰りながら、夕食はチーズと思ってメニューを考えている。
おじさん達には、家のことをぜんぶお任せにして、僕は食堂に向かった。
ば〜んと口で言いながら、調理室に行く。だって扉が無いから・・・。
「今日は新メニュー。チーズ食べたい」
さて、今日は何にしようかと相談中のお姉さん達。ちょうど良いと思ったのはナイショ。
「板のメンの作ったでしょ。あれを使うの。ソースを2種類作って重ねて、チーズのせて焼くの」
釜を温めててね。オーブン使うよ。
たたたっと、食料庫から材料を取ってくる。重いし、説明だから、ちょっとだけ。
最初、お肉のソース。にんじん、タマネギ、ニンニクなどをみじん切りして炒める。ハーブと一緒にね。細かくした牛と豚のお肉をジャッと炒めて、ワインを入れてまた炒める。最近開発した赤いソースと茶色のソースに砂糖を入れて煮る、ぐつぐつとしばらくするの。
その間に、軽い小麦粉、バター、野菜を煮詰めてとったスープに牛乳を入れてかき混ぜながら弱火で煮て置いておくの。
お肉のソースに塩と胡椒、香りの香辛料を入れてお肉のソース完成。
お皿に白いソースを半分入れて、茹でて柔らかくした板のを2枚敷く。お肉のソース三分の一を入れる。板のを2枚、お肉のソース三分の一と白いソースの残り、板のを2枚、お肉のソースの残りを入れて、細く切ったチーズをぱらぱらっと並べる感じで入れて、油をたらーっと。で終わり。
コレをオーブンでこの砂時計1回分焼く。
「いいにおいねえ」
はいできあがり。どおぞ。熱いから気を付けてね。
「おいしい」「面白いわぁ。こういう使い方なのね」「良いわねえ。難しくないし」
なかなか、好評で良かった。
「あとね。新しく来た人達とチーズ作ったの。軽い味の。おいしいよ」
何かしたいかなって思ってね。お仕事ってこと。
それは良かったわねぇって夕食づくりを開始した。焼く前のをいっぱい作って、次々焼けば良いから、作って置いておけば良い。入ってくるのを見て出来たてを出せる。
せっかくなので、給仕を新しく来た人達にお願いする。
作ったモノもあるし、お返しができるというのは気分的に良いだろうと思って・・・。
作ったのはチーズだけなんだけど、料理も作ったと誤解されて感謝を受けている。まあ、誤解するだろうというのは、狙っていた。「これは貸しにしといてやらあ」とか気にするとか思ったんだけど、スンナリ。
ちょっと違うんだけど〜まあ意味は合ってるしぃ。と言われた。ハテナ。
何か、色々と気にしているように見えたの。ちょっとスッキリしてるから大成功ってしてね。
居ても良いよを分かってもらうのって難しい。
出来る自信だったり、認められるだったり
実は些細な事が大事じゃないかなって。
図ったなあって、その通り。
次は火曜日によろしくね、なんだけど。今回で章が終わるのと日頃の感謝を込めてね。
ショートストーリーを土曜日のまた22時にアップします、たぶん。
これから書くの。・・・どんなのにしようかなあ。




